第85話 エイリアンは踊る
「で、どうしてマイム・マイム会合なの? 何をするお楽しみ会なの? もしかして、マイム・マイムを踊るとか?」
「ズバリその通りです」
「え?」
「真夜中の奥多摩の山中で、夜通し輪になって踊るのです」
「マイム・マイムを?」
「はい」
「夜通しずーっと、マイム・マイムを……?」
「そうですよ。あ、でも毎回マイム・マイムってわけじゃないです。毎回違う曲で踊るんです。インド映画のボリウッドダンスの時もあったし、スーフィーのくるくる回る旋回舞踊を模倣したこともありました。前々回はちょうどお盆の時期に開催したので、日本の盆踊りの定番メドレーでしたね。今回はマイム・マイム縛りなので、会の名称もマイム・マイム会合です」
じゃあボリウッドダンス会合だったり、くるくる会合だったり、その前は盆踊りメドレー会合だったのだろうか。
「なんだか、楽しそうな会合だね」
「とっても楽しいですよー! 集まる際にはちょっとした規定があるんです。姿形は地球人の子供であること、仮装をしてくること」
「仮装?」
「昨今の日本でのハロウィンの様子が、エイリアン界隈では評判なんです。なんだか楽しそうで良いねって。そして踊ることがエイリアンは大好きです。あんな感じで集まって踊りたいねという声から、この会合は始まりました」
日本のハロウィンは本来のハロウィンからはかけ離れていると聞いたこともある。しかしエイリアン的にはあの感じがウケるのか。そしてエイリアンは踊ることが好きなのか。そういえばクリスマスパーティーのときにも、楽しそうに踊っている人が多かったっけ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます