第8話

目にハイライトのない僕の婚約者、マリアが迫ってくる。


「ルー君?周りの女の子たちは誰なの?もしかして、私という婚約者がいながらも浮気をしてるの?そうなの?ねえ?」


まずいな、マリアってもしかしなくても所謂ヤンデレってやつだな。ヤンデレには言い訳をしたり嘘をついて誤魔化そうとするよりは本当のことを言ったほうがいいって聞いた事があるし、僕が相手でもちゃんと事情を話してくれた方がいいから、少し怖いけど本当のことをちゃんと話そう。


「僕にそんなつもりはなかったんだけど、マリアの目にそう映ってしまったのならそうなのかもしれない。不安にさせてしまって本当にごめんね。」


なんか今気づいたけど結構ちゃんと言い訳してるよな。そんなつもりはないとかめちゃくちゃDV彼氏が言いそうなセリフじゃん。と言うかこんなことでマリアのことを納得させれるわけが無い気がする。マリアはヤンデレなんだし結構説得するのに時間がかかりそうだな。


「ねぇ、ルー君。ルー君の言ってることはほんとなの?もしもルー君が適当なことを言ってるんだったら私ルー君に何しちゃうかわかんないや。でもルー君が私に嘘なんかつくわけないよね。ごめんねルー君のことを信じてあげられないような女で。ダメだよね私、ルー君の婚約者になんて全然相応しくない。でもルー君を他の女の子に渡したくなんて絶対ない。ねぇねぇルー君、私どうすればいいのかな?ねぇ?」


やっぱり全然説得できてないよ!しかも何ならさっきよりさらに病んでるっぽいふうになっちゃった!一体如何しよう。

あんまりこの手は使いたく無かったけど腹偽は変えられない。ええい、こうなったらかくなる上は!


「落ち着いてマリア、僕はちゃんとマリアのこと見てるから、まずは深呼吸して冷静になろ?」


僕はマリアをまるでガラス細工を扱うように丁寧に抱きしめた。これでもマリアのヤンデレ暴走機関車が止まらなかったら絶望しかない。


「うん、ごめんねルー君。落ち着いてみたらルー君がそんなことするわけないよね。ちょっと焦っちゃってあんな風になるなんて恥ずかしいよ〜。う〜///」


よかった、と言うかマリアヤンデレ発現させなければただのウブな感じの美少女じゃないか。よしこれからは出来るだけマリアのヤンデレを発現させないように注意しながら生活しよう!可愛い反応するマリアを愛でたいしね。こうして一時は如何なるかと思われたマリアヤンデレ暴走事件は解決した。


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作者のK4Iです。

他の作品を書いていてなかなかこちらのお話が更新できていなくて申し訳ありません。

今日のオススメの曲はイマジン・ドラゴンズさんの「Believer」です。

この曲は僕が洋楽に興味を持つきっかけとなった曲ですので、是非とも聴いてほしいです。


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異世界の公爵家の一人息子に転生した俺、ハーレムを作り無双する K4I @K4I_Hirohito

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