第23話

なんか物凄く内容が薄くなりました…

かなしい


――――――





「あっ!」


「ん?どうしたの、凛。」


「コレ見て!」


「これって〜、宝石〜?

赤色だからルビーかな〜?」


「ご主人様、赤色の宝石はルビー以外にもありましてよ?

でも、これは確かにルビーですわね。」


「そうそう!

ルビーだけど、ただのルビーじゃないよ!

これはね〜、なんと!魔宝石のルビーなのです!」


魔宝石とは、中層の半分より下辺りから、宝箱に入ってることのある宝石のことだね。

見た目も物凄い綺麗で、普通の宝石としての価値も勿論高いよ。


でも、この魔宝石の真骨頂はね、適応した種類の魔法をノーリスクで覚えることが出来るっていうとんでもない代物なんだよね。


ルビーだったら炎魔法、サファイアだったら水魔法、琥珀だったら土魔法、トパーズだったら雷魔法、エメラルドだったら風魔法、といったふうにね!


極々稀に虹色の宝石も出るらしいけど、それは賢者の石って呼ばれてるね。

なんでも、錬金術に使ったらとてつもない追加効果が着いたり、賢者の石自体を必要とするレシピは凄まじい効果のマジックアイテムだったりするらしいね。


これはルビーだから炎魔法かな?


「ん…?これ、ルビーにしては少し色合いおかしくありませんこと?」


「え?

あ、ホントだ、なんか…あまり詳しくないからなんとも言えないけど、少し違うような…?」


「ボクが鑑定しようか〜?」


「あ、うん、お願いしていい?」


「うん〜、任せて〜!」


普通のルビーよりよなんか、何が違うって言えばいいか分からないけど、少しだけ違和感を感じた。

とは言っても言われなければ気付かない程度の違いなので、ただの気の所為って言われたらそれはそれでいいんだけどね。


とりあえずは鑑定待ちかな?

あ、鑑定できたみたい、スキルだと早いね!


「えっとね〜、これはルビーではなくて〜、上位の石らしいね〜?

普通の宝石より物質としての位階が上がった赤い宝石らしいよ〜?」


物質としての位階??

何かよく分からないけど、とりあえずレアなものっぽい?


「とりあえず〜、これは炎の上位魔法を覚えれるみたいだよ〜!

でも、凛ちゃんが良ければボクに欲しいな〜、なんて…?」


「上位魔法を覚えれる魔宝石!?

たまに上位魔法を覚える魔宝石があるって聞いたことあったけど、眉唾じゃなかったんだ…

あ、うん、私は正直、風魔法だけで十分だからね。」


それに、口には出さないけど、いつも世話になってるからこのくらいはお返ししたいよね!

上位魔法を覚える魔宝石、かぁ…


「…!

やった〜!ありがと〜!

これ、面白そうだから色々遊びたいんだ〜!」


「…う、うん、そんなに喜んで貰えるとは思ってなかったけど、喜んで貰えて嬉しいな?」


なんか、大袈裟なくらい喜んでるなぁ…

レアなアイテムがあれば嬉しいのかな?

それなら今度、普段の感謝として賢者の石でも買ってこよっと。


:お!魔宝石じゃん!ジュエルスケルトンからは落ちやすいって聞いたけど、本当なんだな

:おー、運がいいな!炎魔法の魔法石って、二番目に人気な魔法石じゃん

:二番目なんだ?

:おう、一番は水魔法だな!なんてったって水魔法があればパーティーには困らないからな

:あー…どのパーティーでもダンジョンでの水分には困るんだなぁ…

:特に深いところに潜るやつはな!!

:ん?

:おや?

:なんか、流れ変わったな…?

:あの、カスミちゃん?どうだった?

:魔宝石に五属性以外あるの?

:いや、そんなこと聞いたことない…

:あ、でも、噂としてなら、上位の魔法を覚えることが出来る魔宝石が極稀に混じってるとかは聞いたことあるけど…?

:はー!!??

:なんだと!?

:物質としての位階とか聞き捨てならないことが聞こえた気がする

:うっせぇ!そんなのどうでもいい!いやよくはないが今は上位魔法を覚えることが出来る魔宝石の存在だろ!!

:確かに物質の位階とかも気になるけど!とりあえずはこの魔宝石の価値だろ!?

:待って、待って、今まで鑑定されたことないの?

:いや、オークションにも出るから鑑定はされるはず…

:じゃあなんで公になってないの?

:偶然…?

:いや、そんなので納得できるか!


「あ、確かに?

なんで今までこんな重要なことが知られてなかったんだろう?」


オークションに出るものは全て鑑定を通してるはずなので、知られてないなんて有り得ない、有り得ないはずなんだけど…有り得てるね。

不思議に思っていると、カスミちゃんから返事が来た。


「んーとね〜、それはこの魔宝石がね〜。

位階が高いからかな〜」


「ん?

位階が高いと何で鑑定できなくなるの?

だって、カスミちゃんは鑑定出来てたよね?」


「えっと〜、ボクの鑑定は〜、ただの鑑定スキルじゃなくて〜、【嫉妬】っていうユニークスキルだからね〜。

スキルとしての格が違うのですよ〜♪」


「あ、やば、ドヤ顔カスミちゃん可愛すぎる…

普段とのギャップ萌えで死にそう。」


:なるほど、鑑定スキルにも格があると…

:それなら今まで不明だった、【鑑定眼】の後に極、とか中、とな下、とかの違いが分かるなぁ…

:多分だが物質の位階?とやらによっては鑑定スキルも合わせる必要があるんだろうな。

:これはスキルの見直しかぁ??

