土に感謝を

 白く照り返すか細い木の幹。梢の黒い影をまばらに飾るのは、黄緑色の萌えたばかりの葉だ。しん、と澄んだ空気に満たされたこの中庭は、ちょっとした林の中にあった。木々はみんな痩せっぽっちなのに、背丈ばかりが高くて、見上げると首が痛くなりそうになる。

 そんな中に、ちょっとした東屋が設えてある。正直、テントと変わらない。足下はそのまま剥き出しの土だ。さながらキャンプ地のような様相だが、この粗末さは、贅沢の裏返しといえる。立派な宮殿や庭園なら、他にも山ほどある。そんな中、わざと野趣溢れる空間を用意する。詫び寂びの境地といえば、わかりやすいか。なんといっても自然の美を愛でるのがフォレス人貴族の習慣なのだから。


 表面の木目も荒々しいテーブルの上に、あえて斜めに白いテーブルクロスが敷かれている。そこには、この空間の慎ましさには不釣合いな皿が並んでいる。

 どれも手の込んだ立派な宮廷料理だ。詰め物をして丁寧に焼いた鶏。それ自体、品性を感じさせる美しい器の中を、黄金のスープが満たしている。銀の高杯の上には、南方大陸から取り寄せたと思しき色とりどりの果物がふんだんに盛り付けられていた。


「……食べる気がしないんだけど」

「殿下」


 脇に立つファシエは、いつもの困惑を眉の間に浮かべ、項垂れていた。

 マリータの我儘は、昨日今日に始まったものではない。こんなに素晴らしい料理が並べられているのに、席についてから文句を言い出す。


「この場所は悪くないけど。ね? ファルス、そう思うでしょ?」

「はい。春を迎えたばかりの木々が、空気を澄ませてくれていますから」

「そういう意味じゃないわ」


 どういう意味かなら、もちろんわかっている。

 ティンティナブリアの貧農の家の子にとっては、故郷のあばら家そっくりで、さぞ落ち着けることだろう。この場所を王女が選んだのは、肩肘張らない場所で賓客にリラックスしてもらうためではない。あくまで侮辱の続きなのだ。


「この料理も」


 顎で示しながら、彼女は続けた。


「少し豪勢過ぎるわ」

「はい」

「あなたが食べたら、お腹がひっくり返ってしまうんじゃないかしら?」

「そうかもしれません」


 裏方の料理人達は、常識に基づいて仕事をしている。それがどこの誰であれ、国王陛下の賓客を粗略に扱うなど、許されない。だから、国の恥とならぬよう、最大限の努力で最高の一品を出そうとする。

