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炭焼きを営む親子の元に現れた雪女。
恐ろしくも悲しい雪景色からの…
ホワイトボードで算数。
雪ん子が勧める中学受験。
ゆきちゃんは長吉の進路指導の先生だった
ような気がしてなりません。
最後に【サクラサク】というのも
お見事なオチでした。
ちょうど今の時期にピッタリのお話。笑
とてもビックリしましたが
大変楽しませてもらいました!
読ませていただき、ありがとうございました。
作者からの返信
読了とハートマーク、ありがとうございました。
作品紹介にも書きましたが、大学当時、私は、子供相手のボランティアサークルに所属していたのですけど、そちらは、演劇サークルではなく、小児病棟に長期入院していた子供たちの学習支援サークルだったのです。
そうして、七夕やクリスマスなど、季節ごとの子供会が看護師さんたち主催で開かれて、私たち学生ボランティアもそこに参加して寸劇を演じたりしていたのですが、ある夏に、ラフカディオ=ハーンの『雪女』の紙芝居を演ったのでした。「夏だから怪談」という至極単純な理由で。
そうしたら、紙芝居自体は図書館から借りて来た穏当なものだったのですけど、我々の熱演が功を奏したのか(?)、子供たちが、期待以上の怖がってくれまして、保護者から抗議を受けてしまったのでした。
そこで、少しマイルドに、子供向けにしてやろうと書いたのが、本作です。
と言って、実際に上演する機会の見込みも無く、無いが故に趣味に走り、舞台も物語も凝りに凝ってしまい、丁度、私がハーンにはまっていた時期でもあって、この様な形になったのでした。
楽しんで頂けましたか?
そう言って頂けると、とっても光栄です。
ちなみに、カクヨムにも載せている『【OHP芝居】ヨセフとマリアの新婚日記』も、当時、私が書いたシナリオで、こちらは、クリスマス子供会で実際に上演した作品です。
お時間余りの折にでもご笑覧頂ければ光栄です。
閲覧、ありがとうございました。
完結お疲れ様でした。
雪女というと、恨めし気に「話したわね~」と迫りくるイメージがありますが、おゆきちゃんは恨む様子でもなく、長吉のことを想って消えていくのが逆に切ない感がありますね。
長吉は結局気づいたのでしょうか。
最後の言葉を見ると薄々分かったのかなとも取れますが……
作者からの返信
一気読みとご感想、ありがとうございます。
作品紹介に書いた様に、本作は、ラフカディオ・ハーンの『雪女』をベースにしています。
ハーンの『雪女』といえば、短編集『怪談』の収録作です。でも、『雪女』が同編の他の話とも、さらにベースになった日本の民話とも違うのが、雪女の情念。ハーンの雪女は、決して、主人公を監視するためにやって来たのでなく、主人公に恋慕してやって来るんです。
だから、主人公が禁を破って話してしまうと、怒りではなく悲しみを示して去って行く。
拙作は、子供向けにアレンジした戯曲ですが、ハーンの『雪女』のそんな魅力を伝えられたらと思って構成しました。
長吉は最後に‥‥?
それは、観客が好きに想像して良いのかなと思っています。
閲覧、ありがとうございました。
編集済
完結、おめでとうございます!
長吉は中学に通うんだね。
桜吹雪が雪のよう。
おゆきちゃんは、どこにいったんだろう。
もういないのかな。
なんだかさみしいです。
作者からの返信
最後までの閲覧と応援コメント、ありがとうございます。
おゆきは、どうなってしまったのでしょうね。
この物語は、日本の民話によくある「異類親婚譚」です。
人間と、動物や神霊など異界の者が、親子や夫婦の関係を結ぶ物語、「異類親婚譚」は、日本の民話にいっぱいあるでしょう?
