『詩』「気をつけろ」

一乗寺 遥

恐くて怖くて。いつも怯えている。

それは突然襲ってくる

もはや逃げ場などない

どのように戦おうと身構える暇もなく

突然に組み倒される


弱々しく抗うが圧倒的な言葉の勢いと

韻の強さはそれの生来のものであり

もはやかすれた微かな我が呻き声は

あっという間にかき消され心は焦土と化す


静けさが訪れてくる

よろよろと傾いた体をおこし、

天地がいつも通りに見える頃には

それはもう変異していた

静かに目を閉じていた


でも注意しなくては

いつ襲ってくるかわからないから

それは突然襲ってくる 気をつけろ

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『詩』「気をつけろ」 一乗寺 遥 @yoichijoji56

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