 だが、俺のことが気に入らないマリータにしてみれば、そんなの知ったことではない。


 なお、この場には、他に多数のメイド達もいる。彼女らは、ただ王女や俺の介助のために控えている。だから、このやり取りには口を出さず、ひたすら目を伏せている。


「じゃ、食べなければいいわ」


 それはちょっとつらい。

 朝早く登城したので、かなりの時間、胃袋に何も入れていない。けれども、王女にネチネチいじめられながらメシにガッつくというのも、どんなものだろうか。


「構いません。殿下さえ召し上がってくだされば、料理人達もきっと喜ぶことでしょう」


 まぁ、苦しい思いなら、いくらでも体験してきた。一食抜いたって餓死するわけではない。それにホテルに戻れば、まともな食事にありつける。

 だから、比較的、余裕をもって俺はそう返事をした。


 その俺を、マリータはじっと見つめた。

 どれほどそうしていただろうか。


 不意に彼女は立ち上がった。

 なんだ? と思ったところで、ファシエが慌てて王女に駆け寄る。


「殿下! おやめくだ」


 ハッとして、俺も席から飛び上がった。

 だが、遅かった。


 陶器の割れる音、ナイフやフォークの甲高い声が鳴り響いて止んだ。そして何事もなかったかのように、木々の間を爽やかな風が吹き抜けた。

 乱暴に引っ張られた白いテーブルクロスが、上に載せた皿ともども、地面の上にぶちまけられたのだ。


「食べていいわよ」


 低い声で、彼女はそう言った。

 ひっくり返った鳥の丸焼きを踏みにじりながら。あの黄金のスープも、今では汚い水溜りと成り果てた。


「なんということを」


 ファシエが目を白黒させている。

 指先が小刻みに震えて、何か手の形がおかしなことになっている。


「ほら、食べなさいよ」

「どういうおつもりですか」


 俺は、内側からせり上がってくる感情を押し殺しながら尋ねた。


「食べやすくしてあげたのよ」

「僕を嘲りたいのなら、そうしていただいて結構です。ですが、この料理に何の不都合がありましたか」


 これだけの品を作るのに、誰がどれだけの苦労を重ねたのか。

 農民が畑で小麦を育て、鶏や牛の世話をし、選び抜かれた素材が王城に持ち込まれて、腕のある料理人が丁寧に仕事をして、ようやく出来上がるものだ。毒でも入っているのならともかく、何の謂れがあってこんな扱いを受けねばならないのか。


「何を言っているの?」

「食事を粗末に扱う理由があるのかと言っているのです」

「理由? 理由なんかいらないでしょ? そうね、あなたの顔が気に入らなかったから、かしら?」

「なんという」

「いいじゃない! 私は王族なのよ? こんなもの、いくらでも手に入るし、気に入らなければ捨てればいいの。食べ物ごときをいちいち気にかけるなんて、私のすることじゃないわ」


 カチンときた。無論、顔が気に入らないと言われたからではない。

 多くの食材は、即ち多くの命だ。それを無駄にして、なんとも思わないこいつの心根が許せないのだ。


 俺はいつでも、丁寧な料理が大切だと考えてきた。もちろん、技術も素材も大切だが、それだけではない。料理は万人の道だからだ。誰もが専門家にはなり得ないし、時には不足する材料で慌しく仕事に取り組まねばならないこともある。

 不十分な材料を、不完全な技術で調理すればどうなるか。だが、それでもそれは一皿なのだ。なおもそれを食卓の一品たらしめるものはただ一つ、食材への敬意に他ならない。俺が、できそこないの料理でも、まずい保存食でさえも、あえて味わって食べることがあるのは、これがあるからだ。


 だが、こいつには、そういう気持ちがない。なんという無礼だろう。

 料理は、何かが一つ欠けただけで成り立たなくなる。材料がなければ。技術がなければ。そして何より、食べる本人が健康であるという幸運に恵まれていなければ。だというのに……


 すっと心が冷えた。心の中の支柱がまっすぐ上を向いたような気がする。俺は淡々と述べた。


「なによ。文句あるの?」

「あなたは傲慢です」

「……なんですって?」


 面と向かってハッキリと非難されたことがないのだろう。「傲慢」という単語には、反応したようだ。


「何度でも言います。あなたは傲慢です」

「どうしてそうなるのよ」

「所詮、人間など土くれです。それが土からできた麦に頼って生き延び、やがて死んで土になるばかりです。王でも農民でも、ただの土です。なのにあなたは、土からの贈り物を土の顔に叩きつけて『これは私じゃない』と言う。だから傲慢です」


 俺が言い切るのを最後まで聞いて、今度はマリータが目を白黒させだした。逆にファシエなどは、既にもう脂汗を流しきった後なのか、雨後の潅木のような風情だ。あまり動揺していないように見える。


