第9話 女の子の匂いと後ろ姿


 さて、今日も今日とて幼馴染の恵理に催眠アプリを見せて、催眠させた所までは良かった。


 まぁ、その行動が良いかどうかはこの際置いておこう。


 多分というか、絶対に良いものではないだろうから、置いておくことにする。


 毎朝の日課となりつつある、恵理のスカートのたくし上げ。それを今日もお願いしようと思ったのだが、ふと思ったことがあった。


 また普通にスカートをたくし上げてもらうだけでいいのかと。


 まだ正面からのたくし上げも見慣れていないのだから、ノーマルなたくし上げをお願いするのもいいかもしれない。


それでも、せっかくならいつもと違うアングルで恵理のパンツを見たいという欲求もある。


 前からは見たし、下からも見た。


 そうすると、次に見るのはやはり後ろからか。


 べつに、全ての角度から見るのを網羅する必要はないのだけれど、普通に後ろから見たときの恵理のパンツを拝みたい。


 ずっとこれだけ一緒にいるけれど、恵理の下着姿なんて見たのは小さい頃だけだ。案外、女子のスカートという物はしっかりとした構造をしているらしく、俺の家で家事をしてくれている所を見ても、パンツを見る機会というのはなかった。


 そうなると、今後も恵理のパンツを見る機会には恵まれないのだろう。可能性があるとすれば、使っている今この時だけ。


いつ催眠アプリが使えなくなるのか分からないし、使いたいときに使いたい。見れる時に見ておきたいのだ。


 幼馴染に対して抱く感情ではないのかもしれないが、抱いてしまったものは仕方がない。それに、アプリの説明によると、本当に嫌な場合は催眠されないらしいし、それなら多少はいいんじゃないかと思う。


「じゃあ、今日は後ろを向いてスカートをたくし上げてくれ」


 俺がそう言うと、恵理は少し躊躇った後にそっとベッドに座る俺に背中を向けた。


 すぐそこで後ろを向かれたということもあって、お尻がすぐそこにあった。


 スカート越しに膨らんだお尻はその形を近くで見ただけで、少しムラっと来るものがあったりした。


 何度も見たことのある恵理の後ろ姿だが、お尻と同じくらいの視線でご対面をしたのは初めてのことだ。


 あれ? 恵理のお尻ってこんないやらしい感じだったけ?


 日常生活で幼馴染のお尻を凝視したことがなかったので気づかなかったが、恵理のスタイルって結構男心をくすぐる感じなのでは?


 おっぱいはでかくて、お尻は程よく引き締まっている。それこそ、スカート上から見た形を見ただけで、魅力的だと思うくらいだ。


 そんなこと幼馴染っていう今の状況は、もしかしたらかなり恵まれている状況なのかもしれない。


 まぁ、そんな子に催眠をかけてパンツを見せてもらっている訳だし、恵まれているとしか言いようがないか。


 俺がそんなことを一人で考えていると、恵理はスカートの後ろに当たる部分の裾を持つと、ゆっくりとスカートをたくし上げ始めた。


 徐々に露になっていく裏太ももは肌触りが良さげで、膝裏から徐々に視線を上げていくとその均衡のとれた脚のラインが綺麗だった。


 そして、ゆっくりと上げられていったスカートは、そのまま申し訳なさそうに少しだけお尻を露にした。


 周りを縁どられたような黒色が走る、白いパンツ。


 お尻の曲線に合わせたように丸みを帯びた形をしていて、お尻と太ももの境目のぷくりと膨らんでいる部分に俺は劣情を煽られていた。


 微かに見えるクロッチ部分の布のつなぎ目と微かな影、前から見たのとは違う深い線上のシワ。お尻の割れ目を沿ったようにできる微かなへこみ。


 顔が見えないからこそ恥じらっているのではという想像まで進み、俺は生唾を呑み込んでいた。


「えっちな尻してんなぁ……。いつもこんなお尻をスカートの下に隠してたのか」


 まさか、スカートという防御力の低い服の下にこんなものを隠してたとは。


ていうか、スカートって、ただのカーテンみたいなものだよな?


