お花を摘みに

 左右から張り出す植え込みを避けながら、俺とノーラは下り坂の小道を通り抜けようとしていた。きっと秋には花が咲くのだろう、丸く剪定された低木の枝の奥には、真っ赤な蕾がいくつも垣間見えた。

 大通りを行くのもいいが、こういう小さな道には風情がある。焼けつくような南国の太陽、その下で白く染まる石造りの階段。あちこち凹みがあるが、それこそ生きた道である証拠だ。地元の人達が行き来するこの小道から北の海岸を見下ろすと、遮るものがなく、本当にすがすがしい。


 この景色に、ディンも心を躍らせながら少年時代を過ごしたのだろうか。

 確かに、駆け出したくもなる。今日みたいに青空が広がる日には、余計にそうだ。


 だから、サーシャがじっとしていられないのも、わからなくはない。


 階段を降り立った先に広がるのは、薄汚れた下町の通りだ。ろくに舗装もされず、土が剥き出しになっている。この辺は踏み均されているだけだ。すぐ目の前、無数のテントが連なっているところには石畳が見えるが、そこも凸凹のまま。僅かに黄みがかった白いテントが立ち並び、その下に商人達が腰を据える。もうすぐ昼ということもあって、あまり元気がない。樽の上に座ったまま、じっとしているのもいる。

 あまりきれいでもないし、品があるのでもない。だが不思議と、この街には似つかわしい風景に見えた。坂道の上のきれいな家々より、こちらのほうが、なぜか好ましく思う。


 景色を眺めて物思いに耽るのも、現実逃避だろうか。

 我に返ると、俺はまた、すぐ後ろについてくるノーラを追い返すための算段を考え出す。しかし、名案がない。このままでは、出発できないではないか。


「あのう」


 俺は、手近なテントの主に声をかけた。


「すみません、そこの坂の上の、ディン・フリュミー……」


 しまいまで言い終える前に、黒い肌のシュライ人は、白い歯を見せてニッと笑った。周囲に比べるとテントの下は暗いので、余計に歯ばかりが目立って見える。


「またかい? けど、あんたら、見ない顔だね?」

「ピュリスより参りました。ですが、怪しい者では」

「ははっ、あの子なら港の横だよ。この通りをまっすぐだ」

「ありがとうございます」


 もうすっかり日常になっているらしい。まったく……

 兄とも姉とも似ていない。けれどもきっと、父親には似たのだろう。


 テントの狭間を縫って歩き、そこを抜けるともう、波止場だった。少し離れた場所には灯台も見える。港の内部を外の大波から守る防波堤が、湾内を大きく囲んでいた。

 そのすぐ横。つまり、防波堤の外側の水面に、小さな影が浮かんでいた。


 白いワンピースを身に着けたサーシャだ。しかし、様子がおかしい。顔を水の中につけたまま、うつ伏せになっている。そして力なく浮かんだまま、動こうとしない。


「えっ!?」

「ちょ、ちょっと!」


 俺もノーラも浮足立った。まさか、よりによって俺達が滞在しているときに溺死なんて!


「サーシャ! しっかりしろっ!」


 まだ生きてはいる。それはピアシング・ハンドでわかる。だが、溺れているからといって、肉体のランクが下がるわけではない。つまり、数秒後には死んでいるかもしれない。

 俺はポーチを外して放り出し、剣もそこに捨てたまま、全力で走り出した。そして防波堤の縁を駆けると、服も脱がずにサーシャの真横に飛び込んだ。


「掴まって! おいっ……」


 しかし、そこでサーシャの体はグルンと半回転した。


「あー」

「生きてるかっ!?」

「ファルスお兄ちゃんも海を見に来たの?」


 この一言に、俺は硬直した。

 サーシャは溺れていたわけではなさそうだ。


「い、いや、今、溺れてると思って」

「うん、海の中を見てたの」


 びっくりした。

 溺れ死ぬかと思ったのに。


「どうしたの?」


 俺とノーラの引きつった顔に、彼女は首を傾げてみせた。


「……水からあがってから話そうか」


 港の内側、黄土色の階段の脇に座って、俺とサーシャは服を乾かしていた。

 溺れたら危ないよ、と諭してみたのだが、効き目はあんまりなさそうだった。港の内側でなく、外で泳いでいたのは、湾内には船が出入りするからなのだそうだ。働いている人の邪魔になるから、といったことは考えているようなのだが、自分が危険だと言われてもピンとこないらしい。

