エピローグ
莉緒先輩と付き合って二年がたった。
先輩から色んな事を聞いた、自分の様な男の姿をした両性者は多くが女性が恋愛対象であり、手術で完全な男を選択する人が多いと。
自分の様に男性が恋愛対象で非処女は珍しいと言っていた、以前の彼氏は同性愛者だったらしく、他の男にとられたらしい。
男性に好かれる為に豊胸手術やホルモン注射も考えたが、自分でなくなるようで悩み、カウンセリングを受け、自分らしく有りなさいとアドバイスを受け男装で生活するようになった。
女装きらいではないらしく、二人きりの時はよくしてくれる。
由乃先輩に彼氏が出来たと言うので、四人でお酒を飲む事があるのだが、先輩は飲むと下ネタがきつい!個室じゃないと飲めないレベルだった。
「今度四人で連結しよう!4連結よ!」
いやいや、4人プレイとか、彼氏さんも止めてよ。
「新藤君、その時は女装してくれないか?」
「………え?」
「女装経験があると聞いたが?」
やばい先輩の彼氏も変態だった、いやですよ莉緒先輩以外に掘られるの。
「誠ちゃんは僕の彼氏だからだめだよ!」
「えー、たまには莉緒も弾けようよ!」
由乃先輩は弾け過ぎだよ。
色々と退屈しない日々だった、そして莉緒先輩と付き合う内に自分にはこの人しか居ない、そう確信した。
「遊園地楽しかったね〜」
遊園地でデートした帰り先輩がにっこり笑いながら言う、本来は可愛いのだが男装の為イケメンスマイルに見える。
男性カップルに見えるので、女装して欲しいのだけど、混むところに行くときは先輩は男装が多い。
「ごめんね、女装のほうが良かったよね?トイレが心配でね」
そう先輩は女子トイレが混むので男装でくる、そんな馬鹿なと思う人も居るだろう。
でも、人が多い所のトイレの行列は半端ない、自分も女性はトイレ混んで大変だと思っていたので先輩の気持ちはよく解る。
「ちょっと話があるので、そこの公園行きませんか?」
「ん?いいよ」
先輩を側の公園に誘う、ここまでは計画通り、あとはうまく言えるか……
「話しって?」
莉緒先輩が尋ねてくる。
「これを…」
小さな箱を先輩に渡す。
先輩が箱を開けると指輪が入っていた。
「今はこれが限界です、莉緒さん婚約してください!」
「………」
「何年先でも構いません、結婚の約束をしたいです」
莉緒先輩は迷ってるようだ、やはり性別の事を気にしてるのか…
「どんな姿でも、性別でも、自分は莉緒さんが好きです!婚約者になって下さい!」
「ありがとう…婚約するよ…」
先輩は涙を流しながら了承してくれた。
二人がどうなるかはわからない、二人の物語はまだまだ続くのだから……。
男だと思った?僕ふたなりだよ! シノヤ @sinotuka
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます