第69話 張り切りギュンタだったが

超人化の影響か、最近朝早く目覚める。


「旦那様お目覚めでしょうか?」

「ああ、起きてる」

「ギュンタギルドマスター様が、お約束が有ると訪問されて居られます」


「もう来たのか?早過ぎ!どんだけ楽しみにしてるんだ?、応接室に…いや朝食も食って無いだろう、食堂に通してお茶でも出して置いて」

うけたまわりました」



メイとジライを連れて食堂に行った。

「おう!師匠!お早う御座います!」

ギュンタが席を立って挨拶してきた。

「無茶苦茶気合が入ってますね」

「気弱で今一だったヨミが見違える様になって、儂も負けては居れんと噴気しました!!」


「ギュンタさん、失礼ですが、お歳を聞いて良いですか?」

「まだ58歳ですぞ!」

「……1日では無理かも知れません、もしかすると完全な超人化は…」

「やって見んと分からんですぞ!」

ダメだった時がっかりさせん様に、予め予防して置こうと思ったが、気合で打ち消され何も言えんようになった。


シェフはギュンタに合わせた特別メニュー、ご飯に味噌汁煮物に卵を焼いた物が出て来た、東列島王国の料理だそうだ。


「ギルド酒場の大将の師匠と聞いた、流石旨いな!」

「公爵の許可が出た、ハッサ領地邸にシェフを連れて行って良いそうだ、ずっと旨い飯が食える」

「そうか!尚更師匠にくっついて行かねば!!」

「たったそれだけしか食べんのか?」


「普通1人前食べたら充分と思うが、師匠達ジライも食い過ぎじゃないかい?」

「超人化したら、それでは足らんようになるぞ、シノブパーティーの騎士達でもその倍は食うぞ」


食後休憩は充分だろう。

「では、燃料ダンジョンに転移する!」

全員立った所で、燃料ダンジョン入り口に転移した。


心配してたが、流石冒険者ギルドのギルドマスター、スライムの格を一撃で粉砕ずんずん一人で倒して行き1階層を踏破して2階層に降りた。

公爵より頻繁に回復させたので、思ったより上手く行ってる。

「ギュンタさんは公爵より筋が良い、思った以上に上手く行ってます!」

「そうか?筋が良いか!」

リップサービスじゃ無く感心してる、伊達に筋肉じいさんじゃない、ヨミと同じ位の半日で済みそう。などと思っていたが、順調にゴブリン3階層まで行ったのは良いが、4階層ビッグボアを倒せない。

危ないので代わりにジライに倒させて、注意した。

「ギュンタさん、自前の剣が良く無いようだ、これを使って」

デンジソードをギュンタは普通に抜剣し構えてる。

「手は痺れません?」

「ジンジン響くが問題無い」


デンジソードの威力でビッグボアに無双して5階層に降りた。

「これ持てます?」金棒を渡した。

ギュンタは持てず、取り落とした。

「えっ?全く持てません?」

「あぁ、持ち上がらん…」

「じゃぁ、デンジソードでストーンゴーレムを切り刻んで」

ギュンタは、5体のストーンゴーレムを切り刻んで踏破したが、金棒は持てず、超剣を持っても素振りが出来なかった。


1階層に転移し、外に出て「……武器ダンジョンに転移します」

無駄かも知れないと思いながら、武器ダンジョンに入った。

「そのデンジソードで、行ける所まで行きましょう」

毎回回復させながら、コボルトを踏破して2階層のゴブリンも踏破、超剣を持たせたが振る事が出来ない。

3階層ワーウルフも無双踏破したが、超剣は振れない。

4階層のビッグボアもデンジソードで無双したが、超剣を持たせ確認は微妙、上げ下ろしをユックリ出来た。


踏破速度は凄い、やっと昼になり昼食休憩する。

「疲れては居らんぞ!」

「お腹は減ったでしょ?」

疲れる訳が無い、1頭倒す毎に回復させてた、これで疲れるようなら全く見込み無しだよ。


諦めモードでこっちが疲れたよ。

けど考えようだ、ユックリでも超剣が振れたと言う事は、超人化が進んでるって事だ!


「ギュンタ!後一歩で超人って所まで来てる!5階層のストーンゴーレムを踏破したら…」

「超人になるか!!」


ギュンタは昼食を切り上げ、さっさと5階層に降りて行った。

俺達が降りると、ギュンタはストーンゴーレムを切り刻んでいた。


大急ぎで回復を繰り返し、落としたアイテムを回収する。


頑張ったが、踏破した結果超剣の素振りは出来たが、金棒を振り回す事は無理だった。

「明日も頑張るぞ!」

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