初恋

ミエリン

初恋

ある晴れた春の日、小さな町で暮らしていた私は、初めて恋に落ちた。彼は私の隣に住んでいる少年で、いつも元気いっぱいで笑顔が素敵だった。


ある日、私は学校から帰る途中、彼と偶然出くわした。彼は自転車に乗っていて、私に気づいた瞬間、ブレーキをかけて立ち止まった。


「おっ、こんにちは!一緒に帰る?」


彼の声に、私は心がときめいた。初めて話しかけられた瞬間、私たちの物語が始まることを感じていた。


それから毎日のように彼と一緒に過ごすようになった。放課後、公園で遊ぶこともあれば、一緒に勉強をすることもあった。彼との時間が私にとっては至福のひとときだった。


やがて、私たちはお互いの気持ちに気付いた。恋人同士になったその日、私たちは公園でデートをした。彼は私の手を握り、緊張した様子で頬を赤らめながら言った。


「いつも一緒にいてくれて、本当に幸せだよ。ずっと一緒にいたい。」


私も同じ思いでいた。彼と一緒にいるだけで、私は幸せな気持ちで満たされた。


だけど、初恋でもある私たちの関係は長くは続かなかった。彼の家族の仕事の都合で、彼は別の町に引っ越すことになったのだ。


彼が引っ越すことを知った時、私は悲しみで胸が詰まった。でも、彼との思い出を心に刻んで生きていくと決めた。


引っ越しの日がやってきた。私は彼と別れることが辛くて、少し遅れて彼の家に駆けつけた。彼が玄関に出てくると、涙が溢れて止まらなくなった。


「ごめんなさい、こんなに泣いてしまって。でも、これからもずっと、あなたを応援していくからね。」


彼は優しく微笑んでくれた。そして、私の頬にキスをした。


「ありがとう。僕も君をずっと応援するから。」


泣きながら彼の手を握り、私は彼を見送った。初恋の切なさと共に胸に抱えた、彼との思い出は私の宝物となった。


それから、私は彼との思い出を胸に、新しい人生を歩み始めた。初恋は終わったけれど、それは私にとって貴重な経験であり、成長のきっかけにもなった。


初恋が短くても、それは人生の中で大切なひとつの章だった。そして、初めての恋を経験した私は、これから先の恋愛や人生に対しても、より大きな勇気と希望を持つことができるようになった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

初恋 ミエリン @mie0915

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