書き上げたものを本にするという楽しみ

 通常であれば他人の書いた本に触れるくらいでしょう。買うなり借りるなりして読みふける。短い掌編を数本程度では仲間内に配布する文集くらいで本というほどの厚みは出ません。それでも自分の書いたものが本になったらと夢見る人は物書きであるなら多いのではないでしょうか。


 自費出版なんて手もありますが、云十万も掛かるし出してみたものの、部屋に段ボールで山積みになって終わったなどという話も珍しくはないので、チャレンジは無謀過ぎる。でもデータがあったとしても一冊だけ作ってくれる製本所などまずないだろうし、あったとしても破格だろうと意欲は低下するばかり。


 そこで行きついたのが自分で製作するということ。ワープロにはプリンターが付いてるので印刷してまとめれば良い。もちろんそこまでの話は簡単で最初はB5辺りに印刷してみました。そして糊を付けて製本テープで貼る。見た目はなんとなく本です。ただし、見開いた時やサイズがいまいち。やっぱり文庫本のようなサイズが望ましいと、紙を見つけ良い感じで印刷出来るまで書式を何度も変更しました。


 それから印刷になるんですが、一枚一枚手差しですし、リボンですからとにかく時間が掛かりましたね。B5サイズから見れば小さくなる分、使うリボンは減りますが、一冊となるとけっこう必要として出来上がるまでのコストは云千円にもなります。当然、これには人件費は入ってませんよ。


 しかし、出来上がったものを見ると、そんな苦労も忘れてしまいます。自分で書いたものが本になった瞬間。例え自作であってもその喜びは想像以上です。


 

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