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蛙にせよ蝉にせよ、芭蕉の俳諧の基本は音だったのかしらと考えさせられました。
視覚、嗅覚、味覚よりも聴覚というのは、すぐれた芸術家の素質のようにも……。
過日の俳句番組の特選句「〇〇やひとりになっただけのこと」(季語を失念しました)がいつまでも心に残っています。
現世から異界へ魂が移住しただけのこと、そんなふうに思うことができたら、永訣の悲しみもいくぶんかやわらぎますね。
作者からの返信
言われてみると音がビビッドですね、芭蕉。
五月雨を……とか、そういう音を旋律に乗せているようなイメージがあります。
俳句を「詠む」というサウンドなところが、そうさせているのかもしれません。
「〇〇やひとりになっただけのこと」、「咳をしても一人」みたいな句ですね。
さびが感じられます。
現世から異界へ……たしかにそう思えれば、惜別の心も、慰められると思います。
あの世、というものも、そういう意味で言われるようになったものかもしれません^^;
ありがとうございました。
戦国史観では、嫌われがちな家康の最大の功績がさらっと挿入された件、まったくその通りだなぁ、と思いました。文化の醸成は国の安定なくしてはありえないのは江戸文化が証明していますが、芭蕉の感慨と、その細やかな思索が実感として追体験させてくれる所、とてもよかったです。
作者からの返信
家康っていろいろと言われていますが、戦国を終わらせたこと、そしてその「終わらせた状態」を保つことができたことが、大きいと思います。
戦乱の中でも文化は生まれてくると思いますが、そうでない、平和な中で生まれる方が大きいと思います。
桃山時代あたりから、その時代背景を生かした勇壮な文化が生まれ、江戸期に至って、元禄や化政の、独特の文化が生まれてきておりますし。
芭蕉は武士階級に近い位置にいたので、その辺のことを感じていたのでは、と思って書きました^^;
ありがとうございました。