「……言うじゃない」


 俺の発言を、ただの挑発と受け取ったのか。つくづくどうしようもない。

 だが、次の瞬間には、彼女は鼻で笑った。


「そんなに言うなら、あなたが料理を作ってみせなさいよ」

「僕が?」

「そうね。熱々の肉料理を食べたいわ。野菜も」


 どの口がそんなことを。


「仰せとあれば」

「但し!」


 人差し指を突きたて、彼女は条件をつけた。


「使っちゃダメ」

「はい?」

「温かいものよ? だけど、フライパンも鍋も使ってはいけないわ。焼き串も、金網も。窯も使わせない。それで食べられるだけの料理を出してみなさい。いいわね?」


 無理難題、というやつか。

 これには、ファシエが割って入った。


「殿下、それはあまりにも」

「黙ってなさい」


 また俺に向き直ると、彼女は得意げに続けた。


「きっとお里の料理が食べられるに違いないわね? どうするのかしら? 焚き火の中に、肉の塊を放り込むのかしら? 楽しみね! どんな下品な味になるんでしょうね?」


 焚き火の中に、そのまま肉の塊を……ここにアイビィがいないのが残念だ。彼女なら、まさにそういう一品を提供してくれるのだろうに。


「いっそ土にお願いしてみたら? きっと素晴らしい料理になるわよ!」


 だが、俺はというと、もう落ち着いていた。

 理由はいくつもあるが、まず……


 すっと建物の影から、女性の姿が見えた。白い花のようなドレスに、緑色のマント。ただ、謁見の間で身につけていたのより簡素なものに変わっている。あれでは動きにくいからだろう。


「面白いお話ね、マリータ」


 背後から不意に声をかけたのは、王妃イングリッドだった。


「お母様!?」


 さっきまで俺をいたぶるのに夢中で、背後の気配にまったく気付いていなかったらしい。

 まだ十歳そこそこの小娘では仕方がないが、下々の人間がどう動くか、視野に入っていないようだ。仮にも賓客相手に、目に見える非礼を重ねるようでは。何も報告しないで済ませたら、後々自分達の責任になりかねない。メイド達はそこまで考えないとしても、ファシエくらい立場があるとなると、その辺に無関心ではいられない。

 何より、これでは目的が果たせない。ファルスが王女に無礼を働けば、イングリッドはタンディラールに苦情を申し立てることができる。挑発も、そのきっかけになる限りにおいてのみ、意味がある。逆に王女が俺を侮辱しても、何の旨みもない。


 マリータは、ちょっと目を泳がせてから、媚びるような表情を浮かべて作り話を始めようとした。


「お母様、ひどいのよ、このファルスって子、テーブルクロスを」

「見ていたわ。フライパンも鍋も焼き串も金網もなしに、温かい肉料理を作れだなんて、大層面白いお話だと思うけど」


 遮られて、王女は黙り込むしかなくなった。


「私も是非、食べてみたいから、そうね……あなたも、その料理が出来上がるまで、お食事はなしとしましょう」

「えっ」

「お腹をすかせていたほうが、料理の味もひとしおでしょう? さ、そろそろお部屋に戻りましょうか」

「お、お母様!」

「連れてきなさい」


 俺に軽く会釈すると、イングリッドは娘とメイド達を連れて、歩き去っていってしまった。

 陰険な女だ。マリータなんかがまともに接待役をこなせると思ったのではないのだろう。むしろ、こうなることも承知の上だった。ただ、こういう粗暴なやり方では、かえって自分達が泥をかぶることになる。形の上では、王女を罰するほかなかった。

 うまいこと俺を怒らせて問題を起こすのに利用しようと、実の娘なのに、道具みたいに扱っている。


 ……これが原因なんじゃないか?


