34話 崎宮さんのターン!!


 地雷系料理バトルは清水の黒唐揚げが謎に美味かったことにより、突然レベルの高い戦いとなり、今度は崎宮さんの番に。


 いや……なんでそんなにレベル高くなってんだよ。


「崎宮さんのお料理楽しみですね? 風切さん?」

「え? お、おお、そう、だな」


 崎宮さんの料理の腕なんて、半同棲している俺が一番よく知ってるし、別に今さら勝負するまでもないんだけど……。


 清水も相当の手練れだったけど、崎宮さんの料理の腕もそれと同等くらいの力がある。


 ただ、清水に乗せられて豚肉でピンクの料理を出すとか言っていたのが非常に不安だ。


「風切さんはやっぱり、崎宮さんに勝ってほしい、ですよね?」


 俺が不安の中にいたら、隣に座る清水がボソッと溢した。


「ぶっちゃけ勝ち負けとかより、二人がバチバチするのがあんまり見たくないというか……勝ち負けも甲乙もつける必要ないと思うんだよ」


 でも勝負が始まってしまった以上、止めるのはできないと察した俺は、流されるまま食べる事になっちゃったんだけど。


「……やはり、風切さんはお優しいですね」

「優しいとかじゃなくて、二人は同じ趣味を共有できる友達なんだから仲良くして欲しいっていうか」

「まぁ、確かにそれもそうですが……黒とピンクの地雷系の間には絶妙に確執があるんですよ。意地のぶつかり合いでもあります」

「い、意地?」

「確かにわたくしは崎宮さんに憧れて地雷系女子になりました。しかしながらわたくしが目指したのは崎宮さんとは違う道であり、崎宮さんみたいなではないのです」


 め、めんどくせぇ……。


 でも確か地雷系って謎にそういう派閥があるって聞いた事あるな……。


「ごめん風切くん! ちょっと時間かかるかも!」


 キッチンの方から崎宮さんの声が聞こえて来た。


 それだけじゃなく、なんか、香ばしい匂いも……して来た。


「これは……なるほど。崎宮さんは"アレ"で行くつもりですか。確かにアレなら豚肉料理でピンクを表現できます」


 なんか炭酸抜きコーラみたいな解説始まってるし。


 崎宮さんは一体、どんな料理を作る気なんだ……。



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大学のゼミでハブられてた地雷系女子に優しくしたら、次の日から隣に座って来るようになった。 星野星野@3作品書籍化作業中! @seiyahoshino

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