郭澄之 劉裕を止める
自分の意に沿う回答がほしい劉裕、皆の意見を聞いて回り、やがて郭澄之の番となる。すると郭澄之は答えず、代わりに西に向け、
「南に
それを聞くと、劉裕も断念を決定。郭澄之に言う。
「そなたと共に霸陵の岸に登るのみだな」
こうして劉裕とともに建康に帰還した。郭澄之はその後、
郭澄之字仲靜,太原陽曲人也。少有才思,機敏兼人。調補尚書郎,出為南康相。值盧循作逆,流離僅得還都。劉裕引為相國參軍。從裕北伐,既克長安,裕意更欲西伐,集僚屬議之,多不同。次問澄之,澄之不答,西向誦王粲詩曰:「南登霸陵岸,迴首望長安。」裕便意定,謂澄之曰:「當與卿共登霸陵岸耳。」因還。
澄之位至裕相國從事中郎,封南豐侯,卒於官,所著文集行於世。
(晋書92-1)
王粲 七哀歌
西京乱無象 豺虎方遘患
復棄中国去 委身適荊蛮
長安は道も荒れ、獣が行き交う。
都はもうダメだ、と荊州の蛮地にゆく。
親戚対我悲 朋友相追攀
出門無所見 白骨蔽平原
友や親戚とも泣く泣く別れ、
門を出れば、白骨が辺りに転がるのみ。
路有飢婦人 抱子棄草間
顧聞号泣声 揮涕独不還
母が泣き縋る子を投げ捨てた。
母もまた涙するも、振り返らぬ。
未知身死処 何能両相完
驅馬棄之去 不忍聴此言
自身もいつ野垂れ死ぬかもわからぬ。
見るに耐えず、馬を駆り逃げ去った。
南登霸陵岸 迴首望長安
悟彼下泉人 喟然傷心肝
たどり着いた覇陵から長安を見る。
良き君主は何処。我が心も痛む。
うん、……うん? この詩をインプットした上で言えば、この時の長安も結構荒れてたってことでしょうか。まあ
劉裕が長安に配した兵力って、なんだかんだで精鋭なんですよね。いったん
なお詩に言う『下泉』はおそらくこれ。
詩経曹風 下泉
https://kakuyomu.jp/works/1177354054918856069/episodes/1177354055579447396
しかし、
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