 誰にも気付いてもらえない場所で一人、溺れたらどうなるか。足が攣っただけでも大変なことになるのに。だが、サーシャは「波も風も優しいから大丈夫」というばかりだ。


「そうはいっても、万一があるかもしれない。もう、海に来ちゃダメだよ」

「うんー」

「ダメだからね」

「だって、暑いんだもん」


 しつこく言い聞かせてみたが、彼女は納得してくれなかった。


「家の中で水浴びすればいいよ。ハディマさんに言って、風呂桶に水を用意してもらおう」

「それじゃやだ」

「サーシャ」

「家の中にいたら、わかんないじゃん」

「はい? なにが?」


 少しむくれながら腕組みして、サーシャは言い募った。


「パパの船が戻ってきたら、サーシャが……一番にお出迎えするんだもん」


 ああ、そういうことか。

 これじゃ、叱っても効き目なんてない。


 しかし、七歳という若さで、既に水泳が2レベルに達している。ムスタムにやってきたのは二年前だから、明らかに早過ぎる成長だ。毎日のように泳いでいたことも関係しているのだろうが、それだけでは説明がつかない。

 やはり、才能というものだろうか。ここにデクリオンでもいれば、水泳の神通力に覚醒する可能性を告げるのではないか。

 それでも、水は水だ。恐怖心は忘れるべきでないと思うのだが。といって、どうすれば思い知らせることができるのかとなると。いっそ殴りつけるのも手だが、それでは彼女に嫌われるし、それにそもそも俺達はムスタムに定住しないから、いなくなってしまえば元の木阿弥だ。


 そうして、説教の仕方に悩んでいたところ、後ろから声がかけられた。


「あーっ、ここにいた! ファルスくーん!」


 誰だ? 女の声、しかしこれは……

 座ったまま振り返ると、手を振りながら駆け寄ってくるラシュカの姿が見えた。


「ハディマさんに聞いたんだけど。こっちにいるって」


 オルファスカの仲間がやってきたと気付いて、サーシャはさっと顔を強張らせた。よっぽど嫌っているらしい。

 しかし、近付いてきたのは彼女一人だけだった。


「何か御用ですか?」

「んー? 別に用事はないけど、一人でつまんないから、遊びにきたの」


 なぜ一人? 他の三人は?


「オルファスカさんは?」

「うん? やっぱりそっちが気になる?」

「いえ、そういうことではなく」


 彼女に「女」としての興味を抱いたと邪推するラシュカに、俺は念入りに言い聞かせた。


「どうしてラシュカさんが一人でいるのか、他の三人がどうしているのか、それが気になっただけです。どうもオルファスカさん以外は、ただ彼女についていっているだけに見えますから」

「そっか」


 サーシャの見開かれた目にもかかわらず、ラシュカは気付いていないフリをして、俺達の横に座った。


「オルファはねー、今は遊びに行ってるー」

「遊び?」

「うんー。こっちの食べ物とか、服とか、いろいろ」

「三人とも?」

「ううん。ザイフスと一緒なんだけど」


 じゃあ、ベルは別行動? いや、それよりなぜザイフスと?

 俺の顔に浮かんだ表情に気付いたラシュカは、説明を付け足した。


「まぁ、あれだね。荷物持ち兼お財布係ってところかなぁ」

「荷物……はわかるとして、お金まで出してあげてるんですか?」

「だぁってほらぁ」


 ニヤけてみせるラシュカだが、一瞬、眉間に皺が寄った。それがやけに醜悪な表情に見えた。


「一番最初にオルファに惚れ込んで、ついていってたのがザイフスだし? 置いていかれたくはないんじゃない?」

「逆じゃないですか? 頼る頼られるというお話だと、見たところザイフスさんのが、冒険者としては腕がありそうに見えますが」

「冒険者というだけならね」


 後ろの階段に両腕をついて、ラシュカは体を伸ばした。


「ほら、オルファって美人だし」

「ええ、それは」

「だからだよ」


 だから……って。色恋沙汰か。

 でも、オルファスカはこれから、ムスタムの名士、ディン・フリュミーとの結婚を控えているのではなかったのか?


「いや、でも、他に」

「うんうん、ベルが仲間になってからは、困ったことになってるみたいだね」


 ベルまで?

 おいおい、こいつらのパーティー、どうなってるんだ。じゃあ、三角関係とか、そんな感じか?

 ザイフスは金を出し、下働きもして、必死でオルファスカの気を惹こうとする。しかし、強くて有能なベルがやってきて彼女に興味を示すと、途端に居場所を奪われてしまった。オルファスカも、タダで彼らを利用するわけにはいかないから、少しは楽しませてやったりもしているんだろう。


 っていうか、そういうラシュカはどうなんだ。

 おかしいだろう、やってることが。さりげなくオルファスカが二人の男を手玉に取っているらしいことを俺達に密告。これって、彼女への裏切りじゃないのか? もちろん、証拠まであるのでもない。だから、直接にディンとの結婚を妨害する要素にはなり得ないが……

 それでも、これでなお一層、俺達はオルファスカの邪魔に回るようになる。すると、どこがどうなってラシュカの利益になる?


