狂気と変調

「こんなところに」


 広大な地下の一角、柱の裏に、狭い昇り階段を見つけた。一度に通れるのは、せいぜい大人一人くらいか。そこを登っていくと、今までなかったことだが、扉があった。

 その扉だが、ここまで見てきた通路の、冷淡と言えるほどの装飾のなさとはかけ離れていた。金色の縁取り、高級感のある明るい茶色の木材。ここから先は貴賓室です、と言われても納得するだろう。


「鍵はかかってない、か」


 観音開きの扉を引き開ける。

 すると、床にはオレンジ色の大理石が正方形のタイルになって敷き詰められていた。壁はクリーム色で、そこから銀色の燭台が突き出ている。どんな力によるものか、その燭台の上に置かれたガラス玉が光を発していた。

 その向こう、二十メートルもない先に、もう一つ同じような扉があった。どうやらこの短い廊下を通れば、本当に貴賓室があるらしい。


 ソフィアが遠慮がちに声をあげた。


「あ、あの」

「何か」

「このまま進んで、大丈夫でしょうか」


 また無意味なことを。


「じゃあ、どうすればいいと思いますか? 代替案は?」

「えっ」

「ずっと地下で暮らします? 考えがないのなら、余計なことは言わないでください」


 俺の言っていることは正論ではある。とにかく、ずっと穴倉の中にいるわけにはいかない。であれば、リスクを取ってでも外を目指す他ない。

 それはそうなのだが、こんな態度、言い方があるだろうか。彼女は心細いのだ。わかっているのに、今は自分で自分を制御できない。


 扉を、今度は押し開けた。


「本当の本当に、貴賓室……いや、宮殿か?」


 床は西部セリパシア風だった。三角形を中心に、様々な色、形の石材を寄せて詰めたものになっている。すぐ脇には、上品な緋色のクッションを備えた椅子がある。目の前には左右それぞれに備え付けられた昇り階段とテラス、そしてその下には黄緑色のカーテンが。貴族の家のエントランスによくある構造だ。

 普通でないのは、まず、サイズが大きいことか。階段の一段の高さは普通だが、横幅が広いし、天井も高い。あと、ここにもやはり、何かの灯りが点されている。エネルギーの供給源はどこにあるのだろう。第一、豆電球だって寿命というものがある。この施設が仮に一千年前に作られたのだとして、それが今までこの状態のままだったとしたら、途方もないことだ。

 そういえば、床の上にも埃が溜まっていたりはしない。とすると、やはり誰かが清掃しているのか。


 俺は松明の火を消した。それを見て、背後に立つソフィアも、光魔術を解除したらしい。

 さて、どこから見ようか。


 上の階にも進んでみたいが、とりあえずあちこち見て回るほうが先か。ここがどんな場所なのか。人の痕跡はあるのか。案外、ここから廟堂まで、すぐ近くなんてこともあるかもわからない。

 カーテンをめくってみた。


 同じような床、四角い部屋。クリーム色の壁には、絵画がかけられていた。

 金色の額縁の中にあるのは……


「これ、ギウナでしょうか」


 ソフィアがまじまじと見つめる。

 中央には、荒波の中に鎌首をもたげる黒い龍の姿が描かれていた。その表情は怒りに歪んでいた。頭上は渦巻く灰色の雲。

 龍神の手前には、多くの建造物が立ち並んでいた。どれも陸屋根の、無機質なビルだ。そのビルとビルの間に、細い線のようなものが引かれている。どういうわけか、その線の上にも、人影らしきものが描かれていた。

 どこかで見たような気がする風景だった。


 しかし、そうなるとここは、やはりセリパス教の施設なのだ。女神モーン・ナーと龍神ギウナの戦いの様子を絵にしておくくらいなのだから。

 問題は、なぜそんな絵画をここに飾っているのか。ここは誰が住んでいた場所なのか。やはり、教皇が来たりするのか。


 部屋の突き当たりには、また四角い口が開いていた。そこから次の部屋に進む。

 そこも四角い部屋だった。今度は、壁一杯のフレスコ画だった。しかし、これはまったく知識にない情景だったが。


 壁の一面を占めているのは、明らかにセリパス教の戦士と聖職者達だった。その反対側に描かれているのは……跪く人々、いや、人間だけでなく、魔物までそうしている。耳の尖った亜人、緑色の肌を持つゴブリン……驚いたことに、ゴブリンのくせに人間みたいな服や鎧を身につけている……それに、黄色い肌の劣化トロールも。

 彼らは戦いに敗れたのだろうか。彼らの後ろには、刈り倒された樹木が大きく描かれていた。


 この部屋の出入口は前後にあるだけだった。

 そこを通り抜けると、今度は四方に繋がる部屋に出た。


 それにしても、人間用としては、ここもいろいろサイズが大きかった。

 さっきの入口にあった椅子は、明らかに人間用だったが、この通路も、それからエントランスの階段も、天井の高さも、不自然に大きめに作られている。ざっと見て、五メートルほどはありそうだ。


「本当に宮殿のようですね」


 ソフィアがポツリと言う。

 誰が何のために、こんな場所を。何より、いろんなことが意味不明だ。

 例えば、この壁画。


 今度は一面の青。海の中らしい。しかし、描かれているこいつは、誰だ?

