毒を纏いし、無彩色の巫女

「ホントつまらなくて何も分かってない、いい子ちゃんなんだから……」
　友達にいじめの濡れ衣を着せたられた女子高生、ルナは突如、雪解けの巫女として異世界に召喚され、冬の国ベンティスカの王宮に身を寄せることになる。
　しかし、友達に裏切られたことに深い傷を負い、周囲と距離を置いていたルナに護衛の少年、テラがこう提案する。
「それなら、ボクが攫ってあげようか？」
　役目の放棄。そして、国外への逃亡。
　後ろめたい気持ちを抱えながらもルナはテラの手を取り、春の国アマネセルを目指す。
　天真爛漫で好意をストレートに伝えてくるテラに、ルナは少しずつ心を開いていく。
※毒を食らわば皿まで系従者とJK主の修正・改変して再掲載した中編です。