:てかおい配信主w

:限界化してやがるw

:限界化凛ちゃんに対し慌ててるカスミちゃん…目の保養だな!!

:難しいことは置いておいて、てぇてぇ…

:てぇてぇ…


なるほど…コメント欄の通りなら世界的に色々見直されそうだね。

…私の配信、今まで普通だったのになあ。


いつの間にか不発弾を数え切れないほど抱えてるような配信になった気がする…

正直カスミちゃん達だけで、色々と世界的に知られてないことを幾つも知ってそうだし?


それはともかくてぇてぇとか恥ずかしいからやめてくれない??


「よ、よし!

とりあえずは先に進もうか!」


とんでもない爆弾発言のせいで動けなかったからね!

いや、動けたけど動く気なくなってた…

ここ、下層なのにこんなに騒いでてモンスター何もこないもんなの?


そう思って辺りを見渡してみたら、沢山のドロップアイテムがあった。

ん?何があったの??


「二人が色々話してて暇だったからこの辺のモンスター全滅させてきた。

わたしも構うべき。」


「わ、わたくしは別にかまって欲しいとか思ってませんでしてよ!?

た、ただ暇だったからリルと一緒に周りのモンスターを爆散させてただけですの!!」


ば、爆散って、怖いなぁ…

またあの御札を使ったのかな、確かに集中してて気付かなかったけど爆発音がしてた気がする。


「あ、あはは…二人ともごめんね?

ありがと!」


「ん…♪」


「…わ、悪くないですわね…!」


私は、リルちゃんの頭を優しく撫でてから一華さんにもお礼と一緒に少しかがんで貰い、頭を撫でる。

二人とも喜んでくれたよ。


:正妻をほったらかしにして浮気かぁ?w

:本妻を前にして浮気かぁ??w

:本妻と正妻って何が違うんだろうね?

:凛ちゃんはーれむるーと


「そ、そんなつもりないよ!?

まだカスミちゃんとはそういう関係じゃないし!!」


:まだ

:まだ?w

:そう言う関係になる気満々で草

:これはマジでハーレムルートあるのでは??

:正直変なぽっと出の男に取られるなら百合百合しててくれた方が俺らは嬉しい

:それなー!男に取られて血の涙を流すくらいなら最初から百合百合させておけばいいのだ…!!

:というか凛ちゃんがそういう趣味とは思ってなかったな

:でもそういう凛ちゃんが…?

:大好きです☆


「いや、そういう趣味があったんじゃなくて、たまたま好きになった子が女の子だっただけだよ?

…昔から女の子の方が気になること多いけど…」


「凛ちゃん〜?

行くよ〜?早く〜」


「あ!うん、ごめん!」


少し考え事をしかけたけど、先に行っているカスミちゃん達に呼ばれたので走って向かう。

ここはダンジョン、考え事ばかりしてたらだめだよね!


まぁさっきはダンジョンってことも忘れて話してたんだけどね!

少なくともソロの時はこんなことならなかったのになぁ…


たるんでる?

いや、仲間を信用してる、が正解だね。


「お待たせー!

さ、いこっか!!」


「おー、遅れてきたのにさもリーダーかのように。」


「う…ご、ごめん…」


「ん、大丈夫、少しからかっただけ。」


「えー!?

もー!!」


笑顔で行こう!と言ったら速攻からかわれました…

信用していいのかなぁ??

なんて、思ってもないことを思ってみたり?


取り敢えず進まないとね!

全く進めてないからね!!


「ごーごー!!」


「凛さん、少し声大きいですわよ?

モンスター、寄ってきますわよ??」


あ、や、やらかした…

そんなことを思ってる間にも沢山モンスターが近寄ってきていて、その数は優に二桁を超える…


「あーん!めんどくさいよーー!!」


「ん、そんなこと言わずさっさと倒す」


「魔法使ったらダメー!?」


「ダメ、早く倒して」


「わーん!!」


頑張って全滅させましたとさ…

終わりじゃないけどね!!


下層モンスター沢山出てきたけど、ジュエルスケルトンは全く出てこなかった。

レアモンスターだから仕方ない、かな。


とりあえずモンスターを頑張って捌き、全滅させてから進み始めると、割とすぐに階段に着いた。

まぁ当然、道を覚えてる私は分かってたけど。


そしてしばらく進み、下層のモンスターを割と簡単に捌けるようになったくらいで、下層の最下層に到着した。

んーと、時間を見ると今は割と夜らしいね。


「皆、そろそろご飯にでもする?

もういい時間だってさ!」


「ん、わたし、少しお腹すいてた。」


「ボクもだよ〜、だからご飯だったら嬉しいな〜。」


「ご飯でしたら、まわりにはわたくしが結界を張っておきますので、凛さんはゆっくり作ってくださいまし!」


「一華、【第四戒結界】くらいで、この階層のモンスターなら無視できるレベルだと思う。」


あー、確かに、見た感じあのレベルの結界ならビクともしないと思うなぁ…

あれ、私でも破壊できる気しないもん。

なのに私よりも弱いモンスターじゃ、ね?


「ふふ、よろしくね?

とりあえず頑張って作るよ!!」


ダンジョンご飯はきちんと作らないとね♪

やっぱりご飯が美味しくないとやる気も出ないもんね〜

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

【70000PV感謝です!】眠たげ最強幼女は、人気ダンジョン配信者に見つかる 雪狐 @sekko_

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画