第38話 ダンジョン妖精と契約

「思い出した!大王様が使役してる3人のダンジョン妖精!このパターンはダンジョン妖精と契約出来るかも!」

「イノマ?何の事だ?」

「イリス大王様が高難易度ダンジョンを攻略して、最深部でダンジョン管理していたダンジョンマスターに命名し使役すれば、ダンジョン妖精として独立した存在になった伝説みたいな話だけれど真実だよ!」


「ダンジョンが独立した存在になるのか?ダンジョン妖精が抜け出たダンジョンはどうなる?」

「普通のダンジョンに戻るって聞いた、今まで3人のダンジョン妖精が使役されたそう、アルフにデータそれにイプス」


「イノマ!羊皮紙にpsが出たぞ?」

「『イプスは知らぬが、アルフにデータが妖精に成れたのか?』と書いてあるぞ」

「ベルタさん、私達の話が聞こえてるみたいね、ベルタさんが一緒に来る事が出来れば、他のダンジョン妖精に会えると思いますよ」


 指示通り真っ直ぐ進むと、5階層に降りる階段が有った。

 降りようとすると元気に男の子が飛び出した。

『待って居れんので、会いに来た!イノマの言った事は真実まことか?』

「ベルタさん?ですか?」

『そうだ!魔道具のベルタだ!!名前を付けろ!すぐ付けろ!』

「ベルタさんじゃダメなの?伝説の大錬金術師、ピタゴラスと命名!」

 ベルタと私が輝き、何かが私に入って来た。

『主様ダンジョン解放有り難う御座います!僕の真名まなをご存じとは驚きました!主様に絶対的忠誠を誓います!!

 平常時は真名で無くピーターとお呼び下さい!』


 真名の契約は真の契約、ゴンタで荒いベルタが綺麗で可愛いベルタに変わった。


「ピーター?雰囲気が変わったよ?」

『真名での契約は有ってはならない、特殊な契約です主様の理想にベルタは書き換えられました』

「ゴメンね、偶然本当の名前を言って…私で良かったの」

『群れのボスはイノマ様、主様との契約は当然の結果です!主様に全て書き換えられて嬉しいです!

 僕の半分は主様の物!主様の半分は僕の物!』


 謎の呪文じゅもんのようなことをピーターが言った。

 随分後に真の意味を知り、イノマは驚愕きょうがくすることになるが、数十年後の話である。


「イノマ、考えたらこのダンジョンが知れたらとんでも無い事になるぞ!」

 モノの話では、便利過ぎる魔道具は争いのもと、光りの魔道具、熱の魔道具、水の魔道具程度の魔道具が、そこそこの難易度で取得出来るダンジョンに変えた方が良いとの事、モノがそう言うならと、ピーターにダンジョン改造をしてもらった。

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