剣聖誕生
黒い砂の上に降り立った時、海水でずぶ濡れになった体に重さを感じた。荒れ狂う風が一吹きすると、袖で目元を覆わずにはいられない。暗い空から大粒の雨滴が斜めに叩きつけられる。
途切れ途切れに男達の叫び声が聞こえた。一足先に砂浜に降り立ったタバックが、刀を抜き放って魔物討伐隊の仲間達に呼びかけている。斜めになった甲板の隅の方では、ディンがクーに絡みつくロープを解いてやっている。風に揺られるロープの先端を掴んで、ディエドラが後ろにいるシャルトゥノーマを引き寄せた。
「ファルス」
ジョイスが俺の横に飛び降りた。
「こっちはいい。俺ができるだけ降ろすから、行ける奴から先に行ってくれ」
ここは言う通りにすべきかもしれない。あの衝突だ。負傷者も少なからずいる。全員の状態を確かめてから、ゆっくり進んだのでは手遅れになる。どうせ頭数を揃えたところで、力押しでの決戦など無意味だ。あちらにはまだ少なくとも三千人以上の兵士とアーウィンがいる。今、やるべきは、一刻も早くクロル・アルジンを止めること。なんといっても、今もイーグーが命をすり減らしながら、あれを引きつけてくれているのだ。
ざっと周囲を見回す。もうすぐドゥサラも下に降りてくる。ビルムラールが、迷った末に丸薬を砂浜に放り投げた。中途半端に砂山が盛り上がって、止まってしまった。触媒が打ち寄せる波に洗い流されて、魔術が思ったほどの効果を発揮しなかったのだ。それでも、船から降りる足掛かりにはなりそうだ。
少しすれば、みんな追いついてくる。
「行くか」
キースも既に砂の上に立っていた。それに、ニドも。
「わかった! 急いでくれ!」
それだけ言い残すと、俺達三人は、風雨から目元を庇いながら、例の小山めがけて走り出した。
砂浜から例の山の中腹の建物までは、大した距離ではない。暗い色をした丈の低い木々が間近に迫ってくる。
「大丈夫かよ」
ニドが俺にそっと話しかけた。
「何が」
「お前、変だったろ。ほら、人斬った時」
そうだ。実は、まだ何か、微妙に気持ち悪いものが体の中で蠢いているような感触はある。
隠れ家に押し寄せてきたパッシャの戦士を斬った時、何かが閾値を超えてしまったような気がした。理由はわからないが、どうなってしまうのかも見当つかないが、多分、今の俺はまともに戦えない。だが、できませんと言って済ませられる状況でもない。
一度通った道だ。俺達は低木の茂みの横を走り抜け、古い石畳の窪みにできた水溜まりに踏み込みながら、一気に例の分岐点まで駆けつけた。右手の奥には、輪切りになった山が見えるが、そちらはかつての聖所で、今は用がない。やはり、左手の小山の方にクロル・アルジンの本体があるはずだ。
そう、本体だ。一つは二つ、二つは一つ。イーヴォ・ルーの奇跡は、常にそのような形をとる。
階段を駆け登ると、真ん中に石碑があり、右手に昇り階段、左手に下り階段がある。
「どっちだ」
「二手に分かれるか」
「いや」
俺は立ち止まり、数秒間考えた。
「下だ」
「根拠は」
「前にジョイスが透視した。行くのは山の天辺じゃない。その下に洞窟があるはずだ」
クロル・アルジンの根の部分は、あのクレーターの真下にある。そこをアーウィンが休みなく守っているはずだ。上からあそこに飛び込んでも、多分、生きたまま目的地に辿り着くことはできない。
それ以上、時間をかけることなく、慌ただしく先に進んだ。一人分の幅しかない階段を降りると、すぐ平坦な通路になり、それが真っ暗なトンネルに繋がっていた。
「俺が先に行く」
暗視能力を持つニドが前に立って走った。歩調を緩めないところからして、足下に何かがあるということもないのだろう。
