【幕間・創作論】読者目線で他者作品を見るのは難しい
こんにちは、天音朝陽です。
『あなたのハイファンタジー読ませてください!感想書きます』の企画をやっております。
この企画は、1回目の長編投稿で爆死した私の実力を上げる為に
【自分が思う面白いって何?】
【自分にとって面白い作品とは、どんな作品?】
これを深く知りたい!という思いから始まっています。
本来ならば『一般的な面白さ』を追求するべきでしょうが、今の私にはあまりにも難題すぎる。
と言う訳で、まずは自分が思う面白さを追求したいと考えました。
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無事に依頼作品も数件あつまり、早速みなさまの作品を読ませていただきました。
が、私は物語を読み進めていくと気づくのです。
読者としての自分が感じる面白さ と、創作者の自分として感じる面白さは違うのである、と。
かんたんに言うと、読者としての自分が感じる面白さは『純粋に物語を楽しんでやろう』という思いがないと感じにくい。もしくは、面白いと思っていても自分で気づいていない、というものです。
それは、あまりにも単純で自然すぎる感情だからなのでしょう。
創作者としての自分が感じる面白さとは、自分以外の作者さんの『創作技量を発見し学ぶ面白さ』や、作家さんの力量とは関係ない部分での創作技量・技術の発見に対する面白さといえます。
これは、創作者としての宿命みたいなもので、他人様の作品を どこか自分の創作技量と比較してみてしまう。そういった所から来ていると感じます。
例を出すと、変な例ですみませんが『戦うシスターが、敵を蹴り上げて白いパンツが見えたシーン』があるとして
・「おおっ!シスターのパンツは白だったのか!うっひょおおっ!」と単純に喜ぶ、これが読者として感じる面白さ。
・なるほど!ここで読者の興味をひくために戦闘シーンを入れてパンツを見せるのか。シスターの修道服は黒だから対比しての白色は視覚効果も映える。素晴らしい表現技法だ!と喝采をあげる、これが創作者として感じる面白さ。
このように、感じる面白さは視点の違いによって変わってしまいます。
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今回、私が追求したいのは『私が求める根源的な面白さ』であって、『面白いとか、すごいと感じる表現技法』ではないわけです。
ですので、読後の感想が「どこどこの風景描写が、どのように素晴らしくて臨場感たっぷりでした」ですと、それは表現方法・表現技法に寄った感想という事になってしまいます。
つまり面白さの感想ではなく、作者の表現技法に対する感想になってるんですね。
そうではなく「主人公があそこでああいう発言をしたとき純粋に魂が震えました!うおおお!」という感想を出せるように読まないといけないわけです。
そういった視点をもつことで「あっ、私はこのような出来事やセリフで感情がこのように動いて、面白いって感じるんだ」というのが掴めてきました。
まずは創作者目線を入れずに、読者視線で物語を読む。
依頼を受けたからには全力で楽しむぞ!という姿勢・視線で物語を読んでいく。
そこで面白いと感じたことを殴るようにメモしていく。
丁寧にメモしていくと、物語への没入感が削がれるので粗削りにメモしていく。
例・ 第○話 主人公 パンツ すげー ・・・みたいな感じですね。
指定された部分をそうやって読み終えたら、次に二回目の読みに入ってメモを見ながら「なぜ自分が、物語のそこで、そのような感想をもったのか?もしくは持てたのか?」を検証する。ここでようやく創作者目線での分析がはじまるのです。
単純にそのような出来事やセリフで心が動くこともあります。
また、作者さんの「文章の持って行き方」や「工夫」で自然と私の心が動いているのだと気づくこともあります。
(このような際は最初から無条件に私が面白いと思うものがあったのではなく「作者さんの技量で物語を面白いと感じる」と言えます。「作者さんの技量がなければ面白さは生まれなかった」訳です)
それが終わってから、投稿するための文章としてまとめ上げてゆく。
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油断していると、ついつい創作者目線で物語を読んでしまう自分がいます。
とにかくこの部分がむずかしい。
自分自身の目線・視線・視点を厳しくチェックしながら、今回の企画を進めていきたいと思います。
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