第15話 別れた後の異変
「さて、俺の話したい事の
そう言いながら、
静かな時間だが、それがより
「……残りの五割は、なんなのです?」
「お前自身についてだ」
紅茶の入ったカップを優しく置くと、
「僕の、事? ですか?」
「そうだ。お前……ぶっちゃけ訊くが、最近裁く罪人についてどう思う?」
「
「大丈夫だ。人避けはしてあるさ」
そう告げられ周りを見れば、確かに人が他にいない。店員達は会話が聞こえない位置にいるようだった。
(これに気づかないとは……僕も相当キていますね)
「で、話を戻すが……最近裁く罪人達……。いや、あえて言おう。このご時世に裏で処刑を行う事についてどう思う?」
「……それ、は……」
言いよどむ
「俺は時代錯誤だと思っている。仕事を持ってきておいてなんだけどさ?」
「……本当にそうですよ」
「ま、俺の
「……考えてみますよ……」
「うん。あの子との事も含めて、な?」
****
ようやく事務所に戻った
(
時刻を見れば、昼過ぎだった。彼女はあまり外食をするタイプではないという事だけは、さすがの
だからこその違和感。
(何が……起こっているのでしょう)
言いようのない嫌な感覚……不快な感覚が事務所に痕跡として残っている。
「
四体の死霊達は無言で頷くと、それぞれ建物全体から
数分で彼女へのてがかりを見つけたのは……
彼はいつも以上の神妙な表情で
「
その言葉を聞いて、書哉の額に冷や汗が滲む。
なにせ……今まで、死霊が攻撃してきた事がなかったからだ――。
(誰が、なんの狙いで……? いや、とにかく……彼女を見つけなければ!)
焦る気持ちを抑えつけ、
黒いワゴンが街を走る。
少女を探して――。
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