だが、トンネルの出口付近で、急に彼は足を止めた。
「なんだ」
「マジかよ」
彼の背中にぶつかった俺が不満げに声をあげるも、ニドはそれどころではなかった。
「なんであれで生きてやがんだ、バケモノ」
トンネルの出口の向こうにある人影に、俺はようやく状況を理解した。
右半身が青紫色に染まった男が、こちらの様子を窺っている。手にはあの黒い棒を携えて。
その足下は、この山を取り囲む石柱の円環の一部だった。足場は幅一メートルもない。手摺もない。トンネルの出口から向こうは平坦で、ウァールの背中の向こうには、石柱が突き立っている。そこに石造りの螺旋階段が併設されている。
俺達は、黙って静かにトンネルから出た。周囲が少し明るくなって、より状況がはっきりと把握できた。
この場所は山の影になっているおかげで、風雨の影響は比較的少ない。それでも目の前の狭い足場は雨に濡れて滑りやすくなっている。相当な高所で、落下すれば死は免れないだろう。ご丁寧にも、この通路のすぐ下には、大きな丸い岩が半ば地面に埋まった状態になっている。
以前に見た他の場所と同じように、この石の通路も、それを支えるアーチの部分も、石柱にも、何の意味があるのか、トゲのような装飾が施されている。まるで茨だ。ただ、それが武器を振るう邪魔になる場所に突き出ていることはない。
右側、山の側をもっとよく見ると、洞窟の入口が見えた。逆に左側はというと、侵入を妨げるような丈の高い城壁のようなものが建っている。ただ、その向こう側には低木が茂っているのもあり、外側からではこの場所は目立たないだろう。
「王都の空を焦がす炎が消えたと聞いた時には、まさかと思ったが」
ウァールは、俺を見て、笑みを深くした。
「なかなかどうして、面白いことになったようだ」
イーグーとの戦いからうまく逃げ切った彼は、なんとかブイープ島に引き返したのだ。もしかすると、この時だけはアーウィンが瞬間移動で回収したのかもしれない。そして本来の任務に戻った。大陸側の仕事は、そもそもモートとマバディの役目だったから。
モートの能力を把握していたであろう彼は、炎上する王都を見て、事情を察したはずだ。だが、この嵐を待たずして火は消えた。それで彼は、最悪の場合に備えて、この場所を守備することにした。
「そこをどけ」
ウァールの生存は、俺にとって不運でもあり、幸運でもある。不運なのは、先を急ぐこの状況で道を塞がれていること。幸運なのは……ピアシング・ハンドのクールタイムが終わった今なら、彼から能力を奪取できることだ。
残念ながら、今、俺の魂には植物の種のストックは紐づけられていない。だから、肉体を消し飛ばすか、能力を奪うかだ。しかし、実のところ、アーウィンを確実に倒すことを視野に入れるなら、後者しか選べない。以前から懸念していた、とあるリスクに対応できる可能性が、ウァールの能力にはある。
「通れるものなら通ってみろ」
やるしかない。
そう思って一歩前に出た俺の肩を、キースの手が止めた。
「俺がやる」
「でも」
「余裕ねぇんだろ」
だが、キースは一度、ウァールに敗れている。
狭い通路の上に身を置いた彼に、嘲笑が浴びせられた。
「物覚えが悪いのか?」
「逆だろ? 良すぎるんだよ」
斜め後ろから見るキースの表情には、やはりどこか翳がある気がした。
彼は静かに腰に手をやり、音もなくタルヒを引き抜いた。いつも火花のようだった彼が、今は音もなく流れる大河の濁流のように見えた。
「愚かな」
稲光が、濡れたウァールの肌を照らす。遠くから雷鳴が聞こえてくる。この戦いを見守る何者かが、遠慮がちに咳払いしたかのように。ざわめく観衆の声のように、風が甲高い声をあげる。そして、時に霧のような雨が、また時に大粒な雨が横薙ぎに降り注ぐ。