 こんなヒラヒラした物の下に隠していて平気なのだろうか、目の前のこのえっちな光景は。


 今はそのヒラヒラとした物さえも俺の視界にはない。そのヒラヒラとした布一枚も、恵理の手によってたくし上げられているのだから。


 俺はそのままベッドに座って、じいっと露になったお尻に数分魅入っていた。


そして、不意に思ったことがあった。


「そういえば、うなじも好きな男子多いよな」


 確か、浴衣姿とか体育の時に、女子が髪を括っている姿が好きだという話を聞いたことがある。


 今の状況的に、うなじも見放題ってことか。


 それなら、確かめてみる必要があるだろう。


俺はそう思ってベッドから下りて恵理の背後に回って、上からそのうなじと呼ばれる箇所をじいっと見つめてみた。


「おー、確かに綺麗だな」


 そこにあったのは、綺麗に整えられたようなうなじの姿。


 それでも、普段からツインテールな恵理のうなじは珍しいものではない。


 だから、別にそこに対して特別な性的な欲求を感じ入るようなことはないんだよなぁ。


 ……そういえば、フェロモンってうなじとか耳裏から出ているって話を聞いたことがあるな。


 ということは、うなじの魅力を知るためには、その匂いを嗅ぐ必要もあるということか?


「どれ、ちょっと肩借りるぞ」


「っ」


 俺が肩にポンと手を置くと、恵理はビクンと体を跳ねさせて驚いたようだった。


「おお、そんなに驚くか。あんまり驚かせて、催眠が解けても面倒だし軽くな」


「~~っ」


 何かを決意でもしたかのようにきゅっと硬くなった恵理の体が気にはなったが、俺はそのままうなじに鼻を近づけて匂いを嗅いでみることにした。


「すんすんっ。すぅー、すんすんっ、すんっ。あ、確かにいい匂いするな」


「っ!!」


「くんっ、すんすんっ。すぅー、はー。すんっ、すんっ、女の子匂いだな」

「~~っ!」


「放課後になると匂い変わるのかな? まぁ、時期が時期だし、汗の匂いとかもするんだろうな……」


 まぁ、わざわざ放課後に嗅ぎ直したりはしないけどな。


 さすがにそこまでしたら変態過ぎるだろう。まぁ、女の子の汗の匂いというのがどういう物なのか、気にはなるけども。


 匂いを嗅いでみて、少し鼓動を速くさせるような微かに甘いような香りがしている気がした。


 フェロモン自体は匂いがしないとか言うし、これはシャンプーとかボディソープの香りなのかもしれない。


 それでも、何とも形容しがたいような甘い女の子の香りがするのは確かだった。


 そのままその香りを嗅ぎ続けて数分後、俺は少し体を離してお尻をじっと見つめた。


 あんまりこの匂いを嗅ぎ過ぎると、後で恵理のことを異常に意識する気がしたのと、単純にもっとお尻を見ておきたいと思ったからだ。


 未だにたくし上げたままになっているお尻を至近距離で上から見るという構図。なんか、距離的にも変な妄想が走り出しそうだ。


「うん、今日はこれだな」


「~~っ!!」


 うなじの良さが分からないことはないけど、普通にお尻の方がえっちだしな。


 今日のオカズを決めた俺は、その光景を目に焼き付けておかね場と思って、うなじから離れた。


 誰に言うでもなくそんな言葉を漏らした後、俺は再びベッドに座り直した。


 そして、もう少しだけたくし上げられていたスカートによって、露になったお尻を凝視したのだった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ここまで読んでいただき、ありがとうございます!


少しでも良いと感じたり、続きが気になった方は評価☆☆☆、ブックマーク、応援♡などを入れていただけると、大変励みになりますので、よろしくお願いいたします!


※評価は目次の下にある『☆で称える』から行うことができます!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る