この世で最も慈悲深い罪人の招来 [ランクーDROWNED]

 MSH【02】の行使に掛かる時間は個人差が大きく特定することが出来ません。

 MSH【02】の行使に特別な道具や環境などは必要ありませんが、MSH【02】によって招来する存在の容姿を彷彿とさせるイラストがあるとなお良いでしょう。


 MSH【02】の行使は『人間が感じる全てのネガティブな感情を他人に向けない事』を目的としています。

 MSH【02】は上記の目的達成の為、罪人と呼ばれる架空の存在を術者の精神世界へ招来させる手法を取ります。


 罪人は背中に悪魔の様な羽を生やした中性的な見た目をしている事が特徴です。

 罪人の髪型、詳しい容姿については術者の脳内で好きなように設定することが可能です。

 罪人の身体は柔らかく、体を触った時の感覚は低反発のクッションを触った時の感覚と類似しています。

 罪人の身体は不死身の特性を持っています。

 罪人にどのような被害、損傷を与えたとしても、術者が罪人を認識したその瞬間に罪人の身体は傷一つ無い万全の状態に戻ります。


 MSH【02】には非常に強い中毒性があります。

 MSH【02】によって招来された罪人は永続的に術者の精神に居座り続けます。

 MSH【02】によって招来させた罪人を精神世界から消滅させた事例が2件確認されていますが、どのような方法を取ったのかは不明です。


 MSH【02】を行使した術者は『残虐性』『虐待愛好』などの歪んだ価値観を持つようになります。

 その代わり、MSH【02】を行使した術者から『他人への攻撃性』や『他人に向けるネガティブな感情』が無くなります。


 MSH【02】を行使した術師は不特定多数の他人に『罪人へ罪を与える事の快楽』『罪人と言う存在の有用性』を説くようになり、MSH【02】の行使を他人に強要させる傾向にあります。


 MSH【02】は以下の3つのステップを踏むことで行使する事が出来ます。



 ステップ1 罪人の作成


 このステップは必ず術者の精神が穏やかな時に行ってください。

 上記に記した罪人の特徴を元に罪人の姿を想像してください。

 術者の頭の中で罪人のイメージがしっかりと物になったら次のステップへ入ります。



 ステップ2 呪文の詠唱


 ステップ1で作り上げた罪人のイメージを頭に浮かべながら以下に記す言葉を三回唱えてください。


 『私が「この悪戯をしたのは誰ですか?」と問えば、罪人は「僕がやりました」と元気よく答えます。私が「なぜあの人は私に酷いことをするのですか?」と問えば、罪人は「僕が唆しました」と言います。彼は一見可愛い顔をしていますがとんでもない大罪人です。彼の体がズダボロになるまで私の怒りをぶつけましょう』


 

 ステップ3 招来


 このステップは必ず術者が何らかの外的要因によって精神的苦痛を味わっている時に行います。

 

 『私は今○○のせいで精神的苦痛を感じています。〇〇が私の身に降り掛かったのは一体誰のせいですか?』


 上記の呪文を唱えた後、脳内で罪人があなたに答えを返したのなら招来は成功です。

 もし招来に失敗してしまった場合は、もう一度ステップ1からやり直してください。



 MSH【02】を行使した後はステップ3の呪文を唱えることでいかなる場合でも罪人の招来が可能になります。

 MSH【02】の神秘は貴方達の精神を歪ませますが、それ以上に次のステージへと引き上げてくださることでしょう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

この小説は偉大なるMSHを記した魔導書に生まれ変わりました アカアオ @siinsen

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