第十八話 ヘルヴェル
本編前に皆様にお詫びと連絡があります。
14話消毒液をつくろう!を投稿していない事実が判明しました。
もしよければ、第14話も合わせてご覧頂けるようご案内いたします。
皆様、ごめんなさい。
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第18話 ヘルヴェル
「「エルーシアちゃん。まずいことになった!」」
王城から戻ってきた、お祖父様とお祖母様は、ふだん出さないくらい大きな声でこちらへ近づいて来ます。
お城に呼ばれたのは、お祖母様が、かかっていた病気が。お城でも流行してしまいました。
そしてなんと、王妃様と幼い王子2人が高熱をだして苦しんでいるとのことです。
王様は、急に元気になったお祖母様の話を聞いて、どのようなことをして病気が治ったのか聞かれたそうです。
お祖父様とお祖母様は、はぐらかしていたのですが、王様(お祖父様から見たら実は甥っ子。お祖父様は実は王位継承の権利を持っているそうです)
が泣いて頼み込まれてしまって、わたしがお祖母様を治したことを話してしまったそうです。
その話を聞いてお父様は、わたしの事を話さずに上手く説明することが出来なかったのかと激怒しました。
しかし、お祖母様は、わたしが治したことを話す前に、わたしを教会から守ることと。
聖女として任命しないこと。
そして何よりもわたしが流行病を治すことが出来るということを隠すことを条件にして、わたしの回復魔法と治癒魔法の事を話してしまったそうです。
そして、それを守れなかった場合はクーデターを起こすと脅したそうです。
(お祖母様、結構怖い)
お祖母様を治癒した者の名前はヘルヴェル。
わたしは、ヘルヴェルと偽名をつかいお城に行くことに決まりました。
(ん?ヘルヴェルって確か・・・神話にでてくる名前じゃん!? え。え~。大丈夫なの?そんなお名前を使って。一国の王女の名前を語る愚か者!とか言われて迫害されない?)
わたわたする、わたしをみてお祖母様が
「エルーシアちゃん大丈夫よ。女神の名前を使った方が教会からの探りが弱くなるのよ 」
「ばぁば。それは逆ではないですか?女神が降臨したって大騒ぎして教会全体でさがすのでは?」
「ふふふ。大丈夫よ。たとえそうなったとしても、王家と公爵家で教会と対立するから。
教会には、お布施と言うことで多くのお金を払っているのよ。それを辞めると言えば、権力とお金にまみれたあいつらは探さなくなるわ」
(腐った上層部ならそうかも知れないけど、純粋に教会の教えを信じている人はそうはならないんじゃないかな?特に農民とか?
それにそうやって脅すと、ベルティンブルグ公爵家にいますっていっているようだけれども。やっぱりお祖母様は過激だわ)
わたしはそう考えましたが、まさか5歳でそんなこと言えないので
「ほんと ほんとに だいじょうぶ?」
わたしは涙を瞳にためて、お祖父様と叔母様を見ました。
(女の子は、みんな女優なのよ。涙を流すなんてへっちゃらなの。
陽菜の時飼っていた、愛犬が亡くなったときを考えたらすぐ悲しくなるの)
「もし、そうなったとしても、本当に私たちが守るから大丈夫だ。だから安心しなさい、エルーシアちゃん」
と、お祖父様が私の頭を撫でて言いました。
「エルーシアちゃん。これから、王妃のところに行ってもらいます。
平民の服をきて、顔には、エルーシアちゃんが作ったマスクをして顔を隠して行きます」
(え?それだけの変装。絶対ばれるじゃん・・・ あ! そうだ!)
「じぃじ、偉い人に会う前にシュタインの所へ先に行ってもらっていいかな」
「いいとも!」
じぃじは、森田さんかよ!
笑えん。
わたしは、シュタインにサングラスを作ってもらうことにしました。
ふふふ マスクにサングラスって芸能人みたい・・・
※解説 森田さんは、タモリさんの本名の名字です。
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