可愛くて巨乳で幼馴染の彼女に耳かきしてもらうだけの話②

 「次はもうちょっと奥の方をお掃除するね。絶対に動いちゃダメだよ」


「わかった」


耳かき棒が奥深くに入ってきて、俺は少しだけ恐怖を覚えた。でも次の瞬間には快楽に変わった。

ザリザリと慎重に、だけど強めにかかれ、さっきよりも脳に近い場所をやっているからか耳かきの音が大きく響く。



「っ、っ……!!」


「大丈夫? 痛い?」


「大丈夫……このまま続けてくれ」


「無理しないでね。ちょっとでも痛かったらホントにすぐ言ってね」



ああ、俺の彼女は本当に優しい。俺は嬉しい。

しかし本当に無理なんかしていない。気持ちよすぎるだけだ。気持ちよすぎていちいちバカみたいに反応するから彼女を心配させてしまって情けない。



「どうだ……? 奥の方もいっぱい溜まっているのか?」


「手前に比べればそんなに溜まってないけど、その代わり奥だから取りづらいんだよね。焦らず慎重にやるからちょっと時間かかるかも」


「わかった、よろしく」


時間かかるのは好都合だな。気持ちいいからできるだけ引き伸ばしたい。耳垢の方を応援したい気持ちさえ出てくる。……あ、いや、やっぱりダメだ。あまり時間かかりすぎると彼女に迷惑かけてしまうから。



