第39話:新たなはじまり。

凛、僕は、はじめて君を見た時のことを思い出すよ。

いい意味でショックな出来事だったからね。


こんなところに「僕の天使がいた〜」って思った。


巡り合った時から、ずっと僕にかかった凛と言う魔法は今も解けないままでいるよ。

初デートの時も、凛の浴衣に僕はやられた・・・。

まさか初日で浴衣で来るなんて思っても見なかったからね。


はじめて行ったホテル。

君は初エッチの怖さから、エッチを引き伸ばそうとあれこれ画策したよね。

君からそれを聞いてめちゃ可愛いって思った。


凛の卒業式の日、君がくれた手紙もまじで嬉しかった。

あの手紙は凛からのはじめての告白みたいだったから余計嬉しかったね。

君を好きになってよかったって自信持てたよ。


思い出せば胸がキュンってなることがいっぱいあるんだ。

今、凛とこうして一緒にいることが、これがもし夢なら永久に覚めないで

欲しいって思うよ。


幸せにしなきゃね・・・一緒に幸せになろうね・・・。

そんなことを考えているうちに、僕はいつのまにか眠っていた。


「ゆうと」

「ゆうとってば」


「起きて」


「お〜き〜て〜」


「ん・・・・あ〜・・・え?・・・あ・・・朝?・・・」


僕は眠い目をこすった。

それでも起きないでいると、


「おきて」


そう言って凛は僕の顔にいっぱいブチュブチュキスをした。

顔中キスだらけ。


「分かった、分かった・・・起きるから」


キスの応酬が終わると凛は、布団の中に潜り込んだ。

潜り込まれたりしたら、そりゃね。

頭は目覚めてなくても、僕の下半身のほうが勝手に目覚めるわけで、


凛は僕の下半身を触りながら言う。


「わ〜おっきくなってる〜、スケベなちんち」

「えい、えい、こいつか、いたずら小僧め・・・」


「ねえ?・・・それって、宣戦布告?」


「えっ?、せんせん?」

「あっ・・・違う!!、はい、おしまい」


「そこまでしておいて、おしまいはないよね」

「ほら、おいで」


僕は凛を、そのまま抱きしめた。


「あ〜〜〜ん、ダメだって・・・朝ごはん食べなきゃ」


「いやいやいや、そうはいかないからね」

「朝ごはんなんて後でいいから・・・」


「するの?」


「そう、朝エッチ」


僕はとっくに臨戦態勢に入ってるわけで、僕は凛の服を脱がしながら、

チュ〜の応戦。

それからは、もう欲望のままにお互いを求めた。

普段は穏やかな凛も、こうなると僕の前でだけ我を忘れたように娼婦になる。


激しいキス・・・舌をからめあって・・・息もできなきくらい。

そこにいるのは夢中になって性に貪りつく愛に溺れた男と女。

甘い吐息とほとばしる汗。

凛は快感に酔いしれて、何度も天国に昇っては混沌の中に身を沈めていった。


やがて、何事もなかったように静かな時間がやってくる。

朝のまどろみの中で、無邪気に眠ってる凛を見ると無性に彼女をいじめて

みたくなる。


僕の中のSがたまに目を覚ます時がある。

凛がずいぶん歳下だってこともあるんだろう。

凛が無防備にしてる時は、そういう時は、凛をいじめたくなるんだ。

可愛ければ可愛いほど、そういう気持ちが強くなる。


朝、するセックスってなんて気持ちいいんだろう。


カーテンの隙間から、眩しい日差しが差し込んで凛の顔を照らした。

そこにはなにも身にまとわない裸の天使が眠っていた。


これから誰の束縛も干渉も受けず、僕と凛との生活がはじまる。


朝起きると凛がいて夕方仕事から帰ると、凛がいる・・・そして眠る時も、

かならず僕の横に凛がいる・・・。

いつまでも平和な日々が続けばいいと、そして絶対君を幸せにするからね・・・。

僕は凛の可愛い寝顔を見ながらそう誓うのだった。


僕と凛の新たなはじまりだ・・・。


END.

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17才。 猫野 尻尾 @amanotenshi

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