第68話 ヨミギルドマスター

 翌日ギルドマスター命令で、絶体他言無用のヨミの訓練が始まった。


 俺は孤児達の面倒で、ヨミの事メイとジライに任せっきりだったが、結果良かったようでスッキリした顔でヨミは出掛ける事が出来た。


 燃料ダンジョンに転移した。

 メンバーはヨミにメイとジライだ。

 最初は手を添えて格を破壊、若いと強くなりやすいようで、5匹一緒に倒すと後は一人で倒せだした。


 機密保持のため、冷たいようだがヨミに収納の腕輪は渡さない。

 順調に踏破して降りて行く。

 このダンジョンは本当に良い、2階層の茶色スライムは少し早く動き、3階層の素早い動きの黒スライムに着いて行く実力が付く。

 4階層のゴブリンが、今日は多いようだが問題なく踏破した。


 5階層のストーンゴーレムは5体ポップしていた。

 ヨミは金棒を軽く振り回し破壊して行った。

 充分強くなったので、終了にした。。

「宝石はヨミが記念に持って帰っていいよ」

「えっ?これダイヤモンドですよね?」

「ああ、ダイヤモンドの原石だな」

「これ1個金貨50枚、5個で金貨250枚ですよ!!もらって本当に良いのですか?」


「ヨミが頑張ったご褒美、強さも特級冒険者並の化け物になったから、うっかり物を壊さないよう力加減に気を付けること!では帰るぞ」

「ギルドマスターなんかより、冒険者になりたいですよ!」

 ヨミが物騒な事言ってる。


 若い人の超人化は楽で良い、半日で終った。

 ギルドに送ると、ギュンタがそわそわしながら、ヨミの受付カウンターに座っていた。

 他の職員は迷惑そうにしてる。

「済んだか?」

「ああ、完璧だ」


「皆に報告が有る!明日からヨミがギルドマスターになる!サブギルドマスターはボブが買い取り主任兼務で就任する!儂は身体を鍛え直し、ハッサ冒険者ギルドのギルドマスターに就任する予定だ!皆ヨミを盛り上げハンエイギルドを今以上のギルドになるよう頑張って貰いたい!以上だ」


「ギルドマスターの推薦では有りますが、今日付けで私ギルドを退職致します!今後はモノ師匠の教えを生かし冒険者でやってゆきたいと思います、皆さんお世話に成りました」


(おいおい!ヨミちゃんダイヤモンドの金貨250枚で目がくらんだか?ギルドマスターの席を蹴ってまでやる事じゃ無いぞ、一言部外者だが言ってやろう)

「ヨミギルドマスター!休日にはダンジョンに誘ってあげるから、ギュンタさんを困らせないであげて!ヨミさんはまだ若いから、後任を育ててから、クランに入った方が気持ち良く冒険者が出来るぞ、ギルドの仕事の手が空いたなら、今のヨミさんなら、一走り迷いの森ダンジョンに行って、1時間ほどオーク狩りやれば魔鉄で金貨100枚位軽く稼げるぞ」


「師匠がそう仰るなら、ギルドマスター暫くやりますが、休日には絶体ダンジョンに誘って下さいね!」

 俺は言った手前頷くしかなかった。

 ギュンタさんが涙目で俺を拝む様にお辞儀してた。


 さて、明日はギュンタさんの希望通り、上手く超人化出来れば良いが。

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