第38話 おいぼれの指南役
以前セレナは仕方なしに
領主の娘
怪力のマリーンドルフと戦ったことがある
白銀の騎士の役を闘技場で頼んだ時だ!
「力の示せない奴には従わない!」
あの時は力でしかこちらを測らない
状況なので仕方なしに戦ったのだが、
総合的な実践での戦いでは
勝てなくても、
競技的や儀礼剣の扱いはセレナはできる
使えなくは無い
奥の手とは言わないが
この世界では【邪道な奇剣】
小手だけを突きやカウンターで狙い
威力は無いが当てることだけに特化した戦い
【攻撃の打ち合いを避けて】
一度も打ち合うことなく
手の甲を切り刻んで
武器を持てなくして勝っている
武器なしでマリードルフに
組みつかれただけでも負けるのだが
何故か勝ちを譲られた形だ!
「貴方は嫌な戦いね、まともに切り結ばない
力と力の戦いでは無い、卑怯な実践では
役に立たない戦い」
戦場で2体1になった瞬間役に立たない
一対一でしか役に立たない技術
「でも、あなたの意地はわかったんで協力するわ」
☆☆☆
まさかあのジジイ
私の指南役の師匠が辺境で埋もれていたとは
異人の
若い頃、海で遭難してこの大陸に辿り着き
剣だけで出世して取り立てられた
外国の人
「お嬢様お久しぶりで」
「ちゃんと鍛錬はしてますかな!」
返答する前に薪割りのナタが飛んでくる
直撃コースじゃ無いか!頭を割る気か!
受けたりすると隙が出るので
相手を見ながら交わす
「ちっ、」
舌打ちしてないか?隙を見せたら
追撃する気で居たのか?
「危ないじゃ無い!ちょっと落ち着いて!」
「昔に真面目に習わなかったのは謝る」
「実は頼みたいことがある、
ギルドの訓練所で子供を鍛えて欲しい!」
没落悪役令嬢のギルド経営 かんがる @kanngaru
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