「……うーん……奥の方見えづらいなぁ……」


彼女はそう言って、耳かきを続けながら俺の耳に顔を近づけてくる。

彼女の吐息をより近くで感じる。さらに彼女のいい匂いをより近くで感じる。心拍数がどんどん上がってきた。



むにゅん


「!!!!!!」



そして、豊満な胸が俺に当たった。

柔らかく押しつけられ、俺の心拍数は最速になる。ドキドキしすぎて挙動不審になってくる。


「? どうしたの?」


「すげぇ柔らか……あ、いや、なんでもない」


「……? まあいっか」


いいのか? 自分の胸が当たってることに気づいてないのか。自分の胸のでかさ自覚してねぇのかこいつ。俺的に都合よすぎる。マジでいいのかこれ。


まあいいや。耳かきも気持ちいいしいい匂いだし胸も柔らかいし、もう余計なこと何も考えられなくなってきた。ここは極楽か……幸せすぎて失神しそうだ。


俺が昇天しそうになってる間もどんどん耳掃除が進んでいった。



「―――よし、これでだいたい終わりかな」


「え!? 終わり!?」


昇天してたのが一気に現実に引き戻された。



「完全に終わりってわけじゃないけどね。大物はだいたい取れたってこと。まだ細かい耳垢は残ってるから、次は綿棒でお掃除していくね」


「え? 綿棒になるのか?」


「うん、粉みたいになってる汚れは綿棒の方が取りやすいから」


「そうか……俺は耳かき棒の方が気に入ったから少し残念だ」


「大丈夫、綿棒も気持ちいいよ。はい、まだ動かないでね」



―――スッ……


スリッ、スリッ……ザリ、ザリッ……



「おおお……」


スリスリと撫でられる感触。俺の耳道を綿棒が這いずり回る。

擦れる度、気持ちいい……



「どう? 気持ちいいでしょ?」


気持ちいいって決めつけてやがる。しかし実際気持ちいいので悔しいが何も言い返せない。


彼女は綿棒を俺の耳穴から取り出した。



「わっ、もうこんなに汚れちゃったよ。ホラ見て見て」


「うわっ……」


さっきまで俺の耳道を撫でまくっていた綿棒が俺の目の前に現れた。

彼女の言う通り白い綿棒が俺の耳垢の色で汚されていた。まだ耳の中こんなに汚れてやがったのか。


彼女は汚れた綿棒を置いて、新しい綿棒に取りかえてまた耳穴をザリザリ撫でる。それを何回か繰り返して、いくつもの綿棒が汚れていった。



「悪い、綿棒もったいねぇだろ」


「気にしないでよ、綿棒100本以上あるんだから」


そう言って惜しみなくどんどん取りかえていく。どんだけ汚れてんだ。気持ちよさと同時に恥ずかしさも襲ってくる。



「耳の穴だけじゃなく、耳全体もキレイにお掃除しましょうね」



―――スリ、スリッ……


「……!!!!!!」


今度は耳介の部分をスリスリと綿棒でかいてきた。

この部分も気持ちいいなんて知らなかった。未知の扉が今開かれた。


窪んでいる部分、溝の部分をスーッと綿棒で擦り走っていく。耳穴をやってきた時より強めの力で。



「どう? これも気持ちいいでしょ?」


「ッ……」


またしても気持ちいいと決めつけてやがる。なんかムカつくので気持ちよくなんかねぇって言ってやりたいのに、言えない。

この気持ちよさに抗えない。俺のチンケなプライドなど何の役にも立たない。



「……し、しかし、そんなところ掃除しても汚れてねぇだろ……?」


耳の穴とは違って外からよく見える部分だ。そこの汚れが溜まっているほど俺はズボラじゃない……


「ふふふ、甘いね。こんなに汚れているんだよ」


「なっ……!?」


取りかえたばかりの新品綿棒だったはずが、俺の耳介を走っただけでもうこんなにも耳垢で汚れていた。


マジか、外から見える部分にこんなに汚れをつけて俺は今まで生きてきたのか。ショックだ……



「ちゃんとお掃除してないからだよ。せっかくだから耳たぶも耳の裏も、耳ぜ~んぶキレイにお掃除しちゃおうね~」


スーッ、スーッ……

スリスリ……


「~~~……ッ」


耳たぶも耳の裏も、綿棒で優しくスリスリとかかれてゾクゾクと震えるほど気持ちいい。

知らなかった……耳のどこを掃除されてもこんなに気持ちいいなんて知らなかった。耳のすべてが性感帯になっているような、そんな感覚だ。



「次は梵天で取りきれなかった細かい汚れをお掃除していくね」


「……? 梵天って何……?」


「これ。この白いふわふわしたやつ」


彼女は耳かき棒の頭の部分についている、白くて丸い何かを指さした。なんか綿みたいなやつ。それ梵天っていうのか。



「この梵天をね、キミの耳の穴に入れてふわふわ~ってやっていくよ」


「え? そんなん入らないだろ」


この梵天というもの、綿棒よりもはるかに大きい。俺の耳の穴に入るとは思えん。


「大丈夫、入るよ。すごく柔らかくてふわふわなんだから」



―――スッ、ファサッ



「!」


「ねっ、入ったでしょ」


彼女の言った通り、ふわふわした梵天が俺の耳の穴に入ってきた。

そしてそのふわふわは、俺の耳の中をゆっくりと動き、優しく柔らかく癒していく。



フワッ、フワッ、モフッ、ファサッ……



「っ、っ~~~……」


耳かき棒や綿棒と比べてなんて優しく柔らかい刺激。気持ちいい。これは中毒になる。

ゆっくり上下に動いたり、クルクルと回転したりしながら俺の耳道を撫でていった。



「よし、梵天も終わり。最後の仕上げやるよ」


「ん、最後か……」


「うん、動かないでね……」


彼女の柔らかな唇が、俺の耳にそっと近づき、そして……



「ふ~~~……」



「ッ!?!?!?」


「ふ~~~……」


「~~~ッ!!!!!!」



甘い吐息をふーっと吹きかけてきた。


なんだこれ……気持ちいい……

すごく甘くて優しいのに電撃みたいな強烈な快感が全身を貫いた。


ゾクゾクする……蕩ける……指先まで全身の神経が彼女の吐息に溶かされ、俺が俺でなくなってしまいそうだ。



「ね、どう? 気持ちいい?」


「~~~ッ……」


「ふ~ってするの、気持ちいい?」


「~~~あ……っ……!」


「ふふふ……すごく気持ちよさそうだね」



今度は耳元で囁かれる。ただでさえ可愛い声なのにこんなに近くで囁かれたら、俺もう……

癒されすぎて魂が抜けた抜け殻みたいになった。



「あれ? どうしたの?」


「…………」


「おーい」


「…………」


「返事してよ~」


「…………」


気持ちよすぎて返事する気力もなくなっていた。俺は今昇天してふわふわとどこかへ飛んでいく。



「……もう。こちょこちょこちょ」


「―――ッ!? ちょっ!?」


彼女に脇腹をくすぐられて、耳かきの余韻に浸って宙に浮いていた魂が一瞬にして引き戻されて俺は覚醒した。


「こちょこちょこちょこちょ」


「ちょっ、やめっ、くすぐったい……!」


なんで脇腹くすぐるんだよ。耳かきと関係ねぇだろうが。



「キミが無視するからいけないんだよ。返事してくんないと私寂しい」


「悪い……無視するつもりはなくて、気持ちよすぎてつい……」


「そ、そう? 耳かきよかった?」


「すごくよかった」


「まさかそんなにストレートに褒めてくれるとは思わなかった……なんか照れちゃうよ、あはは……」


照れくさそうに頬を赤らめる彼女が、押し倒したくなるくらい可愛い。



「じゃあこっちの耳はこれで終わりだから、反対向いて」


「!」


そうか、まだ片方の耳しか終わってない。もう片方の耳がある。

彼女の耳かきは気持ちよすぎてそんな当たり前のことすら忘れていた。


まだ終わりじゃない。まだ半分だ。最高の耳かきをもう一度堪能できる。そう思うと自然と全身の細胞が歓喜に震えてくる。すごく得した気分だ。



「あれ、なんだか嬉しそうだねキミ」


「そっ……そんなことねーぞ……!」


本当はそんなことあるけど。


「ふふっ、こっちのお耳もちゃんとキレイにお掃除してあげるからね」



彼女の耳かきがまた俺の耳に入ってきた。

俺は再び魂が抜けるほどの気持ちいい耳かきをじっくりと楽しんだ。




―――




 翌日の放課後。



「なあ、今日も耳かきしてくれないか!?」



彼女と一緒に帰宅中、彼女にお願いしてみた。



「え、なんで? 昨日したばっかりじゃん」


「今日もしてほしい」


俺はすっかり彼女の耳かき中毒になっていた。



「ダメだよ、汚れてないのにやったってつまんないし、それに耳かきのやりすぎはよくないんだから」


「じゃあ次はいつしてくれるんだ?」


「うーん……1ヶ月後くらい?」


「1ヶ月だと!?」


1ヶ月も耳かき我慢しなきゃならねぇのか!? 俺の命に関わるかもしれないんだぞ。そんなに待てない。


しかし彼女がそう言った以上、俺は1ヶ月待つしかないのだ。

ガクッと肩を落とすと、彼女のクスクスとした笑いが聞こえてきた。



「どうせなら溜めて溜めて、溜めまくってからお掃除した方が気持ちいいよ? それに私も溜まってた方が掃除し甲斐があって楽しいし」


「……!」


なるほど、確かにそうだな。エッチの方も溜まってた方が気持ちいいのを体験済みな俺は納得した。


今からもう1ヶ月後が待ち遠しい俺であった。




『可愛くて巨乳で幼馴染の彼女に耳かきしてもらうだけの話』



―――END―――

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可愛くて巨乳で幼馴染の彼女に耳かきしてもらうだけの話 湯島二雨 @yushimaniama

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