 マリータのねじくれ方は、類を見ないほどだ。いやな奴、で片付けるのは簡単だが、普通、ただ生まれて育っただけでは、さすがにここまで狂った人格にはなりようがない。理由があるはずなのだ。

 イングリッドは、懐妊の際に何を願っただろう? ルターフを引き摺り下ろして自分を国母にしてくれる「息子」が欲しかった。だが、生まれてきたのは娘だった。おまけにヤノブルはもう高齢で、そう何度も子供を期待できそうにもない。

 自分の夢を叶える道具になってくれないのなら、さほどの興味も愛情もわかない。だから都合に応じて利用して、場合によっては使い捨てる。

 それより、権力を掌握しなくては。だから帝都の理想を持ち出して、貴族の娘達に出世の門を開いた、と。彼女のフェミニズムは、まったく上辺だけのものなのだ。


「申し訳ございません」


 それを見送る俺の後ろで、ファシエが膝をついた。


「いえいえ、とんでも」

「殿下の我儘は承知しておりますが、私ではどうにも」

「でも、その、王妃様を呼んでくださったのは、ファシエ様でしょう?」


 多分だが、彼がメイド達にこっそりサインを送ったのだ。だいたい、マリータが「やらかす」のも、これが初めてだなんて考えられない。非常時を想定していないはずがなかった。


「お恥ずかしい」

「お顔をおあげください」


 ようやく立ち上がったファシエに、俺は微笑みかけた。


「じゃ、早速とりかかりましょうか」

「……と言いますと?」

「王女様の課題、ですよ」


 今はまだ昼だが、彼女の要求を満たすには、何時間もかかる。とりあえず、手早く食べられるもので小腹を満たしたら、すぐ作業を開始しなくては。

 怒り狂ってはいない。それでも他の事ならともかくこれだけは、一発殴り返さなくては気が済まない。


 ……春の初めは、まだ夜の訪れも早い。

 慣れない料理だっただけに、どうしても試行錯誤する部分が出てきてしまい、こんな時間になってしまった。


「殿下」


 私室の前に、ファシエが立つ。


「お待たせしましたが、ようやく」

「入ってこないで」


 午前中とは打って変わって、元気のない声が返ってきた。無理もないか。空腹だけが理由なのでもあるまい。それでも、口調にトゲがあるあたり、筋金入りだ。


「……ファルス様が、殿下のご希望通りの品を作りましたので、お届けに参りました」


 しばらく沈黙が続いた。


「失礼致します」


 返事を待たず、ファシエはドアノブをまわした。

 室内に立ち入ると、俺は背後のメイドに視線で合図した。彼女は、俺が用意した皿を捧げ持っている。料理が冷めてしまうので、上にはドームカバーを被せてある。


 マリータは、自室の机の上に突っ伏していた。


「なによ」


 しおれた感じの表情だったが、メイドが捧げ持つ皿を見て、俺に刺すような視線を向けてきた。


「適当な何かでごまかして、お腹をすかせた私に取り入ろうってわけ? 冗談じゃないわ」

「召し上がるかどうかは、ご自由に。ですがこれは、殿下のご希望通りの料理です」


 メイドが机の上に皿を置き、ドームカバーを持ち上げた。

 途端に香草と香辛料の匂いが室内に立ち込めた。


「な……なに、これ」

「とあるものを使って火を通した羊の肉、それに芋。豆やトウモロコシも添えてあります」


 見栄えはあまりよくない。それらの品々は、皿の上にゴチャッとまとめられている。


「まずは一口、お確かめください」


 差し出されたナイフとフォークに目をやると、一瞬の間をおいてから、それを引っ手繰った。それから、静かに肉にナイフを当てる。

 ここが緊張するところだ。サンプルはうまくいったが、こちらは果たして……いけるとは思っているが。


「柔らかっ……中まで、火も通って」


 確かにしっかりと蒸しあがっている。下味もつけてあるし、最後にソースも添えてあるので、すぐにでも食べられる。

 彼女は、恐る恐る一切れを口に運んだ。


「んっ……! これ、おいしっ……」


 言いかけて、慌てて黙った。

 そして、こちらを恨めしげに睨んでくる。


 咀嚼し、嚥下し終えてから、マリータは低い声で呻いた。


「味はよかったわ」

「お褒めにあずかり光栄です」


 ならばよし。

 俺はほくそ笑んだ。


「でも! ズルをしたでしょ!」

「はて? 何のことでしょう?」

「鍋も窯も使わないで、どうやって蒸したのよ!」


 ダメだ、ニヤニヤが止まらない。


「もちろん殿下、土でございます」


 ランタンを手にしたファシエに先導されて、俺とマリータは、さっきの庭園に向かった。作業場にしていた一角は、すぐに見つかった。火災にならないよう、水甕を用意して待つメイドが待機していたし、熾火の赤黒い光がまだ見えていたからだ。


