第3話 トホホとウホホ

「あっ!あなた方は!ハンエイ子爵様専属護衛!!」

 若い門番は俺達を知ってるようだ。


「いや、護衛は辞めて今は冒険者だ、通るぞ」

「はっ!!重いでしょう!どうぞお通り下さい!」



「オロ、傍目はためでは重そうに見えるようだな」

「みたいだなモノなぜ軽いのだろう?」

 オークを討伐、効率よく理力経験値を取り込んだので能力向上が発生、一般に知られて居ない謎の現象なので、当然二人は知らない。


 3メートル超えの巨大オークを二人で担いで行く、凄く目立ってる。

「す、凄げぇ!」

「おじさん、格好良いな!」

「おれも2年経ったら冒険者になるぞ!!」

 門から直ぐのギルドまで、ワイワイ騒ぎ子供達が着いて来た。


「おい、お前達普通手押し車借りて乗せて来るもんだ!担いで帰るとは非常識だぞ!奥の解体所まで運べるか?」

「ああ、ここを抜けて入って良いか?」

 買い取りカウンター横の扉を開けて「ここを通ってくれ」


「解体査定すむまで待ってくれ」


 俺達は依頼カウンターに向かった。

「薬草採取依頼の達成報告に来た」

「採取した薬草を提出して下さい」

 薬草を入れた袋をカウンターに置いた。

 受付譲は袋から薬草を取り出し、顔をゆがめた。


「薬草22本確認しましたが、ヨレヨレで状態が悪いです」

「採取した直後オークに襲われ、戦った時薬草が傷んだようだ、採取し直した方が良いか?」

「いえ、依頼品はギリギリ受け付けられますが、追加の17本は買い取り半額になります」

「トホホだがそれで良い」

「では依頼達成で銀貨1枚、半額追加で銅貨8枚と賎貨5枚です」

 以前は銅貨1枚以下は切り捨てだったが、賎貨が流通して切り捨ては無くなった。

 だが賎貨の用途は無い、賎貨で買える物が無いからだ。


「オロさんにモノさんですね!ギルドマスターが会いたいそうで、ギルマス室にご案内します」


 受付譲ヨミちゃんの後を着いて、ギルマス室に入った。

 中では買い取りカウンターの兄ちゃんと、ハゲ頭の筋肉じいさんが話ていた。


「来たな、初級3等のオロとモノだな?」

 俺が頷くと。

「買い取り主任から、オークの脚と頭以外傷の無い、巧みの倒しかたと報告を受けた、しかも二人で担いで帰ったとか」

「ああ、脚と頭以外攻撃してない、解体出来んので持って帰った」


「良品討伐が出来る二人には、是非オークを討伐して納品して貰いたい」

「構わんが、俺達は魔物討伐は出来ん初級3等だぞ」

「美品には買い取りに色を付ける、タグは特進で中級3等にする!」


 買い取り主任が買い取り金額を言った。

「魔石が銀貨5枚、見事な牙が4本金貨4枚、肉が金貨3枚、皮は美品で金貨2枚、計金貨9枚銀貨5枚になる、全て買い取りで良いか?」

「全て売る」

 中級3等昇級に、結構な買い取り値段ウホホだな。

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