第25話

「お姉ちゃんおかえりー!」

「ただいま。元気にしてた?」

「うん、でも今回は遅かったね」

「ちょっとね。色々あって…寂しくなかった?」

「大丈夫!もうお姉さんだから!」

「そうだね、もう立派なお姉さんだ」

エイト「なんで…なんであいつがいる…!」

「そういえば、なんで今日の料理少し多めなんだ?」

「ああ、それね」

エイト「終わった…」

「大きくなったからね、あと残っても明日の分になるから」

「お、そうだな。昔に比べて大きくなったからな」

「お姉ちゃん疲れてるでしょ?もう寝ちゃいなよ」

「まだ用事があるからね。今日は顔見せにきただけ。終わったら帰ってくるよ」

「なんの用事?」

「男絡み…とだけ」

「またー?気をつけてよね。また人殺さないように」

「わかってるって」

「ふぅ…これ、食事ね」

エイト「え…」

「この街で男がいるってことは姉さんが連れてきた証拠。大体姉さんが連れてきた人なの」

エイト「だから慣れているのね…」

「料理を作っていたからいいけど、作ってなかったら匂いで誤魔化せなかったからね。匂い強いもの作っててよかった」

エイト「助かった…まともな食事をしたのは久しぶりだな…」

「よかった。でも気をつけてね。この街にはいろんなところに目があるから」

エイト「問題はそれなんだよな…どうやってその目を他に向けるか…」

「他に向けなくてもあなたが変わればいいんじゃない?」

エイト「どう言うこと?」

「それは…」

エイト「あ…ちょ…それは…」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

魎魑魑魅魍魍魅 はりまる @harimaru88

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る