剣を片手に、キースは隙なく身構えるばかりだ。もっともそれはウァールも同じで、まるで時が止まったような、それでいてじりじりするような沈黙が続いた。
「小さな誇りと共に、死ぬことを選ぶとは」
それ以上、言葉はなかった。
摺り足で距離を詰めたキースは、不意にタルヒを斬り下ろした。美しい銀の円弧を描いたそれは、けれども敵を捉えることはなかった。空間を掻き回すように振るわれた黒い棒が切っ先を逸らすと、ウァールは素早くその場から退いた。
さっきまで彼が立っていた場所。そこに光沢が見える。降りしきる雨の中、足下を凍らせたのだ。すぐさま溶け出すその足場は、転倒しやすくなる。この場所では、致命的だ。だが、ウァールにとっては、それはもう想定内の攻撃だった。口元に嘲笑が浮かぶ。
ウァールは、そこがごく狭い幅しかない場所だとは思えないほど、勢いよく踏み出した。これをキースは横ざまに構えた剣で迎え撃った。左右に逃れることのできないこの場所だ。剣を横に振れば、後退するか受け止めるかしかない。ウァールは受け止めた。
剣と棒とが交差した瞬間、刃の先から白い何かが噴出した。だが、ウァールは既に対処していた。素早く左右の手を入れ替えて、目元を庇うように右の掌を、タルヒから放たれた雪塊に向けていたのだ。
キースは、相手の意識を上に向けたところで、腰のところに沿えていた左手を突き出した。だが、何も起きなかった。
やはり、駄目だ。
キースは確かに強い。だが、彼の手札はもう知られてしまっているか、防ぐまでもないか、どちらかだ。最後の一手、あれは『風の拳』だったのだろう。だが、ウァールは魔法に対して高い抵抗力を有している。そして白兵戦能力では、ウァールは少しだけ、キースの上をいく。
正直、この状況では、俺でもここを突破できないかもしれない。体格ではあちらが勝っているし、特にこういう狭い足場での戦闘は、経験の引き出しがものを言う。となれば、ピアシング・ハンドで彼の肉体を消し飛ばすのが最適……
だが、それはできないのだ。俺はタイミングを見て、ウァールから能力を奪取しなくてはいけない。
この下の洞窟には、アーウィンがいる。あれは俺が倒さなくてはいけない。勝てばいいのではない。逃げられてはいけないのだ。なぜなら、アーウィンはクロル・アルジンの製造にかかわっている。その知識や経験を持ち帰らせてはいけない。ここで決着をつけられなければ、また同じような危機が訪れる。
「ふん」
少し距離を取ったウァールは軽い落胆の色を浮かべて、鼻で笑った。
「結局はその程度、霊剣に頼るだけか。わかってはいたが」
状況も、こちらが不利だ。ウァールはただ守っていればいい。時間が経てば経つほど、イーグーの限界が近づく。彼が撃ち落とされたら、もう俺達を守るものはない。
これではウァールの言った通りだ。キースは、プライドのために命を捨てるのか。結局、これといった勝算もなしに、ただ屈辱だけに背中を押されて、この難敵に挑んでしまったのか。
無駄な犠牲を出すわけにはいかない。アーウィンに逃亡されるリスクをなくすのはできなくなるが、どうせピアシング・ハンドでしかこの場を突破できないのなら……
そう思った時だった。
キースはいよいよ決着をつけようとしてか、右手にタルヒを握りしめ、それを高々と掲げた。
必殺の剣技か、切り札の魔法か。なお抗う相手に、ウァールは一応身構えた。
その彼の目の前で、キースの右手から、タルヒが滑り落ちた。
まるで銀の滴のようだった。それがゆっくりと、音もなく黒い地面へと落ちていく……
「はっ!?」
