読まなくても書けるが、読めば役には立つ

 本なんざ読まなくても書ける。良い悪いは別にして手紙や日記、雑誌に掲載された車のレビューや後の新聞社に掲載された掌編小説もすべて読まずに書いたもので、その当時の私の信念でもあったでしょうか。別のいい方をすればバカな自惚れですね。ただし、付け加えるならそれもある意味間違いではないと思ってます。


 歌を聞かなくても歌える人はたくさんいます。歌をたくさん聞いていれば歌が上手くなるというものでもない。野球を見ているだけでは野球がうまくならないとの一緒。とは言え、それらのことは無駄にはなりません。情報を得られますからね。もちろんそれらは小説を書くということにも役立ちます。経験になりますから。


 野球の話を書くとしたら野球を知らなければそもそも書けませんよね。それでどう書こうと思った時にこれまた役立つのが本ということになります。言い回し、文章の流れ、物語の組み立て方、先に書いた漢字一つにしてもいろいろ参考になることが多く、知らぬ間に自分の書き方のスタイルにも影響を与えていると気付くはず。


 繰り返しになりますが、読まなくても書けます。たくさん読んでいても書けない人は書けない。しかし、書く人ならば少なからずいい刺激をもらえるのは確かです。私事で恐縮ですが、読むようになって一番変わったのは、言葉や文の迷いが減ったことでしょうか。


 今まではあれこれ悩んでいた文がスッと出るようになった。もちろん素人ですからお粗末なのには違いありません。自分の中で変わったという意味です。アウトプットするにはインプットも大事ですね。

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