朝帰り、始発電車

@hamtaro1912

第1話

 秋の始まり、10月1日。9月を終わらせまいと、夏の暮れを終わらせまいと馬鹿騒ぎした結果の朝帰りである。


 「終電無くなっちゃったね」というお決まりのフレーズがチラつく男子理想の展開があったわけでもなく、そこに残るのはただの疲労感。


 昨晩23時ごろはあんなに楽しくて楽しくて帰りたくなかったのに今朝3時ごろは電車が5時までないことに憤りを覚えたりもした。価格倍でいいから深夜も運行して欲しい、と何度思ったことかわからない。


 眠さも残りつつあるが、寝るわけではない薄い夢見心地。別に気分がいいわけでもないけどそれほど嫌な感じでもない。


 無性に喉が渇いたので、自販機の使用という普段しないような無駄遣いをしてしまったことを後悔しながら、取り止めとないことを考えている。


 

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