 絶句して、何も言えずにいる俺に、彼女は更に畳みかけてきた。


「ねぇ、ファルス君」

「なんでしょうか」

「ムスタムの次は、どこに行くの?」


 俺は正直に言った。以前と同じ答えだ。


「人形の迷宮を目指します」

「それって真面目に? そういう話にしてるってだけじゃなくって?」

「はい」


 すると、ラシュカは難しい顔をした。


「すごいけど、やっぱりやめたほうがいいと思うなぁ」

「なぜですか」

「そりゃものすごく危ない場所だからだよ。ね、ファルス君はピュリスに商会を持ってるのよね?」


 俺は脇にいるノーラのほうを振り返る。確かに俺の金でやっていることだが、実際に仕切っていたのは彼女だから。


「そうですね」


 代わりにノーラが返事をした。


「実務を引き受けていたのは私や、先のエンバイオ家に仕えていた方々などですが。中心街についていえば、ほぼリンガ商会が掌握していると言っていいでしょう」

「それってすごいことなんでしょ」

「すごいかどうかは……ご判断はお任せしますが」


 ノーラも、ラシュカが何かよからぬ考えを抱いていることには気付いている。彼女がピュリスに帰るようにと俺に勧めたのにもかかわらず、その表情には愛想笑いの一つもなかった。


「ああ……だから好きな暮らしができるだけのお金はあるんでしょ?」

「まぁ、はい」

「だったらさ、わざわざそんな危ないところまで行くことないよ」


 主張そのものについては、至極まっとうだ。

 だが、俺がそれに従ったとして、ラシュカにどんな利益があるというのだろう? 取り入って、何かおいしい思いをさせてもらおうとか?


「じゃあ、どうしたらいいと思いますか?」


 何を言われても意志を覆すつもりはないが、意見を言わせることで、彼女の目的も明らかにできようものだ。


「そうだね……うーん、まぁ、ここまで来ておいて何もしないで帰るのもなんだし、簡単な依頼の一つ、二つでもこなしてから、ピュリスに帰ったらいいと思うよ」

「帰国、ですか」

「うん。あ、で、もちろん手ぶらじゃなんだから、よかったら私も手伝うし……帝都と貿易したりとか、興味ある?」


 やっぱり俺への売り込みか。

 能力的にみて、ラシュカにビジネスセンスがあるとは思えない。帝都の人脈? しかし、ミスリルの剣をもらえるほどのオルファスカならいざ知らず、ラシュカは地味な普通の女だ。冒険者より、裁縫や料理のほうが得意な、どこにでもいる女。

 とすると、これは本気には受け取れない。但し、その意図がどの辺りにあるかとなると、これが難しい。

 一つの解釈として、俺に拾ってもらおうとしていると考えることができる。今、彼女が属しているパーティーは、「女王」オルファスカのための集団だからだ。ずっと日陰の女で居続けた彼女のこと、本音ではもっといい場所に移りたいのだろう。だが、そうする実力がない。

 そんな中出会ったファルスという少年は騎士で、しかも「お金持ち」だ。ラシュカを引き取り、リンガ商会の一員に加えることくらい、難しくはない。俺の側近になってしまえば、楽していい思いができると、そう彼女が考えたとしても、不思議はない。


「まだ商船を持っているわけでもないですし、その辺はおいおいですね」

「そうだね。先の話だし……ね、それよりさ」


 肩を軽くぶつけながら、彼女は距離を詰めてきた。

 もう一つの解釈としては、ある種の目くらましだ。この場合、彼女はオルファスカの意図を汲んで行動している。


「今思い出したんだけど、人手がいるから、ちょっとした仕事を手伝って欲しいんだよね。お祭りの準備で、簡単な依頼なんだけど」

「それはギルドの?」

「そう。詳しく説明すると、時間かかるんだけど……」


 そう言いながら、ラシュカはノーラとサーシャのほうを盗み見た。

 さっきからサーシャは我慢の限界に達しつつある。海で泳いでいた時には元気いっぱい、機嫌も上々だったのが、今ではもう、ムッツリと黙り込んでしまって、こちらを睨みつけている。


