ストーブの前で

 話の種だけ降り積もっていきます。

 早く書きあげて投稿したいと思うのですが休日になるとどうもいけません。

 なんにもやりたくない日が続きます。それでいいのかとお前から怒号が聞こえてきます。

 ああ勘弁してくださいな。困ってるんですよ、私も。こう寒くなるとどうにもいけねえや。己の怠慢を寒さのせいにして、そうしてまたくっちゃ寝でもしているつもりかって、そんな事は一番よく分かってるんです。だけどね、どうやっても動かねえんですよこいつは。ちいとも動きやしない。のぼせてもここにいるつもりでしょう。

 あれもこれも書きたいのがあるんです。山のようにあります。話はいつも頭の中にいるんです。心はいつも文字と共に在りたいんです。ただそれがちょっとね、ひどくね、億劫さに押し付けられて、だめになるんです。

 もうだめですね、人間ここまで来たら。こんな調子で、いつまでも赤子みたいで、イヤになります。

 腹の底から獣のような声が聞こえてきます。食われるんですかね。食って寝てしていたらいつか食ったものに食われるんですかね。お前は俺が生かしてやっているのにって。

 水槽の中の脳ってご存知ですか。誰かが私をシミュレーションしていたとしても、私がなあんにもやらないので大した実験結果も得られずそのうちゴミ箱ファイルにポイでしょう。

 ああ無常無常。平家ってこんな感じだったのかなあ。いや、栄華を極めているので私なんかよりずっといいですね。比べものになりません。

 あっ煎餅の袋が空いていた……私はしけってても好きですけど、他の人はそうじゃないらしいんでちゃんとしめときます。弁当箱も閉めたままでいいですか。開けたくないです。ああ……やだ。

 どうにもこうにもならんですね。色々考えて、あれこれ手をつけますけども、何もかも終わらぬままです。約束してもだめです。きっと破ってしまうので。悲しそうな顔をさせてしまうので。

 このまま沈んだら溶けますかね、自分。なんかどろどろになって消えるんじゃないかなあって。そんな気持ちでなんとなく。色々やろうとしますけど。気付いたらあっもう11時だ……ってね、落胆なのか諦めなのか、まあ、そういう日々を過ごしております。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

エッセイ置き場 江来欠 @akubi_erai

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る