夫婦漫画は交換会です
「ありましたよ!」
「俺のもあったぞ」
それから俺たちは、お互いの作品の二次創作を探して、いわゆる視察というやつをしていた。
志那が手に取っていたのは彼女が書いている恋愛漫画のキャラクターが表紙に書いてある同人誌だった。対して俺が手に取っているのは俺の小説のスピンオフ作品で、割と人気がある物だ。そして俺たちはそれをお互いに交換するのが定番になっている。
これはあと1週間もないほどに迫っている冬コミに向けて情報を仕入れていると言う面もあるがまぁ9割私情だ…。
「そう言えばこの方、新しく連載任されてたんですよね…元気にしてると良いんですけど。」
そう言って志那は一つの同人誌を差し出してくる。そこに書かれている作者名は俺の知り合いでもあった。
「あ〜この人か…確か締め切りに追われて毎回瀕死になるまで描いてる人だったよな…生きてると良いけど」
「もう!不謹慎ですよ〜?」
コツンと小突かれてしまったが、この言葉が割と冗談では済まない程度に無茶をする人なので、割と本心から出た言葉だったりする。
「まぁコミケで菓子折りでも持って行ってみれば良いんじゃないか?」
「そうですね…あとで買って帰りましょうか」
俺は頷くと気に入ったものを志那と一緒にレジに並びんで複数の作品を買う。コミケ前なのもあって少なめではあるが…
「さて…今日は幸クリスマスですし、無難にクッキー辺りを見に行きましょうか!」
そんなことを言う志那に手を引っ張られお店に引っ張られる。
(こりゃ荷物持ちコースだな…楽しいし良いけども)
俺は転げないように足早に志那についていくのだった。
夫婦漫画は新刊です‼︎ シャル @anmezuke
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