桃太郎、かぐや姫、浦島太郎、鶴女房などなど。
そうした場合の多くで、異界の者は、人間に富や幸をもたらします。
昔は、結婚や子供の誕生は端的に「家の繁栄」でしたので、家族が増えるというのは、それだけで祝福だったのです。
そして、彼らが人間にその様な祝福を与えるのは、恩返しや、その他の理由からであったのですが、同時に、人間と異界の者との間には、破ってはいけない約束、「タブー」が存在します。
「異類親婚譚」は、大抵は、人間が、欲やうっかりからそのタブーを破ってしまい、別離を迎えます。
私の戯曲のベースであるラフカディオ・ハーンの『雪女』も、日本の古い「雪女伝説」を題材にして生まれています。
でも、ハーンの『雪女』は、そこに、大人の男女の性愛 - ラブロマンスの要素を取り込むことで、民話を、近代的な「小説」にまで昇華させたのだと思っています。
おゆきは、長吉の心の中に、面影を残して行ったのです。
長吉は、きっと、いつかどこかで、おゆきに良く似た少女と出会って、結ばれるのですよ。
今回も、沢山の感想を頂き、ありがとうございました。
この雷雨の表現は音響だけなのかな~。川に落ちる場面はよくある、水色のテープを何本か波のように動かすやつかな~。雪は紙吹雪?
炎はどうやって舞台の上で再現したのでしょう。
子どもの頃にこういう劇を観るといつまでも胸の中に残るのですよね。
炎を跳び越えながら消えていく雪ん子。素敵なお話でした。
作者からの返信
一気読みとお星さまとコメント、ありがとうございます。
どこかに書いたか、どなたかへのコメント返しだったかも知れませんが、この戯曲、書いたは良いけど、結局、上演する機会はなかったのです。
私の所属していたサークルでの子供会でやるには、ちょっと凝り過ぎた、というかww
それで、実際に舞台でやるにはどんな形になるかは、色々と妄想する訳ですが。
・川に落ちるシーン: テープよりか、もっと幅の広い布を複数枚重ねた感じ
・雷: 音響と照明
・雪: 照明。名主の氷蔵では書割りなど
・炎: 布と照明
という感じでしょうか。
演じる形態も色々考えて、
・普通の上演劇
・人形劇
・紙芝居
などの他に、
・PCで鑑賞するマルチメディア
なんてのも考えたりしました。
「素敵」と言って頂けて光栄です。
ありがとうございました。
ゆきは約束を破った長吉の未来を導こうとしましたね。そして炎のなかに消えていきました……悲劇的ですが、それがすべてではなかったと信じます
作者からの返信
読了、ありがとうございます。
今回も沢山のハートマークや応援コメント、ありがとうございました。
さて、前にも書いたと思いますけど、本作は、学生時代に書いた子供向けの演劇のシナリオで、ラフカディオ・ハーンの『雪女』をベースにしています。
そうして、ハーンの『雪女』も、日本の民話をベースにした作品です。
ハーンの小説も、民話の『雪女』も、「怪談」に分類される物語です。
ただし、『雪女』は、「怪談」であると共に、日本の民話によくある「異類親婚譚」にも分類できる物語です。
「異類親婚譚」というのは、例えば『鶴の恩返し』、『桃太郎』、『一寸法師』の様な、人間と自然界の "精" の様な存在が、親子や夫婦など、何かしらの契りを結んで家族になる物語です。
昔は、今と違って「人力」が重要な生産手段でありましたから、家族が増えるというのは、それだけで喜ばしい事だったのです。
今とは違いますね! 今なら、家族などいなくても、電子レンジと全自動洗濯機があれば、人間は一人で生きていけます(笑)
ただし、「異類親婚譚」には、大抵、犯してはならない「禁忌」が設定されていて、人間が、欲にかられたり、うっかりしたりしてその禁忌を破る事で物語が終焉するのが、定番です。
ですけど、ハーンの『雪女』では、そうした日本の伝統的な「異類親婚譚」に、「大人の性愛」の要素を加味する事で、民話を、近代的なロマンス小説に昇華していたと、私は解釈しています。
ハーンの雪女は、決して、自分の姿を見た主人公を監視するために現れるのではなく、主人公を愛してしまったが故に主人公の前に現れるのです。
拙作も、子供向けの物語にしつつも、ハーンが民話に加味した「愛の物語」の味わいは残したつもりなのですけれども、いかがだったでしょうか?
本作は、少年の、初恋の物語です。
終局はどうあれ、ゆきの面影は、長吉の心に深く刻まれた、そういう結末にしたつもり。
読者がそれを感じて頂けたならば、作者としては光栄です。
ありがとうございました。