異世界転生した修理師の日誌
@afuch
第1話
大魔法暦2603年 数ある浮島の中の一つ双子島ジェルドミーニスの王都その中の一画工業区にひっそりたたずむその店、ネコの手屋 今日も大声がこだまする。
「おーい!ファウスト 山からコレに使えそうなパーツ持ってこい。」
「了解です。親方。」
と、言うとその少年ファウストは店から出てて南にある門を目指す。
工業区はこの島の中心産業の機械を造っている。山というのは先史文明期に使われていたアーティファクトの残骸の山である。
アーティファクトは現代の技術では製作不可能な魔法道具の総称である。現代では発掘されたアーティファクトをメンテナンスして使うくらいしか出来ないのである。
「おーファウスト今日も山に行くのか?」
「うん!!」
「気を付けろよ〜」
「は〜い ありがとう。」
そう言って門番のティムと会話しつつ門を出て目的地のジェルドの墓 通称ガラクタ山に向かっていく。このガラクタ山には、古代文明の遺産 アーティファクトが眠っている。
ここに眠るアーティファクトは今の技術では、制作することは不可能とされている。今の技術では、精々修理して使うことができる程度だ。
~ジェルドの墓~
ガサガタッガサガサッ
「ふぅ〜今日は、こんなところかぁ」
ファウストのうしろには、とても使えそうにもないガラクタが山になっていた。
「ん? なんだこれ?」
まだ仕分けてないガラクタの中から金色の光が漏れる。
近付いて見ると、それは扉だった。何か良く分からない模様が施された重厚感の漂う扉だった。その中のひとつの模様が金色の光を放っていた。
「これも、アーティファクトなのか?」
ファウストは惹かれ合うようにその模様に触れた。
すると、その重厚な扉が左右に自動で開いた。
「中に何があるんだ?」
恐る恐る中を覗き込むと、同時にうしろからアーティファクトの山が崩れてきた。
「わあぁぁぁぁぁぁ」
そのまま暗闇の中に落ちていく。
~数刻後~
「うっ 何処だここは?」
薄暗いなか目を覚ました。
辺りを見回しても何も見えない
確か大きな扉があって光ったと思ったら穴に落ちて、
じゃあここはあの穴の底ってことか、あれからどのくらいだったのだろう?
上を見上げても、小さな光しかない。 あそこから落ちたのだろう。よく生きてたな、、、
どこか出られる場所を探すかぁ だけど何故だろう?ここは初めて来る場所なのに知らないはずなのに俺はここに来たことがある。気がする。
「何もないなぁ」
薄暗い洞窟の一本道をかれこれ1時間ほどは歩いただろうか、すると急にひらけた場所にでた。
そこはゴミ捨て場のようにガラクタが山積みになっていた。
「なんだコレ?人形?壊れてるなぁ」
埃をかぶって薄汚れた人形の埃を払ってみると
カタッカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタッ!!
「うわぁ」驚いて人形を落としてしまった
「いったぁ!!」
「なんだなんだ!?」
「いきなり投げ飛ばしてなんだはなしでしょうが!!」
「君は、いったい!?」
「私?私は、この地下遺跡群の統括管理端末のアリスよ!」
「ふ〜ん あんた現人類じゃないわね何者?過去の管理者マスターズの末裔?」
「俺はただの修理師だよ」
「とりあえず手を出しなさい。」
「はぁ!?」
ガブッ!アリスがいきなり指を噛んできたのだ。
「痛っぁ!!」
「何するんだよ」
【血液を確認,管理者マスター登録認証】
「なんだ?管理者マスター?いったい何のことだ?」
「これからよろしくマイマスター」
「???」
「とりあえずここの説明するわ。 ここは牡羊遺跡スアエリンの城門広場エントランス 中にいきましょ牡羊遺跡スアエリンの遺跡管理室コンソールルームに案内するわ。」
奥に案内されるままについて行くと先程よりも狭い部屋に出た。
「ここが牡羊遺跡スアエリンの遺跡管理室コンソールルームよ。」
「ここが・・・」
そこは現代日本にもないオーバーテクノロジーの数々だった。
数あるモニターの一つにアリスが飛んで行った。
「ここをこ〜して・・・ほら早く!!」
言われるがままに行くと半球体のようなものが埋め込まれていた。
「ここに手をのせて。」
「分かったよ」
言われたとおりにファウストは手をのせた。
【管理者権限確認中・・・・・系統アスキニピオス系 管理者マスター名を・・・ 】
「俺はファウスト」
【ファウスト 管理者権限登録完了システム再起動・・・ようこそファウスト様】
「よっし!これでここの遺跡のはあんたのもんよ。」
「ここがおれの物って言われてもなぁ・・・」
あたり一面壊れた残骸だらけで元々の形も分からないほど原型をとどめていない
「この壊れてる破片をどうにかしなきゃなぁぁ」
「何言ってるのよ、システムに図面も残ってるし、あんたがシステムに命令すれば復元なんてすぐに終わるわよ。」
「そ、そうなのか?でもどうやって指示すれば・・・」
「そんなもん音声コマンドでも精神コマンドでもどっちでもできるわよ!」
「分かった。 とりあえずここの壊れている物を使えるようにして。」
【管理者権限 遺跡管理室コンソールルーム内の修復を開始。。。
遺跡内完全復元いたしますか?】
「・・・頼む。」
【管理者権限実行遺跡内システムオーバーホール並びに再起動・・・】
「これからどうなるんだか・・・」
異世界転生した修理師の日誌 @afuch
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