誰もが目を離したその一瞬。
気づけばキースは、全身でウァールに掴みかかっていた。
「ぬっ、き、貴様!」
ウァールは振り払おうとするが、うまくいかない。力を振り絞ることができない。
なぜなら、彼のすぐ後ろ、その足下は凍らされていたからだ。それが折からの雨によって溶かされ、ひどく滑りやすくなっている。力を出すには踏ん張るしかないが、それができない。無茶をすれば、足を踏み外してしまう。
だが、それは……
「キース!」
どちらにとっても同じこと。
相手だけをこの場から突き落とせるわけがない。
「うおあっ!?」
逃れようともがいた瞬間、ウァールは大きく足を滑らせて、キースともつれ合ったまま、足場から転落した。
「そんな!」
俺は慌てて一歩を踏み出し、それから足下を確かめながら、狭い通路に出て、すぐ地面を見下ろした。
真下にある大きな岩の上には、ウァールが仰向けになっていた。背中から落ちたようだが、衝撃を殺すことはできなかったらしい。背骨がおかしな方向に曲がっている。肋骨が腹を食い破っていた。高速治癒の神通力の故か、いまだに生きてはいるものの、この深手では時間の問題と思われた。
では、キースは? 地面を見渡しても、彼の姿はない。
「ファルス、あそこだ!」
ニドが指差した先。それは二人が落下した地点のすぐ下だった。石柱の間のアーチから突き出ていたトゲ。そこにキースの陣羽織が引っかかり、絡まったのだ。
俺達は目を見合わせると、狭い通路を這うようにして、しかも急ぎながら渡り、対岸の石柱に取りついた。ニドは持参していた黒いロープを結びつけ、その一方の端を、今にも千切れそうな陣羽織だけでぶら下がっているキースに握らせた。
それから俺は地面まで降り、ウァールが横たわる岩に駆け上がった。
彼は、まだ生きていた。
「無念……だ」
敗北を悟った彼は、いつの間にか小降りになりつつある灰色の空を見上げながら、虚ろな目をしてそう呟いた。
「正義を見届けずに、死ぬのが、こんなに惨めだとは」
そうだ。生きているうちに。『霊力遮断』の神通力。これだけは奪っておかねばならない。
ピアシング・ハンドを意識して念じると、確かに能力を奪取することはできた。だが、その一瞬、眩暈のようなものを感じて、気が遠くなった。
「ファルス!?」
後ろ向きに倒れ込もうとした俺を、降りてきていたニドが抱き留めてくれた。
「どうしちまったんだよ、お前」
わからない。ただ、この何かは、剣で人を殺した時と同じものだ。
その間も、ウァールは恨み言を呟いていた。
「どれほど働こうとも……人の世は救われなかった、それも当然のこと……ヘミュービは人の平安など、どうでもよかったのだ……だから、だからこそ」
ようやくキースが俺達に追いついてきた。
「よぉ」
彼は、倒れたままのウァールを見下ろした。
「なぜだ」
「あん?」
「なぜ、我が貴様に、敗れねばならん」
「知るかよ」
キースは自分が引っかかっていたアーチの突起を顎で示しながら、吐き捨てた。
「勝ったとも思っちゃいねぇがな」
「貴様の、ような、ただ生きるために、剣にしがみついただけの男に、正義が」
「それなんだがよ」
視線を倒れたままのウァールに向けると、キースは尋ねた。
「お前の正義っつうのは、結局なんだったんだ?」
「せ、世界の修復、憎悪を清め、間違ったこの世のすべてを無に……」
「くだんねぇ」
生きざまを全否定されて、ウァールが憤ったが、声は出なかった。代わりに咳き込んで、血の塊を吐きだした。
「要は恨みだろ? 気に入らねぇんだろ? そいつに御大層な理由をつけて、あとは考えるのをやめた。なんのこたぁねぇ、お前は迷い続けることから逃げたんだ」
