第13話 やはり非常識
メイは俺にぴたりと着いて来てる、意外に歩くの速い。
シノブとコノハの2人は歩くのが遅い、奴隷商ではあまり歩く訓練はできなかっただろう、急ぐ事は無いので二人の歩調にのんびり合わせて居るが、イノマにオロが勝手に先に行ってしまった。
(何を話せば良い?気まずいぞ…それにしても歩みが
オロとモノそれにイノマは、あのお方の正式な仲間では無いため、不完全な状態では有るが、一時の触れ合いで常人より遥かに理力の吸収が優れ、訓練の成果が表れ易くなって居るのに気付いていない。
自分達が普通と思っている非常識なモノ達だった。
3人の武器を買う事になっているので、ゴウケンの武器屋で合流出来るだろう。
気にしないで歩いていると、待ちくたびれたのかイノマとオロが帰って来た。
「モノ!3人背負って走るよ!」いら立ったようにイノマが言った。
イノマがシノブを背負い、オロがコノハを背負って走って行った。
俺は嬉し恥ずかし、メイを背負った。
顔と手以外肌が露出しない、正式なメイド衣装のメイは既に破産して消滅寸前の我が男爵家に唯一人残った、お世話係りを思い出させる。
防具が邪魔で胸が当たってる背中の感触は無いが、柔らかいお尻を支える手から伝わる感触でモッコリしそうだ!しょうがないでしょ、女気が全く無い生活が続いて、おまけにイノマは女を感じさせない、ちみっ子だから。
「走るから確り掴まって!」
「はい…こんなに親切にされたの生まれて初めてです」
「メイは親は居ないのか?」
「12歳の時、親に売られ7年奴隷商ですごして来ました」
「そうか…俺達の仲間になった、これからは良いことがあるだろう」
「モノ様に買って頂けた事が、これ以上無い良いことです、奴隷商で適齢期が過ぎた行き遅れの私を…感謝して居ります!」
メイが19歳でも、俺が22歳だから全く気にしないが、女は15歳から17歳が結婚適齢期だった。
「おっ、着いた!ここでメイの武器を買うが、剣は扱えるか?」
「はい!売れ残ったので2年剣術を習い、戦闘奴隷に変更させられました」
ん?戦闘奴隷がなぜメイド衣装を着てる?
「それじゃ冒険者登録問題無いな?」
「はい!冒険者は子供の頃からの憧れでした」
(俺とオロは盗賊に落ちぶれるよりはまし、冒険者でもやるかって感じで冒険者になったが、子供の頃からの憧れとは安い憧れだな)
武器屋では意外な事に、メイが超剣を振る事ができた。
シノブの希望で矢撃器に矢筒、それを入れる小拡張ケース、スローインナイフ5本に剛剣、それぞれ3人に選んだ。
⦅何で化け物がこんなに居る?メイと言うのか、3人の中一番ひ弱に見えるのに⦆
武器屋のおやじが何か呟いていた。
イノマが剛弓と矢筒をアイテムボックスに収納、超剣を買った。
「金貨10枚で良い、所で、メイさんはどこの生まれかな?」
「えっ?私は…ゲンカイ村の生まれです」
「そうか!やはりゲンカイ村か!」「??…」
ゴウケンの言う通り金貨10枚支払い、魔鉄を全てカウンターに置いた。
ゴブリン魔鉄35、アルミラージュ魔鉄1、オーク魔鉄33、総額金貨255枚になる。
「お、おい!これをどうする気だ?」
「今までのお礼だ、受け取ってくれ」
「これは、いくら何でも…なら、良い武器を作ってやる!待って居れ!」
俺達が店を出ると、武器屋の親父は閉店の札を扉に提げた。
隣の防具屋で、グラスウルフの革鎧を3人に買って、ギルド登録に向かった。
革鎧は、3人分で銀貨3枚だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます