第56話 頭の悪い奴等
ギルドを出て暫く歩くと、先程の荒くれ冒険者とその仲間と思われる50人程の汚い男達が剣を抜き威嚇していた。
「あっ!非常識おじさんと非常識お姉さんだ!」
「非常識お姉さん!悪いやつやっつけて!」
いつもの子供達が声援してくれてる。
「直ぐやっつけるよ!危ないから少しさがって見てて」
メイが子供達を下がらせた。
俺は中央に飛び込んで、構える剣を殴ってへし折った。
「すげぇ!殴って剣をへし折った!」
メイとジライも左右に飛び込み、男達を殴って昏倒させて行く。
怒涛を組まないと何も出来ない弱い奴ら、手当たりしだい殴って行くと、気付けば立って居るのは俺とメイにジライだけだった。
「す、凄げぇ!!途中から見えん位動きが速かった!」
「お姉さんも凄いけど、私と変わらない女の子も強い!!」
「ジライは10歳だけど、上級見習い冒険者だぞ!」
「非常識おじさん!私も10歳!仲間にしてよ!!」
「そうだな…お父さんとお母さんが、冒険者に成っても良いと行ったら冒険者見習いに推薦してやる」
メイとジライは男達を拘束してる、俺も手伝おうとすると。
「私孤児よ親は居ない!ゴムトとバルスに私シータ3人10歳で同じ孤児院で暮らしてる」
(まずった!親は許可せんだろうと適当に言ったが、孤児だったのか!子供相手なら尚更誠実に話さないと……)
「モノ様!子供達、孤児ならイノマクランの見習いにしたら?院長は喜んで賛成するよ」
「ジライちゃん!ありがとう一緒に頑張ろうね!!」
ゴロツキ50人とシータにゴムトとバルスに俺達、人数オーバーと思ったが、奴隷商に転移出来た。
「非常識おじさん?今何をしたの」
「シータ達は仲間になるのだからイノマクランの秘密を見せた、誰にも言わない様に!俺はイノマクランのリーダーでモノ特級冒険者だ」
「金のタグ見たこと無かった!特級冒険者って冒険者の最高でしょ?非常識だけで無かった!無茶苦茶なおじさんだった!」
俺がシータに引き留められている間に、メイはゴウツ店主と商談が済んでいた。
弱いからしょうが無いが、50人で金貨50枚ってチョッとショボい金額だった。
金貨50枚受け取り、次は孤児院に向かった。
孤児院の場所は知ってる、住んでた兵舎の隣が孤児院だった。
ハンエイ子爵は父親の公爵の指示で孤児院に資金援助していた。
ハンエイ町の孤児院の孤児は飢える事が無い程度のくらしをしていたはずだ。
「院長先生、私はイノマクランリーダーのモノ▪ハッサ男爵、こちらはメイ准男爵にジライ騎士爵、シータにゴムトとバルスをクラン見習いに迎えたく、お願いに参りました」
「ご丁寧なご挨拶、初めまして、私院長のマリナで御座います、シータ達を宜しくお願いします!非常識おじさんの仲間になるのが、この子達の夢でした!こんなに早く夢が叶って、この子達は幸せ者です」
シータ達に手荷物を持って来る様に命じ、恐縮する院長に金貨30枚の寄付金を渡して、シータ達とクランハウスに帰った。
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