(アラーム音)

__誰だよお前は!?」


気合いの入ったツッコミと共に目を開いたらここは……


ここは、…? 何処?


「やっと起きましたか、早く体勢を建て直して下さい」


眼前にはリムちゃんが銃を構えて謎の機械と対峙していた。

いやまぁ、対峙と言うより一方的に撃たれているのを無理矢理弾いてる感じなんだけどさ?


「あー…今北産業。どういう状況?」

「現在遺跡守りと交戦中。死角からの光線に撃たれノウンは5トキ程昏倒していました」

「5ト……え?そんな寝てたの私」

「記憶が飛んでいるのが何よりの証拠でしょうね。私では守る事は出来ても撃退する事が出来ません」


リムが持つ銃は、例の主犯が持っていたもので、空気弾を飛ばして放つ様な代物らしい。

だから柔らかいものなら吹っ飛ばせるけど、装甲が分厚いやつにはどうしようもないとか。

リムの奥に居る遺跡守りと呼ばれた装甲マシマシで宙に浮かぶマリトッツォ見たいなやつは、未だリムに無数のレーザーを放っている。これで無事なところが彼女らしい


「リム…後どのくらい持ちそうだ?」

「持つ分には何時までも。ですがここから離れられないので速やかに処理してください」


差し迫ってるっぽい演技は無視され、何時もの無表情で急かされた。ぴえん

私は鞄から黒塗りにした鎌を取り出す。あっこら引っかかるな


「さーてやられたからにゃあやり返さねぇと」

「警戒不足にも見えましたッ、がっ」


無い袖を捲りあげ、真っ直ぐ右手で掴んだ鎌をマリトッツォに向けた。

余った左手でリムを掴み、マリトッツォの中心にあるレーザー射出口へとぶん投げる。

リムが張り付いた瞬間、放ったレーザーは射出口に逆流し、マリトッツォは内部から損傷を起こした、はず。

ぶすぶす黒い煙をあげたマリトッツォに肉薄し、斜めに大鎌を振り下ろした。

まるでケーキでも切り分けたかのように、鎌はすっと機械の内部へと入って、通り抜けていく。

相変わらず切れ味バグってるなこれ、好都合だから良いけども。

ごとりと二つの半トッツォが床に落っこちて、小爆発を起こし蒸発する。

蒸発した

蒸発した、蒸発した? まぁいいか。


「いっちょ終わりっと…無事?リムちゃん」

「合理的な判断ですね。お疲れ様です」

「怒られないは怒られないで不安になるな…」


大鎌を担ぎながら、服に着いた埃を払うリムちゃんの元へ歩む。


「そんでここ……何処?」


改めて周りを見て見ると、全体的に埃っぽく、ジメッとした雰囲気で、ひび割れた石レンガや、それに蔓延るツタがよく目立つ。

外壁の一部は割れていて、その隙間から土の壁が見えた。


「私だって解りません。ノウンが急にこっちに走り出して、追っかけて階段を降りていったらこのザマでした」

「そんな変な電波食らった人みたいに…まぁ良いや。こんな所居らんないし早く出よう」

「貴方が仕切るのはなんだか癪ですね」

「なんで???」


踵を返して廊下を歩くリムに着いていく。



__蒸発した守衛の亡骸に落ちていた小瓶を、いつの間にか拾っていた事に気が付かずに





_________

「近場の村とか街とか国とか何処?そろそろお風呂入りたいなーって」

「でしたら喜ばしい限りですね。最寄りにあるのは『オバナ』と呼ばれる街で、その面積の40%は様々な温泉が締めているそうです」

「おー! この世界にも温泉っていう文化があるのか。中々どうしてテンションが上がるじゃないか」

「広い種族。特に亜人に好まれるそうです」

「亜人!?猫耳居る!!?」

「居ますよ。温泉の時とのテンションの差が目に見えて分かりますね」

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タイトル?適当に「転生して化け物になってもマイペースに生きてきます」とかで良いでしょ かいがら @1728abcd

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