第11話 ギルド依頼

「金貨5000枚で何が買える?」

「3人なら生涯しょうがい遊んで暮らせるかな?」

「私、さるお方に茶麦の料理教えて貰って、一月30日を銅貨3枚で暮らしてる…1年銀貨3枚銅貨6枚が食費で銀貨2枚位が古着代だから、金貨使った事無いの」

「茶麦って家畜の餌だろ?イノマはもう少し良い物を食って、成長しないとチビッ子過ぎるぞ」

「茶麦はお米って言って、凄く美味しいよ!後で作ってあげる」


 魔石買い取り金の、金貨19枚、銀貨7枚、銅貨5枚を3人で分けた。

 イノマは、金貨6枚銀貨7枚銅貨5枚で、オロは金貨6枚銀貨5枚で、モノも金貨6枚銀貨5枚と分けた。

 銀貨2枚と銅貨5枚多いだけで、イノマは泣きながら喜んでた。

 今までどんだけ不遇だったのか、イノマから搾取した冒険者達許せんな!!


「金貨5000枚、使い途無いのでギルドに預ける、で良いか?」

「「それで良い!」」

「経済観念の有る、イノマのタグで預けるぞ!」

「ついでに、パーティー代表もイノマに変えれば良い」

 イノマだけ反対したが、2対1でイノマがリーダーに決定した。


 パーティー名も『イノマパーティー』に変えた。

 チビッ子で年は若いが、経験豊富で生活力があり、俺達の中で冒険者の事を一番理解してる。

 それに、幸運の女神だぞ!イノマは。

「金貨5000枚も凄いけど、本当に凄いのはこの宝箱よ!これは無限収納のアイテムボックスなんだよ!!」


 ギルドの受付カウンター前でワイワイやったもんで、冒険者達の注目を集めた。

 良い意味も悪い意味も含め、イノマパーティーを知らない者は居なくなった。


「イノマさん、打ち合わせ終ったなら、ギルドマスターから指名依頼があるそうです」

 受付嬢ヨミちゃんに、俺達はギルマス室に連れて行かれた。


「ヒジョーシキからイノマパーティーに変わったそうだな、指名依頼の前に、法外に稼いだ金貨で奴隷を購入してパーティーの強化してくれ!」


 ギルマスのギュンタさんの話では、指名依頼はハンエイ町の北にあるボツラ町のボツラダンジョンの調査依頼だそうだが、全く調査されずで放置ダンジョンだそうだ。


 罠ダンジョン調査に、アサシン奴隷を購入し同行させた方が安全に調査出来るとのお勧めだった。

 暗殺など請け負っていた組織が嫌で抜けたくて、わざと失敗し奴隷堕ち、奴隷商で少女はナオと言う優秀なアサシンの弟子にして貰ったとか。

 奴隷商人も付加価値が付き、高額で売れると奨励しょうれいしたそうだ。


「ナオ様はさるお方が購入し、功績を重ね今は子爵様だぞ!」

(ん?ナオは猿の人の仲間か!その弟子なら…優秀かも)

「ボツラ男爵は俺の父親だ、ボツラ町は王国直轄領になったはず」

「ボツラダンジョンが突然発生し、ボツラ町は滅んだそうだな。

 今は、王国騎士団が涌き出た魔物を討伐し、常駐騎士で守られておるそうだ」

「奴隷の購入は金額しだいだな、法外な金額じゃ買えんぞ!」

「紹介状は書いてやる、何組も調査失敗しておって成果を上げてくれたら昇格させるぞ!」

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