第41話 休暇自由行動

 ハンエイ町冒険者ギルドで、報告をしている。


「街道筋のゴブリンに注意と魔道具ダンジョンの発見報告は了解したが、質問したい、その中級1等タグの少年と少女がダンジョン妖精とゴブリンだと?人間に見えるが?」


「ゴブリンのゴン子は、ダンジョン妖精のピーターが容姿を人に変えたの、大王様のツミヒ妖精がワーウルフを犬に変えたでしょ?あれと同じ、ピーターダンジョン妖精も、ツミヒダンジョン妖精と同じで契約者の好みの容姿に姿を変えられる」


 話を終わらせるため、渡す予定じゃなかった魔道具ダンジョンのアイテム見本を渡す事にした。

「ギルドマスターこれが魔道具ダンジョンのアイテムです。

 1階層は着火魔道具、2階層は照明魔道具、3階層は水が出る魔道具、4階層は魔道具コンロ」

「これは凄い!ダンジョンが遠いのは残念だ」

「ピーターなら知られて居ない魔道具ダンジョン探す事は出来ますよイノマクランはこれから長期休暇に入ります、期間は30日、その間各自自由行動します。

 私は遊び半分未発見ダンジョン調査半分で旅をします、同行はゴン子とピーター」


 イノマは宣言して報告を終了した。



 公爵様があれほど言われて居たので、俺達はイノマ准男爵邸に行く事にした。

 イノマ准男爵邸だが、帰るって感じじゃ無い行くって感じだ。



 門を入りノッカーを叩く。

 空かさずドアが開き、初老の執事が俺達を迎えた。

「お帰りなさいませ!イノマ様皆様方」

 俺達が入ると応接室に通され、リンとミン二人のメイドがテキパキとお茶を配った。

「改めまして、私はセーバ屋敷の執事で御座います!バンチャの不手際でイノマ様に不愉快な思いをさせました事、心よりお詫び致します。

 皆様が心地好く暮らして頂けますよう、使用人の再教育をいたしましたが、不行き届きが御座いましたなら、私セーバにご指摘願います!」


「セーバ、明日からクランは30日の休暇になる、クランメンバー全員が好きな事をやって過ごす。

 私は明日早朝ゴン子とピーターをお供に、香辛料ダンジョンで遊ぶ予定だ!

 クランメンバーに行動の申請をさせる、其々の対応をしてやってくれ!私からは以上だ!明日に備え風呂に入って寝る」


「詳細有り難う御座います!リン入浴のお手伝い…」

「不要だ!風呂は寛ぎの時間余計な事で疲れるのは御免だ!勝手に入る、ゴン子、ピーター、行くぞ!」


(弾みでピーター誘ったが…人じゃ無いから良いか、使役した妖精だから)



 広々とした風呂、自由にゆったり「洗っこするよ」

 ゴン子の身体はゴブリンで無く女の子の身体に成っている。

 ピーターは?前に何も無い、男でも女でも無い身体だ。

「主様?不自然ですか、不愉快な性器は消して居ます、ご希望でしたら……」

「いい、そのままで!」

 (そうか、私の考えが分かり中性的な身体にしたのか、必要ならって?必要無いよ!)


 ピーター私ゴン子の順で背中を洗う、私はピーターの背中、私の背中はゴン子が洗う、向きを変え私がゴン子の背中を洗いピーターが私の背中を洗う、銘々前を洗い湯で流し湯船に浸かった。


「ふ~~うっ、このまま寝てしまいそう、気持ち良い!」



 脱衣室には身体を拭う手拭いと寝間着が用意されていた。

「これよ、何気無い気配り!これを望んで居たのよ」


 寝室はゴン子とピーター用も有ったようだが、人の暮らしに慣れて居ない二人、私の広過ぎるベッドで3人寝た。


 朝食はミルク煮込みスープに肉と卵を焼いた物、煮物根菜が添えられて、見た目が綺麗で味はギルド飯をより洗練された物凄く美味しい物だった。

 ただ上品な盛り付けで食べでが無い、お代わりを頼むと即座に出てきて、満足の朝食だった。

 ゴン子が食べ散らすのは大目に見て貰う、最近まで魔物だったのだから。



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