 巨大な魚だが、その不恰好さときたら。丸っこくて、まるでハリセンボンみたいだ。まさか、これがモゥハ……なわけないか。少なくとも、ヘミュービは細長い蛇みたいな体をしていたし、さっきの絵画の中のギウナもそうだった。

 でも、だとすると、こいつは誰だ?


「キャッ!」


 別の部屋に入ると、ソフィアは悲鳴をあげて、顔を覆った。

 無理もないか。


 大きく描かれているのは、男性だった。しかし、普通の人間でないことは一目でわかった。額に第三の眼がある。それに……異様なほど、性器が長大だった。そう、彼は全裸だったのだ。

 しかも、それだけではない。壁一面を埋め尽くすのは、性行為に勤しむ男女の姿だったのだ。セリパス教的には、どう考えてもアウトな絵図なのだが、どうしてこんなものが残されているのか。


「は、はやく」


 ここを立ち去りたくて仕方がないのだろう。彼女は顔を伏せたまま、そう訴える。

 まったく。そんなこと、気にしている場合ではなかろうに。


 もちろん、すべての部屋に絵画があるわけではない。場所によっては、ソファやテーブルが備え付けられた居室もあったし、ベッドが据えられた寝室もあった。

 しかも……


「ほぉ……」


 これは驚いた。

 なんと浴室だ。或いはプールというべきか。温水に満たされた大理石の浴槽がある。一休みするには、ちょうどいい。

 だが、とりあえずは後か。


「本当に、ここはどこなんでしょう」

「廟堂の地下でしょう」

「どうしてこんなものが」

「知るわけないでしょうに」


 わかりきったことをぐだぐだと。

 彼女の存在を思い出すたびに、理屈に合わない怒りがこみ上げてくる。自分はいったい、どうしてしまったのか。

 いや、貴重なシーラの飲み物を……もしかして、こいつが飲んだせいで、補充されなくなったのか?


 そう思って、ポーチからゴブレットを取り出した。蓋を開ける。


「お……?」


 少しだけ。あくまで少しだけだが、底のほうに、また真っ白な液体が溜まり始めていた。


「どうなさいましたか」

「戻ってきた」

「はい?」


 ゴブレットの中を覗き見て、ソフィアは驚きの声をあげた。


「ど、どうして! さっき、全部飲んだのに」

「さぁ」

「魔法の品ですか? ……これはどこで」

「女神にもらった物だから」

「ええ!?」


 俺は彼女に冷たい視線を向けて、言い放った。


「但し、モーン・ナーじゃない」

「え?」


 口を開けたまま、呆然とする彼女。だが、だんだんと認識が追いついてくる。


「じゃ、じゃあ、それは……」

「そう、魔王かも」

「そ、そんな!」


 もう取り合わず、俺はゴブレットをポーチに戻した。


「それより」


 というのも、そろそろ「発見された」らしいから。

 大きな足音が迫ってきている。


「気をつけたほうがいい」

「は……?」


 真っ白な部屋の、大きな四角い出入口。その上端すれすれのところを、身を屈めながら通り抜けてきた影。

 焦げ茶色の体毛が下半身を覆っている。黒光りする角。発達した筋肉。そして、手にした巨大な戦斧。


「ブモォ……」


 創作の世界でしか目にしたことのない怪物。牛に似た頭、逞しい男性の上半身、そしてやはり牛そっくりの下半身。

 こちらでなんというのかはわからない。けれども、俺がよく知っている名前で呼ぶのなら、ミノタウロスという単語しか思い浮かばない。


「モォーッ」


 腕を振りながら、そいつは低い声で鳴いた。


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 ゴシュティ (35)


・マテリアル ミュータント・フォーム

 (ランク5、男性、35歳)

・アビリティ 降伏者の血脈

・アビリティ 狂化

・アビリティ 痛覚無効

・アビリティ マナ・コア・身体操作の魔力

 (ランク5)

・マテリアル 神通力・高速治癒

 (ランク3)

・マテリアル 神通力・暗視

 (ランク5)

・スキル アブ・クラン語 4レベル

・スキル 身体操作魔術  5レベル

・スキル 戦斧術     5レベル

・スキル 格闘術     5レベル


 空き(25)

