第24話 全員上級冒険者
「オロさんにモノさん、もうダンジョン探索済まれたのでありま…公爵様!!」
若い門番が大声出した事で、警備兵が全員出て来た。
「気にしないで平常勤務に戻ってくれ、解散!!」
公爵様の一声で、速やかに警備兵が持ち場に帰って行った。
最敬礼する門番の前を通ると、綺麗に除雪された大通り、全員雪ソリから降り徒歩で冒険者ギルドを目指した。
借りたソリは引っ張って行く。
公爵様の犬ゾリは、御者が降りて犬を誘導して進んでる。
東門は今回久し振りに利用したが、冒険者ギルドからは随分距離がある、時間がかかるのは公爵様の同行のせいではあるが、ハンエイ町は南北に長く東西に短い町だが、それなりに厚みはある。
雪が凍結した街道と違い、除雪され人の行き来で路面状態が良く歩き易い、と言うことはソリは滑らず引くには力が必要だ、公爵様に歩みを合わせカタツムリの速度は余計ソリが重く感じる。
ゴトンゴトンと音を立て、底のソリ面が路面に
「オロ、ソリが傷む持ち上げて行くぞ!」
オロと息を合わせソリを持ち上げた。
「初めから持ち上げて運べば良かったな」
「「非常識おじさん、凄げぇ!」」
「おじさん、重く無い?」女の子が目をキラキラさせて聞いて来た。
「ビッグボアより軽いぞ」
オロが気さくに答えてる、今日も子供達には大人気だな。
「それ良い考え!メイさんそっち持って」
「あ?はい!」
「「お姉ちゃんも凄げぇ!!」」
「お姉ちゃん格好良い!」
イノマとメイが公爵様の犬ゾリを持ち上げ着いて来る、負荷の無くなった犬が不思議そうに振り返ってるのが笑える。
こうなったら速度を上げる!
「公爵様、ソリに乗って下さい」
「儂が乗っても持ち上げられるのか?」
降ろしたソリに公爵様を乗せ持ち上げて、歩速を上げた。
俺やイノマ達に置いて行かれる格好になった騎士達7人に、シノブが号令を掛けた。
「全隊駆け足!進め!!」
俺達の歩速に皆が駆け足で着いて来る、倍以上に速度がました。
「子供達が、非常識おじさんと言って居った意味が分かった!たしかに非常識だな……」
公爵様が何か言ってるようだが、返事の必要はなさそうだ。
冒険者ギルドに到着した。
ギルドに入ると冒険者達に注目された。
大人数と言うだけでは、無さそうだ、皆が俺達の左胸を見てる?
(そうか!俺達6人全員が貴族章を着けてた、それに騎士装備の7人に公爵様まで居る、注目集めるのは当たり前か!)
受付カウンター前、ヨミちゃんにイノマが報告してる。
「ボツラダンジョン改め、香辛料ダンジョンの探索終了!ギルドマスターに報告が有ります!」
即ギルマス室に通され、イノマがギルマスに報告してるが、公爵様を見て飛び上がる様に席を立ち、ガチガチに緊張するハゲムキじいさんギルマスが笑えた。
報告を受け、完成させた4枚のダンジョンマップを眺め、満足そうに言った。
「イノマパーティーの6人全員、4階位昇進させる!」
イノマに俺とオロが上級1等に、メイが上級2等、シノブとコノハが上級3等になった。
シノブパーティー7人の騎士は、全員中級3等のタグが発行され、俺達のパーティーはクラン申請しイノマクランになった。
今まで後ろで、静に成り行きを見ていた公爵様が口を開いた。
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