第4話 キャッチコピーも大事なのよ

 カクヨムのトップページには「注目の作品」というコーナーがあります。ここに掲載されると流入量が一気に増える特等席で、とりあえず、新作はここに載ることを目指したい。まあ、どうやったら載るかはこれはこれで難しいのですが、とりあえずその点は脇に置いておいて、載った場合のことを考えます。


 この「注目の作品」なのですが、タイトルよりもキャッチコピーの方がフォントサイズが大きいです。ほぼ倍。ですから、タイトル以上にキャッチコピーでどれだけ引き付けられるかはとても重要です。さらに長文タイトルは後半省略されちゃうというのもあるので、全部掲載されるキャッチコピー大事。


 そのキャッチコピーに何を書くかですが、実績を書かれている方も多いですね。PV数だったり、順位だったり、コンテストで受賞したこととか。ただ、そういうのが書けない場合に何を記載すればいいのか? 長文タイトルならタイトルを補完するような煽り文句で未来の読者さまの興味を引きましょう。主人公のキメ台詞とかでもいいかもしれません。


 タイトルが長くないなら、ここであらすじをまとめるのも手です。35文字にぎゅうっと濃縮します。日本人なら誰でも知っている「ももたろう」ですが、前提知識がないとさっぱりなんの話か分かりません。これのキャッチコピーを「桃から生まれた青年が、仲間に誘った犬猿雉と共に鬼退治で大活躍」としましょうか。桃から生まれたという主人公の特殊性、鬼退治という目的、仲間がいてスカッと活躍することが分かります。読者さまもある程度安心して読み始められます。


 またまた自作からの引用で恐縮ですが、新巻はどうしたかというと受賞作のキャッチコピーは「ま、いっか。どうせ抱くならもうちょっと育ててから」でした。これはタイトル中の奴隷の少女への補完で、そういうエッチな展開を期待して読まれる方を誘引しようという姑息な作戦です。ちょっと刺激が強めですが、間違いなく効果があったと思います。


 ただ、カクヨムもあからさまに性的なワードを使うのはダメとしているので、バランスは考えましょう。私が性交渉そのものを示す言葉を使わなかったのは、その辺りを意識したからです。語呂が悪くなるというのもありますけどね。


 さて、タイトルとキャッチコピーで第1話を開いてもらえるところまできました。ただ、怖いのが、そのままページを閉じられてしまうことです。そうならないための第1話の工夫については、次話でお伝えしましょう。


 

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