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 ……或いは、喋ったつもりだったのかもしれない。

 だが、俺達にはさっぱり意味がわからない。


 身長は四メートルちょっと、か。俺の二倍以上。ちょうど二階の窓を見上げるくらいの高さ。俺の頭がこいつの腰くらいにしか届かない。視界を埋め尽くす巨体だ。普通なら、相当な威圧感をおぼえることだろう。

 山脈越えの時に、いやというほどオーガを狩ったおかげか、恐怖は希薄だった。だがそれは俺が慣れているというだけ。すぐ後ろのソフィアは、顔を斜め上に向けたまま、硬直してしまっている。


「ブモォーッ!」


 返事をしない俺達に、彼は怒り始めた。

 斧を振り上げ、身構える。


「こいつは襲ってくる、と」


 俺は剣を引き抜いた。


「ひっ」


 ソフィアは恐怖に身を縮め、後ずさる。

 だが、俺からすれば、なんてことのない相手だ。むしろ……


「グォ、ホハーッ!」


 一通り威嚇の済んだそいつは、斧を力任せに叩きつけてきた。一撃で床が割れ、石の欠片が飛び散った。

 特大サイズの斧だ。かつ体が大きいというだけでも、威力は凄まじい。身体強化もしているのだろうから、ミスリル製の剣であっても、打ち合わせるわけにはいかない。


 まともに戦えば、楽勝とはいくまい。わけのわからないアビリティもあるし、痛覚がないらしいから、お手軽な『行動阻害』が通用しない。そもそも身体操作魔術も習得しているから、俺の魔法は効きにくい。それでも対応方法なら、いくらでもある。

 少し時間稼ぎして、火魔術で片付けるというのも可能だが……そろそろ使えるはずだ。


「ゴアッ、ホ……ハッ?」


 振り下ろそうとした斧。

 だが、急に力が抜けたのか、すっぽ抜けて壁にぶち当たる。


「遅い!」

「ゴバァッ!?」


 鋭く踏み込み、片足に逆袈裟斬りを浴びせる。痛みはないはずだ。だが、驚きで下半身が揺れ、前のめりになる。その腕で俺を捕まえ、押し潰そうと……今だ!

 すぐ足下から跳び上がって、首を刺し貫く。


「グ、グア……」


 高速治癒の神通力があるのだ。少々のダメージでは倒しきれない。それに、正体不明の能力もある。

 チャンスと見れば、一瞬で致命傷を与える必要がある。だが、これだけで事足りた。


 軽いステップで飛び退いた。

 俺という存在、その能力について、よく考える時間がなかった。それがこいつの敗因だ。俺を倒そうとするあまり、急所を狙いやすい位置にまで下げてしまった。

 脳幹を貫通する一撃は、さすがにカバーし切れなかったのだろう。ゆっくりと膝をつき、首を押さえようともがきながら、すぐ動かなくなった。


「死んだか」


 けれども、ただの死体ではない。

 ちゃんと俺の餌になってくれた。


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 (自分自身) (12)


・アルティメットアビリティ

 ピアシング・ハンド

・アビリティ マナ・コア・身体操作の魔力

 (ランク6)

・アビリティ マナ・コア・火の魔力

 (ランク4)

・マテリアル プルシャ・フォーム

 (ランク9+、男性、10歳、アクティブ)

・マテリアル ラプター・フォーム

 (ランク7、オス、14歳)

・スキル フォレス語  6レベル

・スキル ルイン語   4レベル

・スキル 身体操作魔術 7レベル

・スキル 火魔術    7レベル

・スキル 料理     6レベル

・スキル 剣術     8レベル

・スキル 格闘術    5レベル

・スキル 治癒魔術   7レベル


 空き(0)

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 身体操作魔術の能力を底上げできた。これでよしとするか。

 他にもいろいろ奪いたくはあったが、残念ながら、ピアシング・ハンドは一度に一回しか使えない。


「ふん……」


 俺は、なんとはなしに、動かなくなったウシの頭を蹴飛ばした。

 これも自分らしくない。今まで、生きるために多くを殺してきた。だが、死者を嘲るような真似はしなかった。例外は、恨みのある相手だけだ。この怪物に対しては、何の感情もない。立ち塞がったから殺した。それだけなのに。


