第46話 ダンジョンを見付けた!

 面倒を避けるため、民家の全く無い無人地帯を二人で歩いてる。

「無人地帯を選んだの失敗かな?」

「国土が広過ぎて、未開の地って感じゲンカイ村の原生林を思い出すわ」

「この辺りはシバレル連邦東の外れって感じか、あれ?この岩の亀裂不自然」

「もしかして、ダンジョン?」


 モノは亀裂を覗いてみた。

「ダンジョンだ!」

「シノブはダメでしょうから、コノハに応援たのみます?」

「そうか、罠が無いか俺達には分からんからな…いや、休暇中だから、俺達の遊びに付き合わせる訳に行かん……公都の奴隷商ならシーフが居るかも、転移すれば一瞬で行って帰れる」

「暗殺者アサシンも恐い気がするけど、盗賊シーフはチョッと嫌かも」

「シーフ技術のある者で、盗賊ではないぞ」

「そうなの?奴隷商に長く居たので、そう言う常識が無いのね私」

 ゲンカイ村のうまれで12歳で親に売られ、奴隷商で6年過ごしたメイではしょうが無いことだ。


 公都奴隷商に転移した。

「転移の腕輪、便利過ぎて手離せんな」


「いらっしゃいませ!ご用件は?」

「イノマクランのモノと言う、特級冒険者で男爵位を持つ」

「イノマクランの方で御座いましたか!男爵様で御座いますか、見目の良い愛玩女性を入荷致しました……イノマ様からの購入でした」


(イノマは俺達の先々で何をしてる?)

「シーフは居ないか?」

「シーフで御座いますか?一人居りますが、戦闘が不向きでお勧めしかねますです」

「構わん、会わせてくれ」

「承知致しました」

 店主が奥に居た男に目配せし、商談コーナーで俺に商談を始めた。


「正直な話、幼い少女でシーフ技術はほぼ完璧ですが、冒険者登録出来る年には2年不足して居ります、戦闘も出来ませんので、金貨1枚と銀貨5枚で結構です、イノマクランの雑役役には打って付けで御座いますです」


 店主、売り付けたいのが見え見えだ。


 連れて来られた少女は、イノマと同じ位に見える、イノマは13歳なのに異常に幼く見え、少女が普通なのだろう。


「店主言い値で購入する」

「有り難う御座いますです」

 金貨1枚と銀貨5枚支払い、少女に聞いた。

「名は?」

「ジライです、ご主人様」

「ジライ、俺はモノこちらはメイ、名前で呼べ」

「分かりましたモノ様メイ様」


 深々とお辞儀して見送られ、奴隷商を出た。

「ジライ、ダンジョンまで転移するが、恐い事は無いぞ」

 シバレル連邦のダンジョンへ転移した。

「命令では無く、仲間として自発的に働いて貰いたいので、奴隷の首輪を外すぞ」

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