第17話 エンディング

「あの日」から一カ月。恵美とは離婚が成立した。子供がいなかったこともあり、すんなり手続きが進んだ。

 一人で住むには広すぎる家は解約し、狭い家に引越す予定だ。

 さつきともあれからは一回しか連絡を取っていない。さつきが恵美に支払う慰謝料のためのやり取りだけだ。事実、そのやり取りが済んでからはLINEも既読にならない。

 更にどこから広がったのか、僕とさつきの関係も職場の方々に伝わり、居づらくなったので退職した。

 家にいてもやることが無いので、パチンコに没頭する日々が続いていた。ある日、いつものようにパチンコを終えた僕は、ふと思い立ち、あの小山に行くことにした。

 小山のベンチに腰掛けた僕は、眼前に広がる光景を缶コーヒー片手にボーッと眺めていた。

 僕の心境とは対照的に空は澄み渡った水色で、白い雲との美しいコントラストを見せていた。

 眩しくも暖かく照らされた街並み、優しく吹き付ける暖かな風が僕の心を癒した。

 一頻り癒されたところで、車に戻り、帰路に着いた。

 行きとは対照的に気持ちは晴れやかだった。

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まごつき @agmcanar

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