「サーシャは私が連れ帰るわ。着替えさせるから」

「そう。助かる。じゃあ、僕はラシュカさんのお話を聞いてから、帰るよ」


 この状況で、なぜかノーラは立ち去る選択をした。

 ラシュカを警戒していないわけではない。ただ、あからさまに怪しい相手だから、まさか俺が騙されたり、取り込まれたりするとも思っていないのだろう。


 ……待てよ? その意味では、連中はノーラにとっての盲点になり得る。


 一瞬、何かの白い靄のようなものが、頭の中をよぎった。それはとても素晴らしいもののように思われた。

 途端に周囲の喧騒が聞こえなくなった。体に浮遊感がある。俺の悩みはなくなる。そして欲望が衝動的に募ってきた。

 いいじゃないか。こいつらにも使い道がある……


「じゃ、行きましょうか」


 土埃舞う昼間の市場を歩きながら、彼女は簡単に依頼の内容を説明した。


 月末の祭りまで間もなくだが、いわゆる『女神』に扮する女性の一人が、自分の衣装の一部に生花を使いたいと考えたそうだ。この時期に咲く真っ赤な花なのだが、街中にはない。ムスタムから少し離れた場所、砂漠の中の茂みにあるという。


「砂漠に茂み?」

「私もよくは知らないけど、すごく小さな水源地があって。雨季? 秋口に雨の多い季節があるんだって。あと春? だから、その直前に咲くらしいよ。で、雨の降る時期に窪地に葦みたいな草が生えるんだけど、それがまた、春の終わりにはみんな枯れて、花が咲くまでずっとそのままになるっていうのよ」


 で、その花を集めるために、冒険者を雇う。

 半日もあれば辿り着ける場所だ。しかし、街の外は必ずしも安全ではない。海賊もかなり少なくなったとはいえ皆無ではないし、ごく稀に砂漠種のリザードマンの群れに遭遇することもある。そうなったら、武力のない一般人では死ぬ以外にない。

 予定では朝早く出発して、昼前に現地で花を探し、急いで採集して、夕方までにはムスタムに戻る。一日仕事だ。


「でも、どうして僕に? 取り分も減っちゃうでしょうに」

「報酬は金貨五枚だから、まぁ、日銭にしかならないけど……単純に頭数が欲しいのが理由よ。リザードマンなんか出てきたら、戦えないでしょ? だから誰かが見張りに立ってくれれば、安心して花探しができるわ」

「なるほど、わかりました」


 確かに、いろいろとわかった。

 こんなショボい仕事を請けなきゃいけないほど、金がないんだろうということは。

 祭りの季節とはいえ、もっと過酷で、もっと稼げる仕事だってある。砂漠のワーム討伐なんかは、それなりの金額が出るだろう。でも、それは自分達の実力ではこなせない。階級ばかりアメジストになってしまっているが、それに相応しいだけの能力が備わっていない現実は、理解できている。


 とは思ったが。それにしても、わざわざ俺を誘うのはなぜか。四人が五人になったって、大差ないだろうに。やっぱり、見えてこない。


 しかし、金か……

 この際、手段は選んでいられない。食い詰め者のこいつらにも、使い道はある。

 だいたいからして、どうしてオルファスカがディンと結婚したがるのか。愛? そんなわけない。金だ。他に理由なんかない。

 で、一発当てようとしている彼女に、ベル辺りは便乗しようとしている。このラシュカもそうなのだが、そこはそれ、自分の分け前があるかどうか確信を持てない。だからこうして俺にも手を伸ばすのだ。


 いい。

 さっき思いついた。簡単な方法だ。自分にできないことは、誰かに頼めばいい。

 どこかノイズのかかった思考のまま、俺は思わず口に出してしまった。


「ラシュカさん」

「ん? なぁに?」

「その依頼は受けますが、もう一つ、もっと稼げるお仕事をしてみませんか」


 この手段でいいのかどうか。

 だが、ノーラの意表をつくには、こいつらを使うのが最適だ。どんな思惑があろうと関係ない。俺の思い通りに動いてくれさえすればいい。

 稚拙な考えなのに、なぜかうまくいくような気がしてならない。


「稼げる?」

「一人頭、金貨一万枚相当の利益を約束します」

「は!?」


 実際はそれ以上だろう。

 傷のない黒竜の肉体を丸ごと一頭分。こんなの、まず手に入らない。


「ちょ、ちょっと」

「条件は一つだけ。無事にノーラをピュリスに連れ帰ること」

「えっ」

「手段は問わない。但し無事に……だから無傷であること」


 テントの立ち並ぶ狭い通りの真ん中で、驚いたラシュカが立ち止まる。後ろから荷物を担いだ人夫に突き飛ばされて、やっと我に返った。


「本当に?」

「本当です」


 俺はじっと彼女の目を見据えた。

 やがて、おずおずと彼女は頷いた。

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