「こちらです」


 地面に突き立ててあるスコップを差し出すと、俺は言った。


「お疑いになると思って、あと一つだけ、残しておきました。嘘だと思うなら、そっと掘り起こしてみてください」


 といっても、実は今回の俺の仕事は、胸を張れるものではない。むしろ、無様そのものだった。


 フライパンも鍋も焼き串も金網も使えない。なら、いっそ土中で蒸し焼きに。それはすぐに思いついたことだった。しかし、知識としてわかっているのと、実際にやってみるのとでは、かなりの開きがある。一発勝負に出る度胸はなかった。

 大地を調理器具とする。この発想は、世界中にあった。南米しかり、太平洋の島々しかり。特にポリネシアの人々は、土器を製作するのに必要な良質な粘土を得られなかったので、ウムという蒸し焼き料理の技法を発達させなければならなかったのだ。

 けれども、俺はその技術を今日まで必要とはしてこなかった。現代日本で土蒸し料理を体験している人がいるとすれば、それは料理人というより、アウトドア愛好家ではないだろうか。


 よって、失敗せずにやるにはどうすればいいか。食材には申し訳ないが、先に失敗する。

 失敗するには、時間が必要だ。蒸し焼きにかかる時間は、最低二時間。そう見積もって、あれこれ試行錯誤しなければいけなかった。


 まず、ファシエには大急ぎで庭の利用許可を取ってもらった。火災対策に、水の用意。料理を包むのに、大きな葉っぱも使う。これは城内の植物園から、数種類を適当に選んで持ってきた。何れも有毒でないことを確認してからだ。それと穴を掘るので、人手も必要だ。俺が肉や野菜の下拵えをしている間に、メイド達が不慣れな穴掘り作業に駆り出された。

 そうしてまず、三つの穴に肉と野菜を詰め込んで、焼き始めた。だが、きれいに火が通ったのは、たった一つだけ。あと二つは生焼けの大失敗。事前に穴の中を熱しておかないと、やっぱり火の通りにムラが出てしまった。それに、穴の上でも根気よく焚き火を続けなければいけない。

 うまくいったものも、味はよくなかった。食材を包むのに使った葉っぱがよくなかった。それに、石の種類も選ばなくてはいけなかった。熱に弱いものは不向きだし、中には悪臭を発するものもある。


 一度目の失敗を生かした。使って問題のなかった石だけを集める。変な香りを移さない葉っぱで包む。そうしてまた、新たな三つの穴を用意して、ようやくできあがったのが、あの料理というわけだ。


「本当、だ……」


 地面に膝をつき、葉っぱの中から顔を出した肉の塊に、マリータは呆然としていた。


「では、殿下。いいお時間ですので、僕はこれで失礼させていただきます」

「お見送り致します」


 ファシエがついてきた。


 彼のランタンを頼りに、俺は城の正門までやってきた。門を形作る白い石材が、闇の中でおぼろに浮かび上がって見える。

 本当に長い一日だった。


「ありがとうございました。ここからは一人で」

「ファルス様」


 振り返ると、ファシエが頭を下げていた。


「ありがとうございました」

「そんな」

「殿下にとって、大きな教訓となったことでしょう。本当にありがとうございました」


 俺は小さく溜息をついた。

 まったく、どこでも忠義の人というのは、苦労するものだ。


 一礼すると、俺は前を向いた。

 やっとゆっくり休めるのだ。

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