「あの、ファルス様」

「なに……なんですか」

「何をなさっておいで、なのですか」


 ふと、我に返る。

 死んだ魔物の頭を踏みつけている。あと、剣で死体を切り刻んでいる。


「もう、死んでいるのでは」

「ああ、死んだ」

「では、なぜまだ」

「やっていけない理由は?」

「えっ」

「やりたいからやっている。だから、ダメな理由は?」


 俺の顔に、うっすらと白い仮面がへばりついている。その仮面が、勝手に喋っている。そんな気がする。


「そ、そんな……だ、だって、かわいそうじゃないですか!」

「は? かわいそう?」

「だ、だって……こんな、ひどい」

「襲いかかってきたのはこいつ。殺されたくなければ、手を出さなければよかった。死んだ後、何をされても仕方がない。当然のこと」


 ソフィアは息を呑んだ。


 俺は……俺は、何を言っているんだ。


「こいつはかわいそうでも、不幸でもなんでもない」

「えっ?」

「戦って死ねた。むしろ幸せだ。運がよかった」

「そんな……!」


 何を言っているのか、わからないという顔で、ソフィアは抗弁した。


「ファルス様は狂っておいでです! 戦ってでも、なんでも、死ぬのは怖いじゃないですか! 何を、何をおっしゃっているのですか!」


 馬鹿な奴だ。こんな当たり前のこともわからないのか。


「自分の意志で死ねたこいつは幸せだと言っている。だいたい、誰であっても、どうせ最後には死ぬ。自分なら、どうやって死にたい?」

「はいっ?」

「ちょうど今、すぐに死んでもおかしくない状況だ。どう死にたい?」


 決して暑くもないこの場所で。

 ソフィアは脂汗を滴らせながら、後退りした。ミノタウロスが姿を見せた時より、ずっと激しい恐怖の表情を浮かべながら。


「殺し合いでなければ、何がいい? 老衰? トイレにも自分では行けないまま、ベッドの上で床ずれをこさえながら最期を迎える? じゃなければ病気か? 苦痛に悶えながら、苦い薬を飲んでは吐き戻し、夜中も眠れずに気持ちの悪い汗を流して……呻きながら死にたい?」


 どこかで聞いたような言葉が、内側から溢れてくる。

 誰だ? いったい誰が喋っている?


「そんな、どっちもいやです!」

「それでも、いつかは死ぬ」

「それは、そうですけど」

「わかりきっている事実から目を背ける。気違いはそっちのほうだ」


 ああ、止まらない。止まれない。嘲笑が漏れ出てくる。


「ふふっ……気違いといえば、とっくに狂っているんじゃないのか。ここを出て、どうするつもりなんだ。システィン家に戻るのか? そうしてまた、閉じ込められる……生きていても、死んだも同然じゃないか。死ぬために生きる……くくっ、滑稽な……」


 本当に、俺は……

 ……何も考えられない。


「そういえば、トリエリクはお前を処分したがってたよな? つまり、俺の好きなようにしていいってことだ」

「な、何を」

「とりあえず」


 誰の意志で動いているのか。

 俺は彼女を犯そうと思い、それには自分も相手も若すぎることにうっすら気付いた。


「やっぱり殺すか」

「はっ!?」


 驚く彼女に飛びかかり、襟のところを掴んで引き倒す。

 すると、彼女は目を閉じて、予想外の言葉を口にした。


「ご、ごめんなさい」

「あぁ?」

「ごめんなさい」


 その言葉が、余計に癪に障った。


「ふざけるなぁ!」


 自分の普段の口調とまったく違う、粗野な声が溢れ出た。


「私が何か、いけないことをしたから、ファルス様はお怒りなのですね」

「何だと」

「ごめんなさい」

「あああ、やめろぉ」


 彼女を押さえつける腕に力が篭る。


「汚い言葉を使いやがって! 何がごめんなさい、だ! そういえば許されると思っているのか! 反吐が出る!」

「ごめんなさっ」

「また言いやがった!」


 わけもわからないが、とにかくこの言葉が、俺を苛立たせる。

 ソフィアは目を見開いて、震えながら、やっと声を絞り出した。


「……どなたですか?」

「なに?」

「どうしてしまったんですか? ファルス様は、こんな方ではないはずです」

「お前に何がわかる」

「だ、だって、あの」


 彼女は必死に訴えた。


「あんなきれいなスープを、時間をかけて作るような方が、こんなっ……」


 ふと、脳裏に金色のコンソメスープの輝きが浮かんだ。

 その瞬間、爆発するような頭痛が襲ってきた。


「ぐっ! あああ!」


 ソフィアから手を離し、俺は床を転げまわった。

 痛みは一瞬だった。それでも、纏わりつくような吐き気が、じんわりと残る。


「はぁ、はぁ、はぁ……」


 狂気の熱が、一気に引いていった。

 それでも、まだ余韻はある。


 いったいなんだったのだろうか。

 さっき、確かに俺は、ソフィアを殺そうとしていた。だが、どうして?

 彼女だけではない。とにかく、目に付くものすべてを殺して、殺して、殺してまわりたかった。あの衝動はなんだったのか。


「ファルス様、しっかり」


 ソフィアは俺に駆け寄り、そっと助け起こす。

 だが、するとまた、黒い霧のように、説明できない怒りが胸に満ちてくる。


 俺は彼女の手をそっと押しのけ、一人で立ち上がった。

 たぶん、時間をかけないほうがいい。


「出よう。ここを、早く」


 俺が狂気に沈みきってしまわないうちに。

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