「なにをっ、ただの獣などにっ」
「そんなこと、言われたかねぇってか」
怒りに燃える目を向けられてキースは、濡れてなお固い髪の毛をバリバリと掻きむしって言った。
「間違ったこの世って言うけどな、じゃ、人間皆殺しにしなきゃ済まねぇくらいに何もかもが悪いことばっかりだっていうのか」
「当然、だ」
「そんなもんかねぇ」
「貴様が言うな!」
ウァールがガラガラ声で抗議すると、キースは神妙な表情で頷いた。
「そうだな」
一呼吸置いて、彼は相手の怒りを肯定した。
「俺は汚い人殺しだ」
何を言わんとするのかを掴みかねて、ウァールはじっとキースを見上げた。
「お前の言う通り、生き延びるために殺しまくってきた。醜い獣だよ。正直、それでずっと迷ってた」
「なら、なぜっ」
「剣だって商売だって何だって、なんとか生きようと足掻いてきた、人間の生きざまだろが。それをどっかの誰かが工夫して、俺もそうして、俺が死んだ後も誰かがそうする。ああ、俺は人殺しだ。人の血を流すことしか知らねぇ。けど、必死で生きてきた。そりゃあどいつもこいつもだ」
彼が何を言わんとしているのか、いや、彼の中で何が芽生えようとしているのか。
「剣を振り続けた先に、何があるかはわかんねぇ。俺に殺された奴らの恨みも消えやしねぇ。そいつは全部引き受ける。だけど」
キースは、灰色の空の彼方に目を凝らした。
「この目で見られねぇとしても。今は血を流すだけのこの剣が……きっと、いつか、どこかに届く。そこにはきっと俺もお前も、俺達が殺してきた相手も、俺達を殺した奴らもいる。だけど、そこにはもう、俺達が流してきたような小汚ねぇ血なんか流れてはいないんだ」
「そんな、ものが」
「わからねぇ。俺には思いつきもしない、何かだ。そのために。俺は今日から、そのために生きる」
視線を、足下のウァールに戻すと、キースははっきりと言った。
「お前のおかげで気付けた。……俺より強い奴でいてくれて、ありがとよ」
それだけいうと、キースは身を翻し、離れたところに落ちたタルヒを拾うために岩から降りた。
ウァールは、キースが立ち去ってからも、信じられないというように目を見開いていた。だが、どこかで何かに思い至ったのか、ふと表情が穏やかになる。それから一度、身を震わせながら深呼吸をした。そして、静かに息絶えた。
「ファルス」
ニドが俺に向き直る。
「何か聞こえる」
俺達は、洞窟の入口とは反対方向に目を向けた。築かれた石の壁の向こうから響いてくるのは、大勢の足音だ。
ニドは急いで石柱の螺旋階段を駆け登り、遠くを眺めた。
「銀鷲軍団だ!」
「デクリオンが動いたか」
「三千人以上もいるんじゃ、どうなるかわかったもんじゃないな」
操られたままの銀鷲軍団が、上陸したドゥサラ達に襲いかかる、か。
「デクリオンも倒さないと。今回はなんとかなっても、またクロル・アルジンを作り出そうとする。この経験をパッシャに与えてしまったら」
「そうだな」
いつの間にか後ろに立っていたキースが言った。
「じゃ、俺の初仕事は、デクリオンの始末だな」
「無茶な」
「ここは任せた。その代わり、坊ちゃん王子とその取り巻きは、俺が守ってやるよ」
キースは、振り返りもせず螺旋階段に足をかけた。足場の上にいたニドは、先に行くキースを見送ってから、俺に振り返って言った。
「ファルス、俺は」
「いや……こっちはいい。一人で行く。むしろ、そっちのがうまくいくと思う。それよりみんなを」
彼は俺をじっと見つめて、念を押した。
「死ぬなよ」
俺は、黙って頷いた。
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