第十五話 もうお塩を作るしか無いじゃん

第15話


「エルーシアちゃん。

エルーシアちゃんのすごすぎる能力(スキル)は、使用人にも、できる限り見せない方が良いだろう。

使用人に悪気がなくても、出入りする者にうっかり話すことも考えられからね」


お祖父様は、わたしの事を思ってお祖母様を連れてきたようです。


「エルーシアちゃんの能力は、すでに大人の人より優れているから、気をつけようね」

お祖母様は、わたしに目線を合わせてくれています。


2人ともわたしを見てニコニコしているので本当にわたしのことを思ってくれているようです。


(よし!これで捨てられる可能性は少し減ったわ)


そして、わたしと、お祖父様と、お祖母様で錬金術師のシュタインさんのところに行き、消毒液の原液をお祖母様の水属性魔法から、うみだした綺麗なお水で希釈しました。


ドンドンドン

希釈の作業中に、使用人が工房に来ました。


「旦那様、早馬で持ってきた海水(湖水)は、いかがでしたでしょうか?

荷馬車十台分運んでまいりました!」


(え?そんな量って海水プールできんじゃね?)


どや顔しているお祖父様にわたしは、

「お祖父様(じぃじとわざと呼んでいない)。物事には限度というものがございます。

欲しい量を言わなかったわたしも悪いのですが、この量はあまりにも多過ぎです。一体どうするのですか?」

素で話してしまいました。


どや顔をしていたお祖父様は、しゅんとして、お祖母様に慰められていました。


その微笑ましい祖父母を見ながら、わたしは、荷馬車2台分海水を使って消毒液にしました。


「じぃじ。ちょっと塩水の中に手を入れてみて」

シュンとしていたはずのお祖父様は、満面の笑みをわたしに向け塩水に手を入れました。

《軽く電気流れろ》

ビリビリ ビリビリ

お祖父様は、手がビリビリするので驚くかと思えば


「これは肩に当てれば肩こりがなくなりそうだな!」


と言いながらビリビリを楽しんでいます。


(お お祖父様の方が1枚も2枚も上手。やっぱり年の功かしら?)と思っていたら、お祖母様が、

「エルーシアちゃん私の肩に両手をのせてビリビリしてみて」

お祖父様よりここに上手の人がいました!


わたしは、お祖母様に言われるとおりビリビリしてみました。

「ああ!じぃじの言う通り肩が楽になるわ~」

と満足顔です。


わたしは、祖父母の肩こりを雷属性魔法で癒やした後

お祖母様に綺麗な水を出してもらい、全ての消毒液を希釈しました。

シュタイン達は、瓶に希釈した消毒液を詰めていきます。




「エ、エルーシアちゃん。何をしているのかしら?」


わたしが、残りの海水を魔法で不純物を取り除いたあと、

水属性魔法を使って、海水の水分を取り除いた後、火属性魔法を使って加熱殺菌をしていたところ、お祖母様に見つかってしまいました。


「ばぁば。せっかくしょっぱい水を使用人のおじさん達が、沢山運んでくれたから、もったいないから塩を作ろうとおもって・・・」


「お塩は、乾燥した砂地に、海の水をまいて作るものじゃなかったかしら?」


(あれ?わたしやっちゃいました?)

「うん。海水を煮詰めて作ることもできるの」


「煮詰めてつくる・・・。 

でもエルーシアちゃん。鍋などないし、どうやって煮詰めたのかしら?」


「それはね。ばぁば。

ばぁばは、水属性魔法が得意みたいだから、きっと練習したらできるようになるよ」


「あら、わたしにも出来るの?」


「そうだよ。水属性魔法は、水を出すだけじゃないの。

水を取り出すこともできるよ」

わたしは、近くにあったお芋をとり、その野菜の水分を取り除いて見せました。


「干し芋かしら?」


「そうなの。

これと同じく、海水の水をとりのぞいたんだ!」


「え? エルーシアちゃんは天才なのかしら?」


(あら、ヤバい。なにか言い訳・・・)

「ってフレイヤ様が教えてくれたの」


「女神様が!」

お祖母様は、目をまん丸にして口をあんぐりと開けています。


(あら、失敗かな?)

「ちょ、ちょっと待っててね。エルーシアちゃん」

「バルデマー 大変大変! 」

お祖母様は走ってお祖父様の元に行ったようです。



「はぁ はぁ はぁ」

「ふぅ~」


二人がわたしの元に来ました。


「ここにある塩をエルーシアちゃんがつくったのじゃな?」


「そうよ、あなた。魔法を使って作ったみたいよ」


二人は息を切らしています。


わたしは、お祖父様とお祖母様に詳しく塩の作り方を説明しました。

お祖母様には、魔法も使ってもらい一緒に残りの海水から塩をつくりました。

塩の量は、二百キログラムを超えたのです。


「エルーシアちゃん。ジョリーナ。

この塩の作り方、誰にも言ってはならぬ。

塩は、誰もが必要な物じゃ。だからこれをしばらくは秘匿する」


「うん。わかった」

「わかったわ。あなた」


そして、私達はお屋敷に帰るのでしたが、お祖父様が帰る途中で

ご褒美に串焼きを買ってくれました。


わたしは食べているときに、お洋服にタレを落としてしまいました。

「あ! ばぁばごめんなさい。お洋服よごしちゃいました・・・」


「ふふふ 大丈夫よ。そんなの気にしないで。やっとエルーシアちゃんの子供らしいところを見られて嬉しいわ」

と言ってお祖父様と叔母様は

「あははは」 「ほほほほ」とニコニコ顔で笑っています。


わたしは(消毒液って漂白剤にもなるのよね)と違う使い方も思い出しました。

生地を選びますが・・・


わたしは、笑う2人を見てわざと服を汚すように串焼きをムシャムシャと食べました。

オークのお肉は串焼きにしても美味しかったです。


あ!そういえば、ビリビリさせなくても、治癒魔法で肩こり治せるよね?


___________________________________

【作者からのお願い】

ここまでお読みいただいてありがとうございます。

I.ランドよりお願いがあります。

エルーシアちゃん可愛い。私の肩こりもエルーシアちゃんに治療して欲しい。

このあとお話しはどうなるの?と思った方々。

☆☆☆を★★★や☆☆★等に変えて一度評価していただくと私の励みになります。


ある温泉施設に、電気風呂ってあったのですが、怖くて中々その電気風呂に入る事が出来なかったI。ランドです。

あなたの知っている変わった温泉やお風呂を紹介してください。


みなさまのコメント待っています!


それでは、次回の更新をお楽しみにお待ちください。

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