真夏のセミ

第1話 序章

　　初夏の午後、外に出たくないほど暑く、外ではセミの鳴き声が響いて、ますます暑くなる夏を訴えているようだ。

　　セミの歌声にはうんざりする人がいる。彼は机の前に座って、黄色っぽいメモ帳をめくっていた。それは彼だけの詩集だった。彼は17年間この手帳を開かなかったが、彼も17年間停滞していた。「そろそろ前へ」。そこで彼はセミの鳴き声が聞こえる雑物室の押し入れの最奥部で、長い間埃で覆われていた箱を開けた。中にはすべて彼の若い頃のものが入っていた。彼は箱の最下部でこのメモ帳を見つけ、机の前でそれを開けた。

　　前に述べたように、これは詩集で、彼が若い頃に書いた詩をたくさん書いて、もっと多いのは1、2つの文で、それは彼がつかんだ霊感です。これはすべて彼の一時的な興隆から始まった。「詩を書きたい」という考えだけで、手帳を買って数年続けさせたが、17歳の夏の終わり、彼の思い出とともに、その箱に閉じ込められた。

　　少し幼い文字をめくっていると、彼は思わずため息をついた。ノートの字はだんだん多くなってきて、前のばらばらな文から、ページ全体の詩になって、書くことが多ければ多いほど、すばらしいです。しかし、なぜかその後、落書きされた黒い筆跡があり、中には文字も見分けにくいものがあり、かろうじてタイトルの「鳴セミ」を認識し、それから空白になった。白いページの中には、どの練習帳からはがしたのか、格子紙が挟まれていて、そこには次のような言葉が書かれていました。

　　 「セミという昆虫は数年地下に閉じこもって、春の終わりにある暖かい夜に地表に出て、脱皮して、枝先のセミになって、夏に高らかに歌う。北アメリカのセミの一種は、地下に17年も滞在し、17年も待っていて、1ヶ月の日差しに変えて、その後姿を消して、次の17年まで……。」

　　「次の17年までね」机の上にうつぶせになっていたShlomoは、携帯電話でセミに関するドキュメンタリーを見たとき、「だめだ、この話はいいから、忘れないうちに早く写して」と感嘆し、練習帳のページを手当たり次第に破り、速やかに書いた。

　　Shlomoは中学3年の時から詩を書くのが好きになり、今では高校2年生になって、もう2年近くになりました。この2年間、彼は文思泉からたまにいくつかの文を飛び出すまでになったが、あきらめたことはなかった。彼の言葉で言えば、「私はせっかく特別な好みがあるのに、あきらめたら何もないのではないか」ということです。

　　「今はもう5月末。そういえば夏も近づいてきた。もうすぐセミの鳴き声が聞こえるだろう」とShlomoは思った。「ところで私もちょうど17歳。つまり今年の春の終わりに、私と同じ歳のセミが地表に出てくる。北米に行ってみたいなあ、あの17年のセミ」。彼は考えながらその話を書き終え、一目見て、本棚で最上階の棚に隠された小説の本の中のメモ帳を見つけ、手当たり次第に後ろのページにめくって挟んだ。これは彼が中学3年の時に詩を書くためにわざわざ買ったもので、これは彼の詩集で、彼は1冊丸ごと書いてから出版するつもりだ。

　　「カ」

　　ドアを開ける音がShlomoの考えを断ち切った。彼は急いで手帳を本棚に詰め込み、机の前に座って勉強の復習を装って、一気に動作した。その時、書斎のドアがカチッと開けられたのを聞いて、母親が入ってきた。

　　「お母さん」

　　「復習ですね」

　　「うん」

　　すぐにドアが閉まって、Shlomoは彼の家族に対してずっと話が少なくて、家族は彼が内向的だと思っていたので、だんだん何も言わなくなって、今のようになりました。

　　「もう少しで発見されるところだった」とShlomoはひそかに思った。彼が詩を書いたことは秘密で、少なくとも彼が詩集を出版するまでは誰にも言えない。彼はそう思っているが、一人は除外する。

　　「いますか？」

　　Shlomoは携帯電話を手に取り、「結夏」とコメントした人にメッセージを送った。

　　しばらくして、相手は返事をした。

　　「どうしたの？」

　　Shlomoは彼が見たばかりのドキュメンタリーを相手にシェアし、その話を文字の形で送った。

　　「どうだ、感動しただろう、特にあの17年のセミは」

　　「うん」

　　「これから一緒に見に行きませんか？」

　　「いいよ」

　　「約束だよ」

　　「もう遅いから、明日も学校に行くんでしょう？」

　　「ええ、そうですね。ところで、私は最近いくつか詩を書いていますが、明日持ってきて見せましょうか。」

　　「はい、楽しみにしています。そうしましょう、おやすみなさい」

　　「おやすみなさい」

　　Shlomoは携帯電話の画面を消し、本棚からメモ帳を引き出し、かばんに詰め込んだ。これを終えて、彼は窓際に行って下を見た。

　　5月末の春の夜は、静かで落ち着く。月の光が明るいおかげで、アパートの階下の緑化帯の植生がかすかに見えた。もう少しで夏休みになり、今はすっかり春の終わりのようだ。「もうすぐだよ」とShlomoは思った。