第17話 恋愛の神様
☆田所勇気サイド☆
ホームズが卒業写真が見たいと言ったので卒業写真を見せた。
それからホームズは卒業写真を見ながら「君はこんな感じの性格だったんだね」と笑みを浮かべた。
俺はその姿を見ながら「ああ」と返事をする。
ホームズと出会ったのは小学校を卒業して直ぐだが。
本当に良いヤツだと思う。
「.....なあ。ワトソン」
「何だ?」
「このまま時間軸が戻ってしまうと.....私達の事もみんな.....全て消えてしまうのかな」
「.....ああ。それか。確かにそうかもしれないけど。.....だけど今はアイツは戻らないって決めているみたいだしな」
その様な感じで会話をする。
するとホームズが「時に海原さんには妹が居るよね?」と聞いてくる。
は?妹.....え?
海原は一人っ子の筈なのだが?
どうなっている。
「待て。ホームズ。海原は一人っ子だぞ。どうなっている」
「え?しかし私は.....小学生の妹に会ったぞ?」
「待て待て。俺が知る限りではアイツは一人っ子だ」
「.....!?.....どうなっている!?」
どうなっているって.....そんな馬鹿な?
アイツは1人っ子の筈だ。
そんな妹なんて居ない。
待て何だこの認識の違いは?
どうなっている!?
「.....時間軸を改変したのは海原さんだよね?」
「その筈だが」
「.....じゃあ海原さんに妹が居る設定.....もあり得るか?」
「無理矢理ねじ込んだって事か?何の為に!?」
「知らない。だけどそれは考えられなくもないか?」とホームズは言ってくる。
まさか!?と思いながら考える。
するとスマホに電話が掛かってきた。
俺は「!」と思いながら見てみる。
スマホの人物は非通知だったが.....まさか。
「.....もしもし」
『もしかして気づいちゃいました?』
「.....お前は誰だ!?」
『私の名前は海原です。海原飛鳥と言います』
「海原一家に妹は居ない。お前は誰だ。本当の存在は?」
『まあ本性は神社の神様とでも言えますね』
「!?」
俺は唖然としながら話を聞く。
そして「お前は何故この世界に居る」と聞いてみる。
すると飛鳥は「面白いからですよ?」と答えた。
俺は汗をかきながらホームズを見る。
ホームズも真剣な顔で聞いている。
「.....飛鳥。お前は何がしたいんだ?」
『私は恋愛成就の神様です。.....まあ何と言いますか。あなた方を弄るのが楽しいだけですね。私にとって海原さんは最高のいじり役です』
「.....いじり役?」
『私の最終目的は話せません。だけど一つだけ言います。.....私は貴方に害を及ぼす事はないです』
「意味が分からない」
『私は勇気さん。貴方に救われた身です。だから時間軸を調節しています』
意味が全.....く分からない。
「それはどういう意味だ」と聞くが飛鳥は何も答えず「ではでは〜」という感じで電話を切ってしまった。
俺はその様子に考え込む。
そしてホームズを見た。
「.....どういう事かね.....」
「知らないし分からない。どうなっているのか.....」
「ワトソン。きっと罠だ。飛鳥は何を考えているか分からない」
「.....まあ確かにな。罠かもしれないな」
「気をつけた方が良いと思うね。.....私としては」
真剣な顔をするホームズ。
そうだな。まず何故接触してきたのか。
そして何故俺なんかにそんな。
思いながら俺は顎に手を添えて考えた。
すると一緒に考えていたホームズが溜息を吐いた。
「.....飛鳥は人間の姿をしているが人間じゃないって事だね」
「そうだな。人間をしているが神様って事だろ」
「そんな神様が何で私達を選んだか、だね」
「まあ結論から言ってそういう事だろうな。何故なのか全然分からないが」
恋愛の神様.....か。
そんな事を思いながらアルバムを閉じる。
それから飲み物を飲んでいるとホームズが「でも私は例えば記憶が無くなっても君を忘れないだろうな」と言葉を発した。
俺は赤くなる。
「あのな。平然と小っ恥ずかしい事を言うな」
「平然ではない。これでも恥ずかしいのだ。.....だけど思った。私達の絆はこんなものでは揺るがないって。だからこそ立ち向かうつもりだ」
「.....ホームズ?」
「せっかく私は今の状況下になった。だからこそ楽しむべきだ。そうだろう?ワトソン」
「.....まあそうだが.....」
「私は気持ちが良いよ。気分爽快だ。.....こんな目に遭っていても君に出会えた事がね。幸せであり。本当に誇らしい気分だ」
そしてニコッとするホームズ。
俺はそんな顔を見ながら頬を掻きつつアルバムを仕舞う。
それからホームズを見る。
そうしてからこう聞いてみた。
「ホームズ。推理してくれ。具体的にどうしたら良いと思う?俺は」とである。
ホームズは俺を赤くなって見てくる。
そしてこうしてきた。
(カクヨムコン9応募予定)彼女NTRが発生したので悲しみの中で寝たら過去に戻ってしまったんだが アキノリ@pokkey11.1 @tanakasaburou
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。(カクヨムコン9応募予定)彼女NTRが発生したので悲しみの中で寝たら過去に戻ってしまったんだがの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます