第4話 クラス発表
昼過ぎ、俺はサクヤと共にクラス発表を見ていた。
基本的にルームメイトとは同じクラスになるらしく、俺はサクヤと同じC組だった。クラスは50人ずつの5クラス。日が経つにつれ人が減っていくのだから恐ろしい。
狙った相手と同じクラスになる確率は20%(多分)。それに一喜一憂している人も多かった。中には命かけてんのかって位に嘆いている奴もいるけど。
「うおおおおおお! 」
あいつは逆に喜びすぎだろ。周りの人ひいちゃってるやん。
「威圧」
軽めに威圧を当てて黙らせる。よし、静かになった。
「気合いの入り方がすごいな。」
「ねっ。そう考えると剣聖の娘さんと同じクラスになれたのは良かったのかな? 」
「まぁ、奴らから見ればそうだろうな。俺は別にラッキーとくらいしか思ってないけど。お前はどうなんだ? 」
「ん? 僕? 僕は嬉しいかな。」
前はあまりよくわからないとか言っていたのに、やっぱりお近づきになりたかったのか? もしや俺の話に合わせてくれて……
「同じクラスだったら手合わせできるってことでしょ? 楽しみだなぁ。絶対強いからね。ジンもそうでしょ? だってあの殺気の中立っていられるほど強いんだもん。」
どうやら違ったらしい。
「お、おう。まぁそうだな。」
そんな曖昧な言い方しかできなかった。
それもそのはず、俺自身はそこで強くはないからだ。確かに剣の鍛錬は続けてきたため一般人よりかは強いだろうが、その程度だ。見切りなどのスキルを持っている人の方が遥かに強い。そんな人に対して威圧でどうこうできるものじゃないからな。
俺が耐えられたのが何故かもよくわかっていない。おそらく威圧を使えるからだと思うんだけど。
それに朝気づいたけどそもそも威圧の効かなそうな人も結構いそうだし。
なんか騙しているみたいで悪いけど、どうしようもなかった。
そんなことより、サクヤが戦闘狂ではなくて、向上心の塊であることを心の中で願った。
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