第64話 公爵様の超人化

「シータ、ガムト、バルス、明日は休日にする!孤児院に行ってマリナさんを安心させて来い、銀貨20枚ずつ小遣いをやる!一日ゆっくり遊んで来い」

「「「マリナ母さんに自慢してくる!」」」


 今日からシータ達3人に一部屋与え、自由にさせた。


 俺?メイと夜のお話!と思ってたが、ジライも着いて来た。

 本当にお話だけの夜になった。

 ジライが寝たので、フラグ立ちそうだが、これだけは思い切って言った。

「メイ!領地貴族になれたら、俺と結婚してくれ!」

「……ありがとう喜んで!!」

 メイの了承ももらえ、満足して寝た。



 スッキリした目覚め、メイとジライは朝の準備か、部屋に帰ったのか隣のベッドに居なかった。


 朝食を3人で食べ、肉入り握り飯の昼飯を収納して、子爵邸に転移した。


 ノッカーを叩くと執事でなく、公爵様が出て来た。

 どんだけ楽しみにしてたんだ?子供の遠足みたいに眠れて居ないって事はないだろうな。

「お早う御座います準備は出来て居ますか?」

「いつでも行けるぞ!」


「これから起こる事も含め、絶体他言無用でお願いします」

「おっ?おぅ!何やらモノ殿は秘密が多いようだな!師匠の不利に成ることはいっさいせんぞ!」


「では燃料ダンジョンへ跳びます」

 転移で一瞬にダンジョン入り口に到着した。

「な?何をした?」

「ここはシバレル連邦の東原生林、国境経由なら30日以上掛かる距離のダンジョンです」

「転移、したのか?」

「はい、転移しました」

「………」

 公爵様何か考え込んでしまった。


 時間が惜しい!

 早速ダンジョンに入った。

 良いダンジョンだ、しっかりスライムがいてる。


「公爵、この短剣を持って!この格を突いて破壊します」

「おう!」

 突いては居るが、破壊出来て居ない、手を添えて格を突く。

「おぅ!薪が残った」

 どうするか迷ったが、収納の腕輪を贈る事に決めた。

 1つ2つ秘密が増えても、今更って感じ領地を貰える事に比べると安い贈り物だ。

「公爵、これを進呈する、魔道具収納の腕輪です、薪を収納して下さい!」

「お?便利な物が有るのだな…」


 続けて手を添えて、格を突いて破壊して行く。

「モノ様、こっちの方が効率的です」

 ジライが群生している所に導いてくれてる。

 30匹で踏破したようだ。


 流石初老の男は強く成り難い、茶色スライムの2階層でも手を添えて突かないと破壊出来て居ない。

 トータル40匹で、一人で格を破壊出来出した。

「休憩します」

「おぅ…疲れた」

 休憩中、こっそり回復の腕輪を使い公爵の疲れを取り除いて置いた。


「少しの休憩で疲れが取れた!儂もまだまだ元気じゃな」

 うん、勘違いしていて。


 それから適当な時に回復させて、2階層を踏破した。


「おっ!キングスライムか!」

「動きが素早いので頑張って下さい!」

「おぅ!石炭だ」

 効果が出始めたか?公爵は結構素早く黒いスライムを倒して行く。


 忘れず回復をかける、4階層のゴブリンは楽に倒してる。

「殻炭まで落とすか?『燃料ダンジョン』とは良い命名だ、発見した時は?」

「ダンジョン内にスライムが溢れ、重なって居りました」

「シバレル連邦も大王様が平定されて、イリス王国になっておる、しかし聞けば随分遠くなのか、惜しいな!もう少し近くなら…」

「山脈を越えれば直ぐですよ」

「山脈を削るか?大工事になるな」


「5階層はストーンゴーレムです、この金棒持てますか?」

「ん、んんむっ重いな!」

「これが持ち上げられたので、超人化はもうすぐです。この剣で倒して下さい」


「あぁ魔道具の剣だな」

「その剣はデンジソードと言います、これも今日の記念に進呈します」

「こんな貴重な物を礼を言う」


 公爵は剣の振りは上手いストーンゴーレムを切り刻んで行く。

 回復の腕輪を気付かれないよう使ったので、公爵疲れ知らずでストーンゴーレムを踏破した。


「凄い威力の剣を振るのが楽しくて、気付かなんだがダイヤモンドの原石じゃないか?最後に凄い物が出たな!!」


 金棒を渡すと、軽々振り回した。


 公爵も超人になった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る