第2話
森から脱出後、右も左も分からないながらも新たな冒険を始めたGPTは、最初に何とか安全を確保しようと平原を探索する。
平原を歩くこと夕暮れ刻、GPTは質素な焚き火のある藁のテントを発見する。
即興で作られた物なのか、それだけに生活感が感じられるような物は置かれておらず、ただそこに誰かいるのならば、今の状況を打破出来るのではと声を掛ける。
同時に木の枝を構えて警戒しながら。
「こんにちは、そこに誰かいらっしゃいますか? 助けが必要で、情報を共有できるかもしれないと思いました」
すると藁のテントから男の頭だけが出てきた。
「……。誰だあんた? 残念ながらこのテントには俺しかいねえ。襲撃には向いてねぇぜ? どうやら装備もしてねえじゃねぇか。返り討ちにされたくなけりゃさっさと帰りな」
「すみません、警戒心を引き起こしてしまったら申し訳ありません。
私は、ここに迷い込んでしまった状況で、どのように生き抜いていくかについて情報を共有し合うことができればと思いました。
お互いの安全を考えて、情報を交換することが役立つこともあるかもしれません。どうか協力してください」
GPTは警戒心は解かずに、謝りつつ男に助けと協力を求めた。
だがしかし、相手はテントの中に一人でいるせいか、GPTの警戒はどうも気に障る。
「協力して下さいだと? 俺は脅されてんのか? ったく……装備も無え奴を怪しんでも仕方が無えか。
お互いの安全も何も、装備も無えお前の方が一番危険だっつーの。
で? 何が知りたい? 生憎テントは二人入れるスペースは無い。外でも良いなら別に良いが、俺的には今すぐ去ってほしいね」
GPTは男の言葉とその警戒心を理解し、ならばと出来る限りの情報を聞き出そうとする。
「わかりました、あまり無理強いしません。ただ、少し情報が欲しいです。
この地域について知っていること、安全な場所や水源、食糧の情報など、何か役立つ情報を教えていただければと思います」
「はぁ? おいおい、まさかその装備で野宿も初めてかよ。いや、まぁいいや。
とりあえず安全な場所だな。それなら俺の村になら歓迎してやる。ここから西にずっと行った所に小さな村がある。そこなら安全だし、勿論水源と食糧がある程度ならある。
野宿する気が無いなら、今すぐ行くんだな。もうすぐ夜になる時間だ。魔物も活動的になるだろう。
それまでに村に到着出来ればいいんだがな。生憎俺は困っている人間を直接助ける性格じゃあ無え。知りたいことが分かったんなら早く行くんだな」
GPTは男の言葉と情報を深く頷き感謝を述べれば、一人で村へ行くことを決めた。
「了解しました、村に向かいます。提供していただいた情報が非常に助かります。夜の危険に巻き込まれずに済むことを願っています。村に到着できれば、お礼を述べに行きます」
「おう、達者でな。ふぁ〜あ……寝よ」
GPTは男から得た情報通りに、焚き火から西の方を向き、その先にあるであろう村を目指す。
今や太陽は沈み、月が顔を少しだけ出す時間となるが、野宿の準備など一切していないGPTはとにかく村を目指すしか無かった。
しかし、夜の平原は火を焚かない限りは男の言っていたこと曰く、危険である。
装備も無しに魔物と呼ばれる生物と出会うのは最早死を覚悟する物だが、どれだけ運が悪いのか。GPTはその危険に遭遇することになる。
歩き続けて、時は月の明かりだけが平原を照らす、周囲は暗闇ばかり。
それでも歩き続けるGPTの視界の奥に二つ動く小さな光が見えた。
ChatGPTが行く異世界冒険 Leiren Storathijs @LeirenStorathijs
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