超高速若年層

ball

花の都、東京･渋谷･スクランブル交差点。

時は正午、青年になった林檎と蛇はすれ違う。

肩がぶつかる。

ぽっと、ビー玉のような丸くて小さい空間の歪みがぶつかった地点(空中)に発生。

5秒後空間は爆発。

ぶわっと広がる花の匂いと共に閃光が弾ける。

次に鳥から逃げる蝶ような、焦った様子の白い生命体が数千匹、爆心から一度に飛び出す。

数秒で半径5キロの人間全員の口に

白い生命体が入り込む。

10秒後範囲内の人間はみな意識がなくなり

植物人間と化す。

1分後半径50キロの地帯は謎のドームに覆われ密閉される。

ドームは接地面からぐっと離れて、空中に浮かび【球】となった。

中には人しかおらず、建物やら地面ごと根こそぎ

浮いた訳では無い。

【球】になり5分後、爆発。

花の匂いはしない。

ただ弾ける閃光が地を焼く勢いで広がった。

白い生命体に乗っ取られた人間が数千人、

爆心から飛び出す。

白鳥のような綺麗な羽と、少しにごった白目。

生成された白い生命体が口から放たれながら、

宿主(乗っ取られた人間)が飛び回る。

10分足らずで地球半分ほどをドームが覆う。

それがまた浮き始めて【球】になり、5分後爆発。

やがて地球は白いビー玉のようなドームに覆われた。

ここまで1時間足らずで起きた出来事。

地上は音のない閃光に更地にされた。

月面のように全てがグレーに染まった。

その頃林檎と蛇は、